お笑い初期衝動
124.その独特のグルーヴ感
新しく結成された、奥山ツンヂ・代走みつくに・田中三球によるトリオ。
僕達3人はネタ作りのため、大阪の道頓堀にあるロッテリア(ファストフード店)に入った。
といっても。
"こういう方向性のネタで"みたいな考えは、3人の誰の頭にもなく。
僕達はしばらく、ネタ作りなどそっちのけで、どうでもいい雑談ばかりしていた。
「え、なんなんその食べ方?」
「お前、ストローめっちゃ噛んでるやん!」
「お前、ハンバーガーのこと、"バーガー"って略してんの!?」
などと言い合いながら。
僕と田中三球は、好きな笑いの方向性がちかいこともあり。2人でふざけ倒す雑談は、時に独特のグルーヴ感を生むことがあった。
その日の雑談も、気がつけば、僕と田中三球が好き放題ボケたり、そのボケをおかしな展開にどんどん広げたりし始め。
そして代走みつくにさんは、2人のふざけ合いに翻弄されながらも乗り遅れまいと、「おかしいやろ!」「それは○○やろ!」と一生懸命ツッコんでいた。
そうして、そのふざけ雑談が一段落ついた頃に、3人のうちの誰だったか、こう言った。
「今の会話を、そのままネタにしたらええんちゃうん。」
新しく結成されたトリオの、記念すべき一発目のネタは。
ロッテリアでの単なるふざけ雑談を、まんま漫才にしたものだった。
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