Twitterをやっていない私が夢中になったweb漫画あれこれ その4
ある特定の世界・業界を、深堀して深堀して描くタイプの面白い漫画ってあるじゃないですか。スポーツ漫画はすべからくそうだろうし、”芸能界”とか”医療系”とかも一大ジャンルですよね。
『ヒカルの碁』『ちはやふる』『3月のライオン』『87CLOCKERS』…ニッチな世界に光を当ててめちゃめちゃ面白い、って類の漫画も枚挙にいとまがない。
んで、Web漫画にもそういうタイプの漫画が結構あると思ってて、Web媒体「だからこそ」の攻め具合がすごい好きな作品がこちら。
1.ぱちん娘。/若林 稔弥
当方、パチンコは一切やったことがなく店内に足を踏み入れたこともないんですが、パチンカスの人の話聞くのは嫌いじゃないんですよ。パチンコやらない勢からすれば「どうかしてる」と思ってしまうけれど、彼ら彼女らにとってはこの世の春、最高の娯楽、らしい。知らんけど。そんなパチンカスガールたちのどうしようもない日々を描いた作品。
若林さんといえば『徒然チルドレン』、めっちゃかわいい絵柄でめっちゃキュンキュンする青春群像劇を描いてらっしゃるイメージ。ギャグのセンス・言葉選びのセンスもとっても素敵な方だなーと思っていた…思ってはいたが、まさかパチンコ漫画でそのセンスを改めて認識させられるとは…。パチンコのことさっぱりわかんないのでどうなったら「勝ち」なのかすらよく理解していないんですが、絵面と効果音で伝わるもんな。パチンコの台はお金を”もぐもぐ”食べるんだと勉強になりました。
いや、ていうか普段ピクシブで読んでるから知らんかったけど改めてDMMぱちタウンの紹介文見たら
どこにでもいるような女子の徒然なるパチンコライフを描いた、ハートフルパチンココメディ。
とのこと。ハートフルパチンココメディってなんだよ。
まあでもその通りとしか言いようがない作品だよな…。
2.服を着るならこんなふうに/縞野 やえ
社会人の兄に対して妹がファッションの基本を教える、という形式で繰り広げられるお勉強チックな解説はもはやハウツー漫画。なんだけど、ちゃんと漫画として楽しめるのはキャラクターそれぞれの思想になんとなく共感できる部分が多いからかなあ。
主人公のファッションへのコンプレックスがものすごく現実的で、「服屋に行く服がない」とか「年相応の服がわからない」とか、身に覚えがある人結構多いんじゃないでしょうか。そんなコンプレックスの塊のお兄ちゃんに対して妹の環ちゃんは、センスじゃなくて理屈で語ってくれる。しかも実際のアイテムを例に出して。ユニクロの新作パンツの解説とかしてくれるので、素直に勉強になります。(ちなみにわたしはこの漫画を読んでユニクロの黒スキニー買った)
ぜひこれからもご指導ご鞭撻願いたい!
3.百合にはさまる男は死ねばいい!?/蓬餅
真面目な優等生と天才型の転校生、それぞれの名付け難い感情を吹奏楽部あるあるを交えて描く…って感じのトーンだったpixivから、LINE漫画ではタイトルからサムネからえらく雰囲気変わってて一体どうされました?と大分びっくりしました。が、中身は変わらず、吹奏楽部員のキャラも増えて音楽に向き合う若人たちのモヤモヤがいっぱい味わえます。「百合にはさまる男」の彼もめちゃくちゃいい子で、死ねばいいなんてぜんぜん思えない!!お前本当にいい奴だな〜!
で、少し脱線するのですが、タイトルやサムネの激変はLINE漫画の「トライアル連載」制度を勝ち抜くための作戦であったとのことが担当さんの手によるおまけ漫画で紹介されてました。LINE漫画がそこまで過酷な椅子取りゲームだとは寡聞にして知らず、結構衝撃を受け…。私にとっては、図らずもWEB漫画の世界の厳しさを垣間見た作品、になりました。
まー細かいことはさておき、吹奏楽の音色を心に思い浮かべながら女の子同士のクソデカ感情を存分に味わいましょう!
ちなみに「その1~3」はこちら↓