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ロックリスナー、Charles Mingusとの遭遇(入門6選)

ポップスやロックから音楽を聴くようになった者として、「ジャズ」は強い憧れがあり、だけど微妙に馴染みづらくもあり、もっと理解(し)りたい世界であります。

自分はロック――オルタナティヴ・ロックやポスト・ロックという言葉から音楽沼にハマった者ですが、「シカゴ音響派」を聴いていった後にMiles Davis『In A Silent Way』を聴いた時の衝撃は凄かった。ロックで「革新的」と言われていることのプロトや完成形が、20, 30年前のジャズの各地で見出せることへ強いリスペクトがあります。

一方で、それこそ音楽史上の名盤とされる『Kind of Blue』を聴いて、最初のピアノの得も言われぬ響きに"名盤の空気だ……!"とは感じられても、この1枚がなぜここまで歴史的に評価されているのかはイマイチ身に入ってこなかった。調べれば「モード・ジャズ」のキーワードは拾えるけれど、その概念は難しすぎる。


いや、フィーリングで"良い"と感じられたなら、音楽はまずそれで十分でしょう。でも、「ここにもっと何かあるんじゃないか」、「その何かを自分は聴き逃しているんじゃないか?」、そんな感じがするんです。もちろんそれはジャズに限らず全てに持つべき姿勢ですが。

ジャズにもっと入りこみたい。が、そのキッカケや出会い、「あっコレだ」と思える瞬間に中々巡り逢えない。


そんな中で門外漢たる自分が出くわしたのが"Charles Mingus(チャールズ・ミンガス)"。よりにもよって、ジャズの長い歴史の中でもかなり曲者たる方のレジェンドであり、Miles DavisやBill Evans、John Coltraneあたりに比べるとどこから入門していいかも分かりづらいタイプの巨人(当社比)です。

ではスタート。


教科書的なチャールズ・ミンガス紹介

ともあれ、まずはリスペクトを込めてミンガスの功績を簡単にまとめます。

Charles Mingus(チャールズ・ミンガス)は1922年にアメリカ・アリゾナ州で生まれました。担当パートは主にベースですが、その活躍は多岐に渡ります。羅列しましょう。


<ミンガスのここが凄い!>

  1. ベーシストとしてだけでなく、作曲家・編曲家としても独創的な楽曲を数多く残した。理知的で複雑ながら、特に混濁やカオスにも踏みこむハーモニー感覚は、先のロックではRadioheadら多数から敬愛されており、ジャズの先人としてはDuke Ellingtonに連なるものである。「類人猿が人間に進化する過程」という文学的テーマ表現をジャズに持ち込んだり、1960年前後からゴスペルやブルーズ、メキシコ・ラテン音楽などとジャズを接続し、のちの「クロスオーバー」に先駆けた。つまり音楽表現の幅を大きく広げたミュージシャンである。

  2. 黒人差別に対して怒りをもって活動した。作曲家としても、曲中に"語りの掛け合い"を挿入してジャズの流儀で直接的な抗議姿勢を示した「Fables Of Faubus」、絡み合うビッグバンドの旋律とリズムでハイチでの黒人解放の闘争運動を表現し支持した「Haitian Fight Song」など、政治的メッセージを様々な形で昇華して提示した。

  3. 活動初期における白人による搾取に対抗し、自身でライブブッキングを行い、自主レーベルまで設立するという、今でいうDIYのようなスピリットで力強く活動した。

  4. いっぽうで、自身のジャズ・ワークショップを開催し、多くの若手ミュージシャンを育成・雇用するなどして、教育的な観点からも後進の発展に貢献した。そしてその中には白人ミュージシャンもいた。

  5. ここまで見ていくと、気高き精神と逞しき実践をもって誇り高く生きた”英雄”という感じがするが、調べるとまず「怒れるベーシスト」としてヤバい人・暴力エピソードがヒットしてしまう

さて、こういう教科書的な記述を読めば、「なるほど偉大な人だったんだなぁ」とは理解できます。ただこれはある種の"外"の記述であって、ここにはまだ"内"の実感がない。


