鼻歌の夜 -2021年11月5日

今、お風呂入りながら鼻歌を歌ってますね。(彼が)

私も鼻歌歌う族なのでよく分かるが、ほぼ無意識なんだよな。誰かに聞かせてやろうとか、そういうリサイタル的な話ではなく。ただ、ご機嫌なのだ。

今日は一日中留守番だったのだが、割とのんびりできたと思う。1日がそんなに長く感じなかった。昨日駅で買ったご当地弁当を昼ごはんに食べ、彼がコーヒー牛乳とアイスを買ってきてくれた。のんびり、金曜日。平日最後。花の金曜日だ。

こんな日もいつか美しい思い出になったりするんだろうな。美しい思い出の1日を過ごしているんだ、贅沢に。そう考えると、あと残り少しの今日を穏やかな気持ちで過ごせる気がする。そういえば、自分が去年のクリスマスプレゼントにあげた、無印良品のボディウオッシュがちゃんと風呂場にあって嬉しかった。

あの日と何か変わっただろうか、私たちは。よくわからない。何もかもが劇的に変わった気もするし、一切何も変わっていない気もする。

彼が自分の人生に入ってきてから、自分はちゃんと息ができる場所が増えた。親に嫌なことを言われたら、心の中で彼が言い返してくれた。悲しい時は抱きしめてくれた。心の中で私は、いつも1人じゃなかった。それは大きなことだ。一緒にいない時も、いつも私の心を守ってくれた。辛い気持ちに出口をくれた。

昨日、駅まで迎えにきてくれて、彼の家まで歩いた時、空には星が綺麗だった。冷たい空気がしんと張って、冬の匂いがした。昔、祖母の家から帰った時と同じ帰り道に見えた。全部私の中で繋がっている、そう実感した。

いつかどこかで、またこうやって繋がるかもしれない。その瞬間を拾い集めて、幸せに死ねたらいい、そう思う。

彼が今から晩ご飯を作る。今日は寒いので、早めに寝る。



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