伝票(でんぴょう)
これまで取引は、すべて仕訳帳に書くというコトをベンキョーしてきました。でも実際には、取引量が増えていくごとに1冊の帳簿で管理することは難しくなります。そこで仕訳帳の代わりに、メモ帳タイプの伝票(でんぴょう)を使います。
伝票を発生した順にファイルに綴じていけば、帳簿と同じ役割が果たせます。
なお、伝票に記入することを起票(きひょう)といいます。
3伝票制(3でんぴょうせい)
伝票を三つの種類に分けて記録することを3伝票制と言いまして、①入金伝票・②出金伝票・③振替伝票を使います。
①入金伝票(にゅうきんでんぴょう)
現金の入金取引を記録するための伝票でして、赤伝と呼ばれたりしています。順番に記入方法を見ていきましょう。
例題(1) 下記を仕訳し起票しなさい。
しろくま商店から商品の注文が入り、手付金として現金10,000円を受け取った。
答え↓↓↓
入金伝票は、現金勘定が借方となる際に起票します。入金伝票そのものが現金勘定の仕訳を終えた状態を表すため、勘定科目欄には相手科目を記入します。
②出金伝票(しゅっきんでんぴょう)
現金の出金取引を記録する伝票でして、青伝とも言われます。
例題(2) 下記を仕訳し起票しなさい。
84円切手10枚を購入し、現金で支払った。
答え↓↓↓
出金伝票は、現金勘定が貸方となる際に起票します。出金伝票そのものが現金勘定の仕訳を終えた状態を表すため、勘定科目欄には相手科目を記入します。今回の場合は通信費ですね。
③振替伝票(ふりかえでんぴょう)
振替伝票は、現金勘定が出てこない取引全てが対象です。
例題(3) 下記を仕訳し起票しなさい。
商品150,000円を仕入れ、代金は小切手で支払った。
振替伝票は、仕訳をそのまま起票すればOKです。
記録するものを仕訳帳から伝票に代えても、最初に仕訳を考えるところは変わりません。
特に検定試験では、問題文で取引を表現しているので、いきなり起票を考えるのではなく必ず仕訳で書きおこすようにしましょう。
今回はここまで。
お疲れさまでした。