この記事の趣旨は「とあるロックリスナーが突然ミンガスにハマったから好きなところを6曲(枚)で語る」日記です。素人・門外漢が語るゆえにある種の入門記事たりうるかも、どっかの誰かをミンガス沼に引きずり込めるかも、そんな試み・記録。

注意書きとして、「代表曲・必聴選」ではありません。それは調べれば有識者の記事が出てきます※1。これは言うなれば、居酒屋で隣のテーブルに「どうやら知識は素人だがなんだか熱はもって語っている人」がいて、そうだこんなことを話してたな……と、そんな内容です。有識者の方は両腕組んで酒のツマミにしてください。隣に居合わせたひとは一杯つきあってください。


プロローグ:『直立猿人』との邂逅(飛ばせる)

彼の偉大な功績はともかくとして、自分のキッカケはいつもどおりRadioheadからでした。ミンガスはJonny Greenwood (Thom Yorke)が敬愛するミュージシャンなんですね。これは聴かなければならない。15年前くらいの自分は、彼の名盤らしい『直立猿人(Pithecanthropus Erectus)』なる奇妙な題の作品を手に取りました。

1956年リリース。ロック史観でいえばプレスリーがデビューするくらいの古。なんといってもレジェンドの代表作、そしてアートワークからも怪作のにおいがプンプンする。これは初めてノーウェーヴやポストパンク聴いた時みたいな衝撃が走るんじゃないか!?


…………


全くわからなかった。

追体験してほしいので2曲並べます。

特に1:30あたり。なんだろうこの……美メロでなく、優雅でなく、クールでなく、オシャレでもない、得体のしれない蠢きは。自分の培ってきたグッドの価値軸に何一つかすらなかった。例えばロックリスナー・オルタナ寄りとして、フリージャズまでいくとSonic Youthあたりで鍛えられたノイズ耳で捉えられもするけど、このカオスはどこか統制されてもいる。"理性的でけたたましい"、そんな謎の印象。

2曲目がまたヤバい。なぜか開幕からホイッスルの音が聞こえ、車のクラクション?を模したサックスがそこに連なって展開していく。何だコレ……何だコレ!?全く歯が立たなかった。分かりやすいジャズに戻ったかと思えば、赤信号で停止するかのように合間合間で曲はクラクションを吹かしだす。何?しかもこの演奏をマイルス・デイヴィスは激賞したらしい。ジャズ……ジャズとは……。


本題 ~ミンガスこの6曲(枚)

そして時は15年たって現在。この2023年、ついに自分の中でミンガスがシックリき始めた(というか『直立猿人』から入るの多分あんま良くなかった)。

この人は実に多彩でユニークなディスコグラフィを持っていて、それこそRadioheadのように無限の入口をもつミュージシャンだった。

この記事でそれが伝われば幸いです。聴け、ミンガスを……。


■1. 名曲「Goodbye Pork Pie Hat」 ('59)

まずはキャッチーな所から2曲、ワンツーパンチを。ロック・ポップスのリスナーとして、やはり最初はキャッチーなメロディから入りたい。

「知性」
気品を漂わせつつもどこかハードボイルドな荒廃をまとった旋律によって、後にスタンダード・ナンバーとなったミディアムバラードです。門外漢にもイメージしやすい、"ジャズ特有のクールさ"が感じられる純粋な名曲。Jeff Beckが『Wired』で、Joni Mitchellも『Mingus』で取り上げています。

ミンガスは非常に多くのオリジナルソングを手掛けた作曲家ですが、この曲も主旋律に対する和声感覚がまずすごいここにソロギター譜がありますが、弾くとエグさがよく理解ります。インディロックのⅠ→ⅣM7ループに慣らされた耳には深淵すぎる。Steely Danみたいな……いや歴史的にその師匠たるジャズ側の存在としてのミンガスか。

