仏さま、マジ卍! 第4話「因果応報! ドジっ子悪魔現る!」#創作大賞2024 #漫画原作部門
アイムとの会話の後、太郎は美少女のことが頭から離れなくなってしまった。
(あの後、連絡先交換したけど… なんて連絡すればいいんだ…? そもそも、本当に俺のこと、好きなのかな…?)
仕事中も上の空で、ミスの連続。
「おい、田中! さっきから何ぼーっとしてるんだ! やる気あんのか!」
鬼ヶ島商事の鬼部長に、雷を落とされる。
「す、すみません…!」
(ああ… もう、ダメだ… 恋愛も仕事も、全然うまくいかない…)
すっかり自信をなくした太郎は、いつもの公園で、一人ため息をついていた。
「ふっ… 情けない奴だな」
不意に背後から声が聞こえた。
振り返ると、そこには見慣れない男が立っていた。
真っ赤なロングコートを羽織り、鋭い眼光。顔には、不敵な笑みを浮かべている。
(誰だ、こいつ… こんな奴、今まで見たことないぞ…?)
「お前が、田中太郎か?」
男は、ゆっくりと太郎に近づいてくる。
「あ、はい… そうですけど…」
「俺は、マモン。これから、たっぷりとお前を苦しめてやる」
マモンは、勝ち誇ったように高笑いした。
(こ、こいつ… 一体何がしたいんだ…?)
恐怖を感じた太郎は、その場から逃げ出そうとした。
しかし、マモンは、目にも止まらぬ速さで太郎の前に立ちはだかった。
「逃がすかよ」
マモンの目が、不気味に光る。
(こ、こいつ… 只者じゃない…!)
その時だった。
「ちょっと待ったー!!」
どこからともなく、アイムの声が響き渡った。
(つづく)
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