ペダルに関する一考察
35年前に所有していたRossin Recordの再現を
潜行して行っていましたが
先日、「暫定的に」完了しました。
暫定的の意味は、大まかな再現は終えて
車体としては十分に完成したのですが
細かい部分について、今回の完成までに
入手が間に合わなかったパーツを探し出し、付け替えると言った
自分の中で詰める余地がまだ残されているからです。
そしてまず今回の再現のキッカケは、昨年3月頃に
ビンテージサイクル界の大御所ショップ、CORSA CORSAの江口氏にした
何気ない相談から。
いつかはあのRossin Recordを再現したいと
ネガフィルムをスキャンしたデータの中に入っていた
35年前のRossin Recordのデータを、USBメモリーで持参して相談したところ
「これとほぼ同じのフレーム、今ウチにありますよ。」
との一言から始まりました(笑
え~!!!、話がとても速いです。(笑
私としては、ebay辺りで数年掛けてドンズバのフレームを探して
そこから塗装やパーツの収集にじっくり時間を掛けて
あのRossin Recordを再現する…
そんな妄想をしていたのですが、灯台元暗しでした。
「これですよね」と江口氏が見せてくれたのは
「ほぼ」35年前のフレームと同じ
既に再メッキが施された、無塗装でピカピカの
全身クロームメッキのフレーム。
聞けば古いフレームを一度塗装剥離して再メッキ。
C-C530㎜位、ちょうと35年前のRossin Recordと同一のサイズ。
なで肩フォーククラウンに五角形の中に「R」の刻印。
シートステーの笹葉に縦に刻まれた「Rossin」の浮き文字。
シートステーブリッジの造形も、35年前に撮影した写真データと同じ造形。
相違する箇所は
Fディレーラーの直付けラグがないので、バンド止めになる事と
Rブレーキケーブルが、ケーブルガイドを介した外付けではなく
トップチューブに内蔵されている事。
しばらくその場で思案しましたが
全く同じ仕様にすると言うのも芸がない。
これも何かの出会い。
このフレームにはコイツの来歴があって、その個性を尊重する。
過去にしがみ付き過ぎるのも如何なものかと柔軟に考え
ならばこのフレームで、一丁組んで見るかと即断しました(笑
記憶は、都合のいい様に再構築される。
そして残された画像データや、当時の記憶を呼び起こし
少しづつパーツ集めを始めました。
何より、所有当時の写真が残っていたのが
今回の再現に大いに役立ちました。
ただやはり、細かい部分について分からない部分も散見され
そこは当時の記憶を呼び起こしながら、パーツの選定をしました。
そしてある日、オークションを覗くと
「あ、このペダル!」と言ったペダルに出会いました。
SUGINO75、HI CARBON PEDALです。
CFRTPとは
そしてCORSA CORSAさんにペダルを預け
今年7月、車体の完成が間近となり作業も佳境に入った最中で…
「あのう、この預かったペダル、シャフトが両方L(左側)ですよ…」
「えっ⁉(汗」
まさかの展開でした(笑
出品者がOHした際に、誤って組付けたのか
若しくは、メーカーが間違ったのか…
検品しても、ここはノーマークだよなぁ~(笑
右側のペダル、どうしよう…
…と言う事で、急遽名古屋へ
おじさ~ん、ペダルちょうだ~い!!!
あいよ~!
ペダルの方は購入後
トゥークリップが片方しか無い事に気づきました(笑
カトーサイクルさんが仕入れた際には既に1個しかなかったみたいです。
しかしトゥークリップは
既に購入したL/Lシャフトのペダルに2個あったので
賄うことが出来ました。
サドル、色は革のバーテープにマッチしていますが
ここは、あの35年前のサドルを再現したかったので
暫定で変えてみました。
正直、シートレールの造形が気に喰わなかったと言うのも有ります。
ん~、でも人の記憶って35年も経てば思い違い等もあるだろうし
造形も間違いないだろうから、これでいいか!と
思っていました。この時は…
そして後日、以前お話しした
ブルーウィートサイクルさんのところへ伺った際
葉山自轉車市場の柏木さんが
ヘッドパーツを探しているとの事で
何気なく在庫を見てみると…
ヘッドパーツのラインナップも中々ですが
あれ…「mega」と見えるロゴの青い箱は、もしかして「ofmega」?
もしかして…
ああっ!!!、これだよ、コレ!
そしてこれも譲ってもらいました。
ここで大いに参考になったのが
下記の旅からす氏のブログ
「旅からす本館 日本をもっと楽しもう!!」から。
そしてもう一つ参考で
上記の内、TEXTを和訳すると
結果
ペダルはSUGINO HI CARBON PEDALで行く事にしました。
前回所有のofmega sintesiに形状が酷似し
微妙に変えると言ったコンセプトに合致したから。
いやぁ、ペダル一つ取っても
色々と勉強になり
自らの記憶はあまり頼りにならない事が今回分かりました(笑
おしまい。