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カサンドラ症候群の人に伝えたいこと

「カサンドラ症候群」かもしれないと思ったことはありませんか?

「カサンドラ症候群」とは、ASD(自閉スペクトラム症)の中でも、
知的発達や言語発達の遅れがないアスペルガー症候群を持つパートナーとの間でコミュニケーションがうまくいかなかったり、情緒的な相互関係を築けないことで、身体的、精神的不調をきたす状態をいいます。

と、杓子定規に書きましたが、私がカウンセリングの仕事をしている中でいうと、
「うちの夫、もしかしたらアスペルガーかもしれない」
という疑惑で止まっていることが多く見られます。

カサンドラ症候群で不調をきたしている原因の相手が、発達検査を受け診断をつけられているというのは少ない感じです。

パートナーに検査を受けてもらいたいと思っても、そうすんなり言うことを聞くとは限りません。
パートナーも、もしかしてと思って検査したら、なんとも歯切れの悪いグレーと言われたというケースもあります。

仮に診断がついたとしても、支援を受けられるのはパートナーであって、カサンドラ症候群で辛い思いをして症状まで出ている方には支援はありません。

パートナーの特性をよく「理解」して、合わせていきましょう。
なんて言われたときには、たぶん「何万回も言われたわ」と思うでしょう。

二重の苦しみですよね。
辛い思いをしている方が、相手は変わらないので、あなたがもっと努力しないとと言われているようなものです。

「情緒的な相互関係が築けない」という状況は、たとえ親や友達に相談しても、この絶望の底に突き落とされたような恐ろしさは理解してもらえません。

「まあ、うちもそういうこともあるわよ」的な温度差を感じると、いっそう孤独感が増してしまうものです。

最初は自分の対応が悪いのではないか、理解が足りないのではないかと自分を責めてしまい、いろんなことを試しては傷つき、立ち直っては突き落とされを繰り返し心身の不調が出てきてしまいます。

そんなときに、
「仕事を頑張ってもらってるから生活出来てるんでしょ、甘えすぎじゃない?」
「優しい人じゃん、そういう風に全然見えないよ」
という他者からの言葉からもナイフで胸をえぐられるのです。

ならばとカサンドラ症候群の人たちで悩みを共感し合えば癒やされるかもしれないと思います。
自分だけではなかったというのを知るのはとてもいいことです。

ただ、アスペルガーのような特徴というのも、実はひとりひとり微妙に違っていたりします。
だから自分と他の人を比べてモヤモヤすることも出てくるんです。

カサンドラ症候群の人は、自身の心身の不調と症状への対処に加えて、
今後パートナーとどのような関係でいけばよいかを考えなければなりません。

そこにはカサンドラ症候群の人の生活、子供の教育、生活など金銭面での問題も出てきます。

だから、一概にこうしましょうとは言えないのが現実です。

カサンドラ症候群の人は、したたかになってください。
今の環境の中、何が使えるのか、利用出来るものはなにか、
将来自分の幸せを手に入れるためには、今なにを我慢すればいいのか。
長期的な戦略も必要です。

パートナーとの関係で凍り付いた心は、いつか溶けて回復できます。
そう信じて自分の人生を守り抜いてください。


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おりーぶ
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