エッセイ㊼ 『通販生活』
どうも、シンスケです。
仕事が終わって自宅に帰ると、リビングに何やら用途不明の物体を発見した。早速、奥さんに「なにこれ?」と聞いてみると、待ってました!と言わんばかりに
「ストレッチボード」
と、ドラえもんにも引きを取らないほどの商品紹介。
聞く所によると、この角度のついた踏み台に毎日90秒立ち続けると、ふくらはぎの筋が伸びてストレッチ効果があるとの事。
ただ、この「毎日」というワードを聞いた時に、瞬時に思った。
この子(ストレッチボード)もまた、忘れ去られて倉庫行きになるのか・・・
ご愁傷さまDEATHと。
私は奥さんに嫌味を込めて、「○○(奥さん)も俺の母親に似てきたよね~」とチクリ。
と言うのも、母親は根っからの通販信者なのである。
昔から、健康食品や健康器具、家電に諸々と気が付けば、段々と物が増えていく。ピーク時には掃除機が三台並んでいる傍で、「これいいね!」とルンバを買おうとしていた。
「おいおい、ここに立派な掃除機達が並んどるよ」
と母親に言うと
「重たか」
と一蹴された。いやいや、買いたいだけやん。ルンバ試したいだけやん。仮に買っても、物が多くてルンバがたじろぐよ?
所帯を持ち、たまに実家に帰る今も、テレビの電源を入れると相変わらず通販番組が流れている。
そんな母親を奥さんも見てきているので、再びチクリ。
「○○(奥さん)も俺の母親に似てきたよね~」
すると、奥さんが言った
「男って母親に似ている人を好きになるみたいよ」
都合のいい奥さんに私は言い返した
「じゃあ、○○(奥さん)は天童よしみに似とるとばいね」
ーーーおわり