電卓コレクション Vol.5 Canon F-605G
好みの一行表示の電卓。
現在発売中の一行表示関数電卓の中では最も高機能で、最も小さい。そしてかなり安い。私が買ったときは千円でお釣りがもらえた(今調べるとちょっと高くなってる。しかもAmazonで品切れ)。
他の一行表示の電卓はこちら。国内ではSHARP、CASIOは海外のみ。
この電卓のいいところを挙げるならば、
「メモリが7つもある」「演算が早い」 大嘘でした。すみません。
「複素数、統計、n進計算ができる」
といったところだろう。
これは69の階乗を計算させたもの。69回の乗算をするため、多少時間がかかる(1秒弱)のが普通だが、こいつは瞬く間に答えを出す。以前紹介したSHARP EL-501Jはもちろん、数学自然表示モデルのCASIO fx-915ESよりも速い。流石に最新モデルのCASIO fx-JP500には敵わないが。全然速くないです。実機を触りながら書かないとダメですね。申し訳ない。
また、複素数計算ができるのも便利だ。といっても加減乗除しかできないが。複素数のコサインとかは関数電卓にさせる計算ではない。
なお、複素数の入力方法だが、例えば2+3iを入力する場合は、右上のa,bキーを使って、
「2」「a」「3」「b」と入力する。
計算結果はまず実部が画面に表示され、虚部を見たければ「b」を押す。実部を再び見たければ「a」を押す。といった具合である。
計算ができるのはいいことだが、これは数学自然表示モデルの方が圧倒的に見やすいだろう。
もっとも、複素数の計算を関数電卓にさせることは滅多にないだろうが。(土地家屋調査士試験を除く。なおこの電卓はこの試験に対応している)
メモリが7つもある。多すぎるといってもいい。このサイズの関数電卓にはもはや不要とさえ思う。もちろんあって損はないが。
A〜Fの6つのメモリは入力も呼び出しもややめんどくさい。表示されてる数値をAメモリに入力するのに、
「Shift」「STO」「A」と3つも押す必要がある。
呼び出しも「RCL」「A」の2回だ。
Mメモリの入力は「X→M」、呼び出しは「MR」で済む。
2進、8進、10進、16進計算ができるのは地味にありがたい。
数学自然表示モデル系の電卓ではモードから切り替える必要があるが、この電卓は「今表示されてる数が16進数でいくらか」が、
「Shift」「▶︎HEX」の2ステップでわかる。これは便利。他の電卓も見習ってほしい。
(この機能はSHARP EL-501Jにもある)
一方、この電卓の致命的な弱点は「ゴムキーである」ことだろう。やや押しにくいというだけでなく、劣化もしやすい。千円前後なので文句はつけられないかもしれないが。二千円出すのでプラキーのモデルが出て欲しい。
なお、太陽電池は付いていない。ボタン電池オンリーである。電池は定期的に交換する必要がある。
国内で発売されている一行表示の電卓は、SHARP EL-501Jとこれだけだろう。
この電卓の方が機能はいいが、個人的にはシンプルなSHARPの方が好きだ。
最後までお読みいただきありがとうございました。