でもこの曲は、かなり語弊のある言い方をすると、坂本龍一でいえば「Merry Christmas, Mr. Lawrence」であって、他に『B-2ユニット』みたいなのが沢山あるんだ、とそんな立ち位置の普遍的名曲であります。


■2. 爆発たる圧奏「Haitian Fight Song」 ('57)

「理性的な暴動」
一転して、自分がミンガスに初めて「カッコイイ!」を感じたのがこの曲※2。

「ハイチの独立運動」に捧げられた、荒々しくも荘厳なプロテスト・リスペクト・ソング。強烈に唸り軋むベースラインで幕を開け、左右から金管楽器のセクションが主旋律を掛け合い、ミンガスの一声からやがて爆発たる圧奏に至る。

本曲のテーマ設定および作曲、ベースプレイ、ビッグバンド的なメインセクションのスコアを手掛けたのがCharles Mingusです(オーケストラ編曲はBob Hammerと共作クレジット)。つまりミンガスは、一流のコンポーザー、プレイヤー・バンドマスター、アレンジャーだったわけです。すげぇ。それはジョニーもリスペクトするわ。

ブチ撒けるような演奏。計算しつくされた構築と、その枠からはみ出すほどのエナジーの放出。これこそ、自分が最初に感じた「ザ・ミンガス」って魅力です。

これWalter Perkinsのドラム録音がまたカッコよくて、1:25くらいからのプレイはキャタピラで悪路を強引に征くように乗り上げ方で、正しく"起爆"のド迫力です。最高のオープナー。



で、まぁここまでならカッコイイ人だったんだなぁって「納得」で幕を閉じたんですが、こっからなんですね。この人の音楽はメチャクチャ面白いんです。ジャズ界の曲者たる、独創性あふれる楽曲たち。「マジ?」ってなる曲想。

ここからが本領



■3. これって"ジャズ"なんだ『Tijuana Moods』 - 「Ysabel's Table Dance」('62)

「剛腕による異形の融合」
前曲がカッコ良さなら、ミンガスの"面白さ"に気付いたのがこの曲。

そもそもこのアルバム『Tijuana Moods』自体が面白すぎるんです。「メキシコの旅の想い出をエキゾチシズム豊かな音楽で綴った傑作」とはCDジャーナルの評ですが、ジャズの畑からラテンとメキシコの作物を育てんとする謎アプローチが響き渡る、完全に遺伝子組み換え音楽。その中でも本曲はかなりメチャクチャな構造をしています。

カホンのようなパーカッションで始まる異様な雰囲気は、およそ自分の耳が「ジャズ」と捉える領域のものではありません。心なしか金管隊も不安そうな手つきで様子をうかがっています。まるでフラメンコのダンス教室に間違ってジャズバンドが参加してしまったような何ともいえなさです。フリージャズというよりヤケクソの勢いで楽曲は熱暴走していき、およそ3分半後、堪えきれなくなったピアノが舞台を一刀両断することで笑っちゃうくらい強引に「ジャズ」になる。それは違法建築だろうよ。楽曲はジャズとフラメンコもどきを無作法に謎反復横跳びし、加速と減速を繰り返した7分後、ランナーズハイの錯乱でもってジャズ流のクライマックスを掴まんとする。

これをジャズメディアが当時から「傑作」扱いで迎え入れてるの、門外漢からすると相当懐が広いなって思います。1960年前後、ジャズ黄金期の勢いか。ミュージシャン・メディア・リスナー、つまりシーン全体が熱かったんだろうな。

この作品は複数テイクを編集して作られたものだと記されてますが、その手つきもなかなか乱暴で、注意すると編集点が割と明確に聴き取れます。DAW上で違う録音テープを突然貼り付けるような編集感覚は「ポスト・ロック(シカゴ音響派寄り)」に馴染み深い

精神性として「ニューウェーブ」に近いユーモアとクールさとクリエイティブがある曲だと感じます。借り物のモチーフを強引に自身に引き寄せることで、新たな異物を生み出す感覚。あるいは、White Stripes「Conquest 」のようなケレン味。

