【初心者向け】FIAドライバー・カテゴライゼーションについてざっくり解説
こんにちは!オリバーです!
さて、WECやGTWC等のレースを見ていると、「プラチナドライバーのマルチェロが~」「ロッシはシルバーカテゴライズで~」「ブロンズドライバーのサラ・ボビーが~」などと聞くシーンはありませんか?
正直レースを新規で見始めた方にはなんのこっちゃと思うと思うので(笑) ざっくり解説していきます(笑)
ドライバーカテゴライズとは?
戦績や実力に応じてドライバーをランク付けするルールです。
「プラチナ」、「ゴールド」、「シルバー」、「ブロンズ」の4つのカテゴリーに分類されます。
近年大きな広まりを見せており、WEC/ルマン24hやGTワールドチャレンジシリーズ等のGTレースで使用されています。
色々細かいルールや申請して云々があるのですが、ざっくり解説なので省略させていただきます(笑)
主な有名ドライバーの分類
ここでは具体例と共にドライバーのカテゴライズを見ていきます。
本当は結構細かいルールがあるのですが、敢えて単純に書いています。
プラチナ
F1ドライバーやメーカーワークスドライバーで最高峰の名誉クラス
例 J.バトン、R.マルチェロ、平川亮
ゴールド
プロとして結果を残し速さもあるドライバー
例 T.ディルマン 富田竜一郎 S.セッテカマラ
シルバー
プロとして大きな成果が無いドライバー 若手やベテラン等様々なプロドライバーが対象
日本だとGT300のドライバー辺りが主に該当
例 V.ロッシ 川端伸太朗 L.イェ
ブロンズ ジェントルマンレーサーと言われる方々
30歳を過ぎてキャリアを始めた人や近年実績が全くない人達が対象 例 B.キーティング 木村武史 前澤友作
また、この区分は戦績や速さに応じて上下することもある。
WECで速さを見せたシルバードライバーはよくゴールドに代わっている印象だ。
WECでの使用事例
このカテゴライズシステムを使用している最も有名なレースがFIA世界耐久選手権(WEC)だろう。
ハイパーカークラスは上限がなく、プラチナ3人のトリオが推奨されている。ゴールドはちらほらいて、シルバーは滅多にいない印象だ。逆にブロンズドライバーは参戦することができない。
GTクラスは3人のトリオの上限がそれぞれ決まっており、最大で「プラチナ」、「シルバー」、「ブロンズ」のトリオが参戦可能となっている。
イメージとしてはメーカー派遣のプロドライバーが1人、そこそこの速さのシルバードライバーが1人、ジェントルマンドライバーが1人という感じだ。
以前のWECのGTアマクラスはオーナー/社長ドライバーが楽しむ場所というイメージが強かったが、ワークス色が強まった現在は”チート”といえるカテゴライズのドライバーを各チーム揃えてきている印象だ。
GTWCアジアでの使用事例
近年日本で大きな盛り上がりを見せているGTWCアジアもこのカテゴライズシステムを採用している。というより、SRO主催のレースではほぼ採用されている。
GT3で参戦できるクラスは4つあり、
プロとジェントルマンが組む「プロ・アマクラス」
シルバードライバー2人が組む「シルバークラス」
シルバードライバーとジェントルマンが組む「シルバー・アマクラス」
ジェントルマンドライバー同士が組む「アマクラス」が存在する。
プロ・アマクラスは強力なジェントルマンドライバーがメーカーからファクトリードライバーを呼び戦うGTWCアジアの華のようなクラスだ。
DTMチャンピオンのゴッツやハイパーカードライバーのグーノンらが参戦した。
シルバークラスはシルバードライバーのコンビとなる。
例を挙げると横溝直輝選手と藤波清人選手が22年にヨギボー・レーシングでコンビを組んだ。
プロとプロが組んで速そうに見えるが、35キロのウェイトハンデを積む必要があるのと、GTWCアジアならではのカオスなレース展開もあり中々上手く行かずヨギボーは年間ランキング3位となった。
シルバー・アマクラスはシルバードライバーとジェントルマンドライバーが組むクラスで、主にアジア圏のプロドライバーとジェントルマンドライバーがコンビを組んでいる印象だ。
シルバーといっても時よりプロと同等の速さを持つドライバーも珍しくなく、レースを引っ掻き回す存在だ。
アマクラスはブロンズドライバーのコンビのみが許可されているが、たまにおかしな分類を受けたドライバーが参戦することでも有名で、元GT500ドライバーの脇阪薫一選手や飯田章選手もアマクラスに参戦したりしてファンから賛否両論を受けた。
これはカテゴライズシステムが近年の実績を基準にしており、元々プロでも引退し10年活躍してないです的なドライバーがアマチュア認定されるというルールの穴を狙ったような形だ。
ただここ数年はこのようなドライバーはシルバー扱いでの参戦となっている。カテゴリーを持続するためには大事な事だろう。
終わりに
いかがだったでしょうか。
これを読んで少しでもレースを楽しんでいただけるようになればとてもとても嬉しいです!