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小噺「カレーメシ」

 さぁ話しましては今日の昼、今日もまたまたカレーメシ。カレーメシと紙パックのジュースを、丸い座椅子の上に置く。横から太陽光線に照らされ、絵面がちょっと面白い。スマホ取り出し写真撮る。

「カレーメシ」

 カレーメシは1つ200円強。それで何時間も動ける腹持ち良さ、ほとほと感心してしまう。学食の500円のラーメンよりも、すぐに満たされるこの気持ち。手持ちできるコンパクトサイズも手っ取り早くて素敵そのもの。
 お湯を入れて5分待つ。その間はハードカバーの本でも読む。だが5分で読める文はほんのわずか。わずかで、ちょっとじれったいまま、1行ずつ読み進めていく。興味深いところに線を引く。ここの意味は何であるか、ここは誤りがある、今見たらそうだなとかも考える。しかし視線はカレーメシのその方へ。5分の読解も、カレーメシあれば長い長い。長くて結構おいしいんだもの。
 カレーメシは宇宙食になる可能性さえ秘めている。君がどう思おうとも、カップラーメンさえロケットで打ち上がったんだ。カレーメシが広く天まで、オリンピアで捧げられた子牛のように送られたって構わない。カレーメシの宇宙進出、変わらないデザイン神出鬼没。

 生協にあるは4種類のカレーメシ。普通のカレーメシ、ハヤシメシ、キーマカレーメシ、そしてシーフードカレーメシ。他にももっとあるらしいが、まずは王道のカレーメシ。迷った時はこれでよし。辛さも濃さも丁度良く、手もほんのり温かい。温めてくれるのは日清の手。心もほっと、大きなその手。さっと冷えるこの時期に、ちょいとさすってカレーメシ。もう行かないでよあのお方。気付いたら容器はすでに空。
 ほんのり甘いハヤシメシ。味わい深い牛の味。デザインも深いオレンジの色味。何にでも合うその味は、付け合わせこれもまた自由。合わせてみなさいご覧の方々。合わせてみるよボイルドエッグ。卵つまんで待つ5分。塩味の次のハヤシの甘み。さては行う味覚の審美。
 辛さときめくは緑が映えるその姿。食べてみなよキーマカレーメシ。退屈な日々に旨みの刺激。ちょいと辛くて後ずさり。おいおいこれは合うものあるのかと、問いてみなさいその指摘。正直これは一匹狼。だけども続く私の根気。そして初冬のアヴァンチュール。残るよ私の火照ったサイクル。
 残った変わり者はシーフード。生協のレア者魚介の香り。海鮮苦手にはちと厳しいが、開けた瞬間に広がる香気。日々の暮らしに飽きてきた? ならばグルーヴを変えてみない? 後のことは後悔すんな。甲殻類を胃に流し込め。

 さてさてここまで自己紹介。選ぶ相手はよりどりみどり。しかし4種類で陥るマンネリズムに、ずっと食べてれば終わりが来ない? そう、コスパも栄養も、完璧な食材は種類がないことが大問題。だけでも言うよ、無問題だと。コスパがいいから買える副菜、スムージーもつけていかが? もはや満足度スムースクリミナル。君臨するは完璧なメニュー。
 ここまで何分で読み切った? 3分、4分、ゆっくりで5分。後生のことはこのカレーメシへ。またの5分はお湯入れて待て


おいしい

ありがとう日清さん。いつもお世話になっております。

(20241014)

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