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小切手ひとり旅

ここまで預金現金について学んできました。

今回は、次の仕訳を考えてみてください。

ー問題ー
きつね商店はリス商店に商品50,000円を販売し、かつて当店が振り出した小切手35,000円と残額を現金で受け取った。



解答↓↓↓

かつて振出

取引としてはとてもシンプルです。

商品を販売して代金を受け取った、このときの代金が小切手と現金だったという話なんですが、注意しなければいけないのが『小切手を振り出したのが誰なのか?』です。

問題文の赤枠内に、かつて当店が振出した小切手~受け取ったとあります。振り出した際は当座預金を減らしていたハズ。今回それが手元に戻ってきたと言っているので、減らしていた当座預金を元に戻しているんですね。

このように小切手は、振出人の承諾を得なくても他の人に渡して支払いに当てることができます。これを小切手の『譲渡』(じょうと)といいます。硬貨や紙幣と同じで、人から人へどんどん流通の旅を続けていくことができるんですね。ただおカネと違うのは、振出人が誰なのか?によって勘定科目が変わる所です。

他人が振り出した小切手を受け取って、後日別の方に譲渡したなら、仕訳は現金の増加→後日現金の減少となるので注意が必要です。

そういえば、小切手は受け取った人がおカネに変える際も、振出人の承諾は不要でしたよね。自分の都合の良いときに銀行へ持っていけばOKでした。

ちなみに、このときの持参人が銀行に小切手の換金依頼するコトを『取立』(とりたて)といいます。

で、ここまで解説しておいて何ですが…

小切手の譲渡は、現実ではあまり行われていません。すぐに現金化できるので。ただ、機能としては可能だし、試験問題として有効です。知ってしまえば何てコトないのですが、知らないまま初見だと、必要以上に時間がかかったりします。ポカミス撲滅のため!と思って確認しておいてくださいね。

今回もおつかれさまでした。

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しぃ
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