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お笑い初期衝動

122.「俺も入れて」


代走みつくにさんとの新コンビで1度だけネタ見せをした、まだそれぐらいの頃。

僕の状況が、またまた急展開をしていくこととなる。
それは予想だにしない、僕の意図とは全く違う方向への状況変化だった。

なんとなんと、前のコンビ=ジルの相方であった田中三球が、僕のいないところで、代走みつくにさんに「俺も入れてほしい」と声を掛けだしたのだ。
つまり、「奥山ツンヂ・代走みつくに・田中三球の3人でトリオになろう」という話だ。

そして代走みつくにさんは、これをあっさり了承。
「田中も入れたわ」と、僕に事後報告で伝えたのだった。

いや、ちょっと待ってくれよ…。

正直これ、僕の困惑はハンパなかった。

なぜ困惑したのか。
ここで、vol.113辺りから綴っているの僕の考え方・行動の経緯を、今一度思い返してほしい。

まず、田中三球からジル再結成をもちかけられたとき、僕は再結成を断っている。
田中三球の笑いとは違う、僕独自の笑いを確立させたい。そう考えた僕は、心を鬼にして、"田中三球とはしばらく距離をおく"という決断をしたのだ。
そして、田中三球とでは決してできない、王道に近い漫才を目指すため、新相方を探し、代走みつくにさんに声をかけた。

直近1ヶ月を、こんな考え方で動いてきたのに、ここへきて田中三球とまた同じグループになる!?
それでは、ここ1ヶ月の間、考えに考えた僕のプランは何の意味もなくなるではないか。
僕のプランはどこへやら。本末転倒とも言える展開である。

寝耳に水とも言える、代走みつくにさんの「田中も入れたわ」の事後報告。

なんで僕に一旦相談してくれないんだ…という思いがしたが。
しかし、ここまでは、あくまで僕目線での話。

僕・代走みつくに・田中三球、この3者の行動には、それぞれ全く別の狙いがあり。
今回は、それが複雑に絡まった結果であったのだ。

次話では、その各々の狙いを紐解いていこう。




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