「ミンガスでユニークなやつ」ならまずこの1枚を推したい。異形であるが故に、後世の多ジャンルの分岐にまたがっている。歪で巨大な一作です。


■4. 不協和音の倒錯と恍惚・傑作『The Black Saint and the Sinner Lady』('63)

「異端の美意識」
今まで紹介してきた楽曲とまた全く異なるムードをまとった1枚。「1001 Albums You Must Hear Before You Die」にも選出されていますが、異形の芸術とでも言うべき孤高の一作です。11人編成のオーケストラによる小宇宙的瞑想組曲ジャズ。何を言ってるんだお前はと言うなかれ、当時「アバンギャルド・ジャズ」、プレスリリースにて「エスニック・フォーク・ダンス・ミュージック」、後年のメディア・リスナーから「アブストラクト・ジャズ」、全員形容出来てません。その特異さがうかがえます。

陶酔的なメインフレーズが不協和音の渦に時折さらされながら恍惚とうねり流れていく様は、異様なほど官能的で、どう言うわけか崇高ですらある。最終曲、「Medley:Mode D~F」での寄せては返すアップ・ダウンには、「原始的なセックス」なんて言葉が脳裏に浮かんでくる。

途中、まったく脈略なく突如スパニッシュギターが挿入されますが、ここで自分はGastr Del Solの傑作『Upgrade & Afterlife』が最終曲で突然John Faheyをカバーし始めるのと同じ、うまく言語化できないけど「音楽」に打ちのめされる感動を覚えました。ある意味ではポスト・ロック(音響派、ジム・オルーク寄り)リスナーにも聴いてほしい、かも。ある個人の美意識からしか生まれない一筆書きのライン。一聴で入り込める世界ではありませんが、街がいなく傑作です。


■5. クロスオーバーの前奏者「Cumbia and Jazz Fusion」 ('78)

「"異"への接触」
ミンガスはそのディスコグラフィにおいて様々な挑戦を行っていますが、死没1年前の1978年、55歳の晩年に制作した本作でもその姿勢は健在で、ここではコロンビア音楽の「クンビア」がモチーフに掲げられています。

時代は一気に飛んで、曲名の通り、「フュージョン」や「クロスオーバー」といった「融合」が試みられてきた70年代後半です。素人ながらも、ミンガスが50, 60年代に試みてきたジャンル(国)間異文化融合の実践は、その走りだったんじゃないでしょうか。もちろんこの動きは、ポスト・パンクそしてニューウェーブにも繋がっていくものです。

ジャズは一般的に「展開」することで進行していきますが、ここではファンクよろしく「反復」のリズム美学でもって演奏が高まっていき、9分を過ぎた頃、一気にスパーク(長調へと大展開)します。ここが死ぬほどクール。55歳にして御大が健在だったことが、28分にも及ぶ楽曲構築から、確かな筆致でもって聴きとれる快曲です。


■6. スピリチュアルな高みへ「Playing With Eric」 <Meditations On Integration> ('64)

最後は本曲を。これを入門に勧めるのは絶対違う気もしますが、ロックリスナーなら響くところあるんじゃねぇかと押し付けます。最も「ジャズ」を感じる30分弱のライブ演奏であり、盟友Eric Dolphyとの別れに捧げられた"名演"(個人の感想および確信)。

ここまでミンガスにフォーカスして書いてきましたが、もちろんその功績を語るにあたって名だたるバンドメンバーにふれないのは片手落ちであります。この時のバンドメンバーはCharles Mingus(ba.)、Eric Dolphy(Alto sax, Bass clarinet, Flute)、Johnny Coles(trumpet)、Clifford Jordan(tenor sax) 、Jaki Byard(piano) 、Dannie Richmond(dr.)。とはいえここで全員の功績や魅力を語るには知識も文量も割けません。が、エリック・ドルフィーはその独特な音の美意識でもってミンガスと並べて聴くべきミュージシャンであります※3。先に「最もジャズを感じる」と書いたのは、プレイヤー各自の「呼応」を感じる瞬間が数多く収められているからです。ここまでの5曲はミンガス手動のスコア、タクトによるものでしたが、ここにはバンドの塊が浮かんでいる。

