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見えないものを信じる

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ミッション系の学校に通っていた10代の頃、

「神様は見えないのにどうやって信じればいいのか。」

と思っていました。

先生に「もし見えたら、信じる必要がないでしょう。」

と言われ、ますます混乱したものでした。


なので、見えないものを純粋に信仰する方々に、

私は並々ならぬ関心があります。


「田舎司祭の日記」

日本では製作から70年にわたり劇場未公開でしたが、

2021年6月に初公開されました。


フランスの寒村に赴任した若き司祭。

初めての赴任地に意欲を燃やすけれど、

村人は冷たくよそよそしく、

溝は深まるばかり。

悪い噂を立てられたり、「村を去れ」と匿名の手紙が来たりしても、

「教会の扉は開けたままにしておきます。」と、

自分から村人を拒絶することはしないと決意する彼でしたが、

心身は追い詰められ蝕まれていきます。


心配する先輩司祭に彼は、

「祈ることができないのです…。」

と悲痛な告白をするのでした。

信仰を持ち続けるからこその辛さがひしひしと伝わってきて、

胸が締め付けられました。


日記の文字が、心身が蝕まれてゆくにつれ乱れてゆくのが

本当に切ない。


救いは遠くでかすかに光っていて、よく見えない。



























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