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ゆらいでいいと言われて

(2024.11.15)

2024年11月も、あっという間に半分を過ぎようとしている。

これまたあっという間に訪れるであろう年末年始を目前に、私は今、移り変わりの日々を送っている。

まず、この度、東京に引越してきた。27年間、慣れ親しんできた愛しき神戸と大阪を離れ、生まれて初めて、関東の住人になったのである。

とはいえ、Googleマップがないと動けない街を恐れて、今のところほとんど家の中で過ごているし、毎日花火大会でもあるのかと疑う人の多さと、駅ホームから地上にたどり着くまでの距離の長さに驚いてはいるが、「東京に来た!」という実感がまだ、あまり湧かない。

それから、仕事が決まった。同時に、転職活動が終わりを告げた。紆余曲折を経て今年の1月に1社目の会社を退職したあと、3月から半年間、職業訓練校に通い、ずっと触れてみたかったデザインを学んだ。結果、決まった職種はデザイナーではなかったのだけれど、制作も行っている会社で12月から働き始める。いよいよ仕事復帰、怖くない、と言えば噓になる。

さらには、今月はまだもうひとつ、人生の中でも大きな出来事と言えるだろう変化が待ち構えている。

私の27歳はどうやら、いろいろが移り変わる年らしい。

どれも前向きな出来事だと分かるのに、きっと喜ぶべきことなのに、あまりにも初めてだらけでふと狼狽えそうになる。いつか書き残した、自分に起きていることや感じていることの移り変わりを味わっていたいなんて、私にはまだ背伸びした発言だったのかもしれない。

味わう余裕も持てないまま、忙しなさに流されていく。かと思えば、「うまくいきそうだ」と楽観したり、「できるかな」と懸念したり。相変わらず、ゆらゆらと、日々、気持ちは揺れ動く。

***

そんなとき、オンラインで生活雑貨を販売している私の大好きなお店が、新しくスキンケア商品を発売した。

「肌、心、暮らし。ゆらいでいいと思っていたくて。」

そんなコンセプトが込められた、このお店らしいスキンケア。私自身、お店のファン歴もどんどん長くなるのだけれど、実はまだ、ここで商品を買ったことが一度も無い。(これは私の優柔不断さが招いている、、)

でも、このお店が発信するコンテンツや、商品に込められた想いには、何度も掬われ、何度も救われてきた。そこにはいつも、心のわだかまりをすうっと溶かしてゆく心地よさがあって、どんな自分も受け入れて、そっと背中を押してくれる優しさがある。コンテンツに触れるたび、癒しと励みをもらうと同時に、私は「このお店のような人でありたい」と願わずにはいられない。「店のような人」というのは少し表現としておかしいかもしれないけれど、本当に、私の安定剤であり、ロールモデルのような在り方をしてくれているのだ。

「ゆらいでいい」

そう言われて、ホッとする。きっと、何でも上手くこなして見えるあの人も、みんな、行ったり来たり闘いながら、ゆらゆらと生活している。こんなふうに惑っているのは私一人だけじゃないと思うと、少し気持ちが楽になるし、楽観も、懸念も、どれも正直な私の気持ちで、否定しなくていい。

ままならないこの世界には幸い、こんなふうに自分にやさしくなれるおまじないが溢れている。私が大好きなお店に掬われ、救われていくように、工夫次第でたくさん見つけ出し、手に取って集めておくことができるのだ。

***

さまざまな移り変わりの中でまだまだ落ち着かない心の内だけれど、気持ちを柔らかくしてくれる自分のおまじないを味方にして、ゆっくりと、生活の変化に適応していきたいなと思う。たのしみ、狼狽えながら。

今は、大好きなクリスマスに染まっていく街にドキドキしながら、12月の仕事始まりに向けて、大好きなお店で、ようやく、初めての、お買い物をしようかなと考えているところです。

今日も良い1日を。Have a good day!

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