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今月の未公開短歌【2024年9月】

今月書き溜めた、未公開の短歌のまとめです。
短歌19首それぞれに、軽い解説/情景描写文を添えております。

↓公開済みの短歌

未公開短歌のサンプル


【9月12日(木)】

○幾年と星降る道を歩めども われら双星 競い合わんと

「学園アイドルマスター」の花海咲季さん、花海佑芽さんを想って詠んだ短歌です。
彼女たち姉妹は常に競い合い、生きてきました。
それは険しいアイドルの道を歩み始めたこれからも、同じことです。


【9月13日(金)】

○白昼に主の帰り待つマーメイド 瞳濁りて浴槽赤く

ショッキングな内容ですので、詳細な解説は控えさせていただきます。
「主」を「しゅ」とお読みいただくと、文字数が綺麗になります。

【9月14日(土)】

○行先にそびえる壁が高くても もう恐れない 君に手を振る

君と過ごしてきた日々の思い出が僕を強くしてくれる。
何があっても、諦めないよ。
君とはここでお別れだけど、ずっと忘れない。


【9月15日(日)】

○ちゅーってさ なんの擬音? と思ってた 君としてると吸いたくなるね

今まで、キスの擬音が「ちゅー」になる意味が分からなかった。
だって、触れるだけだもん。
それなのに、君としてると妙に愛おしくて。
気づけば「ちゅー」って音が鳴る。

【9月16日(月)】

○すべてのひとの美しきを集めたならば私も人になれそう

私にはすべてが足りない。
あの人も、あの人も、みーんな、持っているから人として生きていけるんだ。
私は持っていないから、いつまでも人間になれない。
羨ましい。
あれも、これも全部欲しい。


【9月17日(火)】

○電子の海の向こう側 君も僕もおなじ魚なのに遠いよ

インターネットの友達こそが、自分と同じ魂を持つ人だと思う。
なのにどうして、こんなに遠いんだろう。
心は一番近いはずなのに、会えない。
このSNSが途切れたら、永遠に離れ離れ……。

【9月18日(水)】

○月光が目に刺し込んで終わりゆく脳焼きつける僕は幻燈

命が終わっていく。
月光すら眩しく感じるけど、目は閉ざさない。
僕の一生をこの脳に刻んで、幻燈にするんだ。


【9月19日(木)】

○湿る部屋互いの熱に汗をかき舐め合うまるで慈しむよに

汗の一滴でさえも取りこぼさず愛し合うふたり。
その行為を起こす感情は、慈しみとは少し違うようです。


【9月20日(金)】

○磨りガラスの奥の心気づけずに笑い合ってた戻れない日々

隠された心の傷に気づけず失ってしまった友人を悼む、という歌。
無理して笑っていたのかな。

【9月21日(土)】

○にじんでく意識虹色UFOが放つ波から4Gを受信

サイケデリック短歌です。
幻覚? 現実? なんで4G?


【9月22日(日)】

○私の道に伸びる影踏んで気づいたこれはかつての君のもの

気づいたら私も、君の道に踏み込んでいた。

【9月23日(月)】

○燃え尽きるその日が来ると知っていて息継ぎ舞うまるで炎の精

終わりの日はいつか必ずやってくる。
それでも今を全力で輝きたい。


【9月24日(火)】

○傷を見てまた一人死ぬ心さえ気づかないでしょそれでも好きよ

私の肢体ひとつがぐたりと横たわっている。
貴方が傷をつけるたびに、私は動けなくなる。
動けないまま、新しい私が、ゆっくりと自分の心を刺し殺す。
涙をひとすじ流して、溢れ出す血液の海をただ見つめる。
私は毎日、気まぐれな貴方の心の形になるために、生まれ変わらなくてはならない。
貴方がこんな苦労に気がつかなくても。
だって、これは私が決めたことだもんね。


【9月25日(水)】

○六畳の真白い部屋で寝て起きて死んで飯食う今日も明日も

寝ても覚めても永遠に続く、真っ白な部屋での生活。
ご飯を食べて生きていても、つまらなくて死んでしまっても、次の日には同じ部屋で目覚める。

【9月26日(木)】

○我が肢体終わらせたくて結局は心の屍体屋根裏に積む

死ぬのって難しいです。
結局、精神的自殺を繰り返して、やり過ごすしかないです。

【9月27日(金)】

○息潜めたぎる湿潤ひた隠す 貴方以外に見せはしないの

艶めきをひた隠す。
貴方以外の人に悟られたくないから。
私の色は貴方だけのもの。

【9月28日(土)】

○「呪われた」? バカ言わないで少しだけ深く愛してみただけじゃない

気軽に「重い」なんて言ってみないでね。


【9月29日(日)】

○100点の答案を見て罪悪感 二度目の命だから解けるの

短歌というより、31字小説?
小学生に転生した人の歌です。


【9月30日(月)】

○水面に顔出し開く景色見て「おはよう、私これから生きる」

暗闇から這い上がってきた人が、前向きにこれからを生きていこうとする歌です。



今月の未公開短歌は以上になります。
ご購入いただき、本当にありがとうございました!

拙作は初の有料記事です。
お楽しみいただけたこと、残念だったことなどございましたら、コメントをいただけると幸いです。
フィードバックとして受けとめ、次に活かさせていただきます。

それでは、本記事をお読みいただき、誠にありがとうございました!

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