さまざまな証ひょう①-納品書兼請求書と(控)-
証ひょうとは、取引があったことを証明するための書類のことです。日頃のお買い物で受け取るレシートがそれにあたります。
もちろん、お店や会社間での取引でも証ひょうは欠かせません。検定試験では、文章で取引状況を説明してくれますが、残念ながら日常業務では誰も文章にはしてくれないので(笑)、自分で証ひょうを見て仕訳ができなければいけません。しっかりと練習していきましょう。
まずは、掛取引時に欠かせない『納品書兼請求書』から見ていきます。
納品書兼請求書(のうひんしょけんせいきゅうしょ)
納品書兼請求書は、名前の通り、納品書と請求書を一枚にした証ひょうでして、商品を販売して代金を請求する側が作成します。
証ひょうには、商品名・単価・数量等さまざまな情報が記入されています。
※納品書と請求書が別々の書類となっている場合もあります。
細かく見ていきますと、証ひょうの一番上の真ん中に証ひょう名①が入っています。今回は『納品書兼請求書』となっていますね。
また、左上には『ひよこ商店 御中』②とあります。これは購入側の名称ですので、ひよこ商店が仕入れをしたんですね。
さらに見ていきますと、右端上から取引日③、その下には販売側の商店名=うさぎ商店④、さらに商品の金額⑤があり、消費税⑥、最終行には合計金額、左下には代金の支払期日と振込先⑦が記載されています。
では、この仕訳はどうなるでしょうか?⇊⇊
例題(1)
ひよこ商店は、うさぎ商店より商品を購入し、代金は掛とした。
答えはこちら⇊⇊
商品代は2種類のTシャツ代を合わせて仕入、支払う消費税は仮払消費税、商品代と消費税を合わせて掛としているので買掛金と仕訳しています。
納品書兼請求書(控)(のうひんしょけんせいきゅうしょ(ひかえ)
先程は請求書を受け取った側の証ひょうを見ました。この時、販売側では納品書兼請求書の控えが残っています。
この証ひょうをもとに仕訳ができる訳ですね。では考えてみましょう。
例題(2)
うさぎ商店は、ひよこ商店に商品を販売し、下記の納品書兼請求書とともに送付した。
答えはこちら⇊⇊
このように同じ内容であっても、証ひょう名が変わると仕訳が変わります。
それだけではなく問題によっては、相手側の仕訳を聞かれることもあるかもしれません。しっかりと設問を読んで、落ち着いて解答してくださいね。
今回はここまで。
お疲れさまでした。