スピリチュアル・ジャズを感じさせる演奏スケールが垣間見えます。9:50に1回目の爆発が起こる。そして18:30から高みへ駆け上がっていく。何度聞いてもシビれます。



こんな感じでしょうか。文章はともかくとして、挙げた曲が全部まるで違うことだけは伝わったんじゃないかと思います。同時に、「あっミンガスだ」って確かな通底奏音も感じられる。だから諸作を聴き広げるのが楽しかった……というのが、自分がこの記事に残したかったことであります。


末尾:"器"たるミンガス

ミンガスは自身の手腕でもって、様々なもの――音楽ジャンル、ミュージシャン、政治概念――を混ぜ合わせてきました。でもその合わせ方は、「クロスオーバー」のようにそれぞれを上手く溶け合わせようとするものとは少し違う。

ミンガスは、小奇麗にそれとなく纏めあげるのではなく、そのままの形でガツンと並べてくる。例えるなら、水と油があるとして、両者は溶けあわないけれど、「同じ器に入れることは出来るだろう」……そんな精神の佇まい。その"器"たる人がチャールズ・ミンガスで、その器は知性で磨かれている。そこには音楽的挑戦と学ぶべき精神性があります。

「Goodbye Pork Pie Hat」(1)や「Haitian Fight Song」(2)に代表される楽理知識と演奏技術を持ちながら、「Ysabel’s Table Dance」(3) ~「Cumbia Jazz and Fusion」(5)のような急接近・接合もいとわない。そんな彼が残した諸作・ライブ演奏はとてもスリリングです(6)。例えばこの辺とか最高です。

もちろんこれくらいの文量・選曲では、書き連ねるべきトピックは網羅できていません。いくらでも書くことはありますが、あえてここで打ち切ります。

ミンガスに興味を持ってくれた方、自分と一緒に聴きこんで・調べて潜っていきましょう。出会いのきっかけになれば幸いです。


注釈・関連作など

※1. 例えばこの記事が好きです。

雑誌ではこちらの『ジャズ批評』の特集が流石の仕事です。


※2. 有名なバージョンが2つあるので悩みましたが、入門ということで、よりコンパクトに音が洗練されたこちらをチョイス。
※3. ミンガスはコンポーザー・バンドマスターとして、ドルフィーはプレイヤーとして自身の美意識を具現化しているイメージがあります。


関連作

『直立猿人(Pithecanthropus Erectus)』ですが、1973年のライブに名演が記録されています。この時の各人のソロの応酬ヤバすぎる。これなら自分も一発で分かったよ!最高の掘り出し音源。

『Presents Charles Mingus』収録の「What Love?」の間奏を聴くと、Eric Dolphyヤバすぎワロタとなります。何を思って、このたった4人の編成から成る虚空にサックスを吹き叫んでいるんだ……。聴きこみたい対象が増えるはず。

Duke Ellingtonというジャズというかポピュラー音楽史上の道筋を拓いていったGOD。ミンガスが尊敬する人物でもあります。ポピュラーな側面を辿るならこの辺のコンピが良いと思いますが、「あっこの人がミンガスの師匠だわ」となるのが本作『Far East Suite』。60台にしてアジアツアーから得た刺激を昇華した快作。諸外国からの創作刺激の受け方も、ハーモニー感覚のそこかしこにも影響が伺えて、2度おいしい。

こちらの記事もオススメ。

ビックバンド、「古き良きジャズ」の黄金を聴くならコレ。

自分が「違法建築だろ」とか書いた『Tijuana Moods』に対する、ジャズ・メディアサイドからのレビュー例。途中に、日本のジャズ批評を牽引した相倉久人氏の名文が引用されています。ジャズ側としては滅茶苦茶だ!って印象はやっぱり薄かった(今聴いても薄い?)のかな……?


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