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俺もソレ好きだけどなぁ。

僕は一番好きなものが選べない。

食べ物も音楽も映画も好きなものがありすぎて一つに絞れない。

そう思っていた。

というのも、
本気で愛情を注ぎ、繰り返し心に刻み、胸を張って好きと言えるものが無い(出会っていない、見つけていない)んじゃないのか?
と思った。

なにをどのくらいやれば"一番好き"と言えるだろう?
執着とは違うだろうか?
そもそも好きのレベルなんて人それぞれじゃないか。

"オタク"に憧れているんだろうね。

興味が湧いた物事において、断片的ではなく、枝分かれしてきた歴史を辿って圧倒的な情報量を頭にインプットしていく。その行動そのものがマニアックでカッコいいと思っている。

そうです。
付け焼き刃の知識で、
"こういうの知ってたらなんか良くない?"
みたいな浅い所が正直自分にはある。

故にファッションオタクである。

博士ちゃんと言う番組で家電オタクの小学生が、見た目は勿論、駆動音だけで品番が分かり、いつ頃作られたものか瞬時に答えていた。

感心したと同時に、一番好きなものに出会えていたらこの子みたいになっていたかも知れない。
と思った。

スターウォーズには実写本編の9作品の他、スピンオフの映画、ドラマ、アニメ、ゲームが同じ世界線で広がっている。
それら全ての知識を網羅して、グッズを身につけ、どでかいポスターを部屋中に貼りたくれば一番好きなものと言えるのだろうか?
米ディズニーへ飛び、スターウォーズのエリアに一日中居座わって居るだろう。

一番好きなものにならいくらでもお金をかけられる?それは依存や執着じゃないのか?
好きとはどう違う?

僕はサッカー"も"好きだが、一番好きな選手は答えられない。"正直なところ結局メッシでしょ"そんくらいの熱量である。
メッシが凄いことは確かだが、僕の人生に影響を与えるほどの出来事は起こせなかった。

小4の頃、ネイマールのプレー集を見て当時のモヒカンヘアーを真似したことがある。ファンになったわけではなく、流行りに乗ったような感じだった。

今現在プレミアリーグのチェルシーを応援しているが、どの選手も同じくらい好きだ。そして選手達のユニフォームを持っているわけでも現地へ観戦しに行ったわけでもない。

自分の生活の中心にある(と思っている)音楽においてもそうだ。
ブラー/ゴリラズのデーモンアルバーンに影響を受けて音楽性のみならず、髪型やファッションを真似していた。
ただデーモンを一番好きなミュージシャンとして選んでしまうと、同じくらいかそれ以上聴いているその他大勢の影響を受けたミュージシャン達が「俺らは?」なんて言いながら顔を出してくる。
(結局1番聴いているビートルズだ。世界一のバンドはビートルズで決まり!もう決まりです!)


思いれや拘り、習慣を言い換えることで一番好きなものにする事は出来る。"当時"の一番、"今“の一番、"最近"一番影響を受けたもの、なんだかんだ長いことやってること、使ってるもの、見てるもの、なら挙げられるからだ。

結局、影響されやすい自分が
"カッコいい、すごい、感動した"とすぐに手を出し、なんとなくでファッションオタクを続けているだけなのかもしれない。
だから一番好きなものは挙げられない。

純粋に気になったことを楽しめば良いのに、どこかで"何が一番好きな自分が好きか"を意識している。

でもだって、ほんとに全部好きなんだもん…。


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