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コンコン空咳物語 2

この物語は
コンコン空咳が1ヶ月も続いたのち
肺がんの発見から完治までの出来事と
がんと向き合った気持ちを綴ったものです。

4月14日、今日はいよいよ診断結果を言い渡される日です。
肺癌と自覚してるとはいえ結果を聞くまでは、想定外のことも
起こるかもしれない。
少しは緊張していた。

検査結果の発表

担当医は淡々と診断名を卒なく話し始めた。
井原さんの癌は「小細胞性肺癌でステージ3のBで限局型です。
原発巣がここで、縦隔リンパ節に転移しています。
(コンコン空咳物語 1 の写真と同じよう)
手術は不能の状態です。片側の肺内に病巣がまとまっています。
悪性の胸水や心嚢水は見られません。

予定している治療方法としては抗癌剤と放射線療法のふたつで
進めたほうが良いと思います。
抗癌剤治療は4月20日より4クールで4ヶ月の期間を要します。
使用抗癌剤はカルボプラチン+エトポシドです。」

「抗癌剤治療の有害事象は以下の通りです。」と一覧表のチェック済みの
説明書をいただいた。
○吐き気、嘔吐あるいは食欲不振
○骨髄抑制(白血球、赤血球、血小板減少)
○脱毛
○下痢または便秘
○皮膚障害(発疹、皮膚や爪周囲の炎症など)
○腎機能障害
○肺障害
○血管外漏出による皮膚の炎症や潰瘍など
○全身倦怠感
○過敏反応
○口内炎
○神経障害(しびれ、味覚異常など)
○肝機能障害
○心機能障害
○血管炎、静脈炎
すごい有毒作用のオンパレードになっているぞ !
しかし意外と気持ちは落ち着き払っていた。
予習済みのせいだろう。

「以上の説明となりますが、癌薬物療法の目的と必要性ですが、
現在検査で発見されている、あるいは高い確率で存在していると
推定される癌の進行を抑える目的です。
以上ですが、
癌薬物療法を進めるにあたり同意していただけますか ? 」

医師の説明に質問の余地もなくすぐに同意したわけです。
医師とのやり取りを看護師が立ち合い記録したカウンセリング記録に
双方サインした。
生研とPETの結果は入院後報告してもらうこととした。

体力と気力を維持するために

入院は4月20日午前10時となった。
今日から入院日まで5日ほどある。
これだけ有毒作用のある薬物を体内に取りこみ、そして原子爆弾の
ような放射線に暴露されると本当に耐えられるのだろうかと疑った。

しかし、これまで聞いたところでは癌治療はきつく気力も
なくなると聞いていたが、なぜか意外と腹は据わっていた。
でも元気な細胞を保護するにはどうすれば良いのだろうか。

どうせ治療中は暇なんだからよく情報を整理してみよう・・と
軽い気持ちになり楽しみに似たものが湧いてきた。
これまで学んで知り得た自分療法をストイックに取り組んでみる
良い機会が来たとも思った。
入院まで自分療法のレシピを仕上げなければならないと・・。

問題はレシピ通りのものを全て持参して服用できるか。
それを医師や薬剤師は許可をしてくれるのか。
ここが山場だろうと思いながら病院を後にした。

次回に続く。

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