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作るタイミング

 喪服、卒業式や入学式用スーツを用意しようと考えている。太ったし、体型が変わりつつあるので、そのうち作ろうと思って日ばかりが過ぎた。
 喪服を買い直すのは、どのタイミングが多いのだろう。年齢を重ねて以前の服が苦しく感じてくるころ、喪服を着る機会も増えてくる。ただ、短い間に何度も着ることはないと思うと、選ぶのが難しい。喪服が必要になりそうだという時がないころは、存在すら忘れてしまっていたこともある。
 父の具合が悪い。心配事が現実味を帯びてきて、買い直すことに決めた。体にあわなくなってきたから買うと言うと、夫は痩せたらいいだけの話と返した。体重を減らしたとしても、結婚前とは体型が変わっているし、すぐに簡単に体重は落とさないと、苛立ちながらも話した。
 喪服を作るというのは、変な話、誰かの死期を予測しているようだし、その出来事を準備して待っているようで、何だか言い出しにくい。だが、明らかに合っていない物を身につけて、見送れるだろうか。苦しい、早く脱ぎたいと思ってばかりいるのだ。
 初めて喪服を作った時は、着る機会はまだまだないだろうと思っていた。実際そうだったが、2度目作りなおすときは、必要に駆られてのものだ。自分もそれだけ歳を取ったということだろう。

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