私の生い立ちの話 母はカルト信者
はじめまして カム子と申します。
国内外問わず様々なライブサイトで活動しているカムガール(チャットレディー)です。
ライブサイトと言うと今では17やTikTokを思い浮かべる方が多いかと思いますが、私が所属しているのは主にアダルト系です。
つまり、男性会員がお金を払って私のエッチな配信を見るというシステムでおまんま食べています。
そんな私がこの世界に入ったキッカケや、まぁ世界に対する愚痴だとか、そういったものを書きなぐろうかと思います。
父は無神論者、母はキリスト教、祖母は仏教徒
私の家庭は少し複雑でした。身バレ防止のために若干嘘をつきますが、そこはご愛敬ということで・・・。
私が物心ついた頃、母はキリスト系のカルト宗教にドはまりしました。
基本的な教えはキリスト教と同じで、
「婚前交渉は禁止」
「いかなる理由であっても人を殴ったりしてはならない(ボクシングなどのスポーツも禁止)」
「キリスト教の神以外を信仰する行為(神社に参拝したり、おみくじをひいたり)は禁止」
など様々なルールがありました。更にカルト宗教ということで、理解不能なルールも沢山ありました。
年頃の女の子が、クラスメートと付き合う事も出来なければ、友達と一緒に初詣にも行けない。親族が死んでも葬式の端っこで息を殺すように過ごさなければいけない。
高校生の時に母に隠して初めて出来た彼氏とも、
「近所に住んでる信者が母親に告げ口するかもしれない」という理由でなかなかデートも出来ないし、
私自身は家庭環境のストレスでメンヘラ化しており
あっという間に喧嘩別れしてしまいました。
そんな環境で私の青春時代はとてもツライものでした。
そして家庭の3大主軸とも言える「父」と「祖母」はそれぞれ違う思想の持ち主でした。父は無神論者で、祖母は仏教徒だったのです。
私は物心ついた時から母の熱心な教育があったので、キリスト教を信仰しない父と祖母はもはや「敵対すべき存在」だったのです。
子供の頃にもっと父や祖母と仲良くしていたなら、今より幸せだったんじゃないかな、と時折思うときもあります。まぁ言っても仕方のないことだし今ではそれなりに仲良くしてるんですけどね。
抑圧された性欲が爆発してしまった
人間不思議なもので、子供の頃に禁止されると自由を手にした途端にタガが外れて暴走してしまうんですね。
幼少期に寂しい思いをした子は性欲が強くなる
なんて話もありますが、
私も例にもれず、強い性欲を抑えられたまま大人になり爆発してしまいました。
実家で過ごしていた高校生の頃まで
ポルノ禁止
自慰行為禁止
だったので、性欲を抑えきれず家族の留守を狙いこっそりするも自己嫌悪に陥るという生活を繰り返していました。
昔は毎晩のお祈りでひたすら自分の汚らわしい行為を何度謝ったことか・・・。
で、高校を卒業する頃には
「なんで私も家族もこんなに信仰してるのに不幸なんだ?」
という疑問が生まれます。
集会に出れば、偉い人が幸福について語りますし、信者の皆も如何に神が素晴らしいかについて語りますが、その全てが薄っぺらな嘘に見えたんです。
そこからは早かった。
家を出て一人暮らしをし、自分の為に生きると誓いました。
と、同時に性欲に翻弄されるようになりました。
とっかえひっかえで男性と遊び、夜な夜な飲み遊ぶようになっちゃったんですね・・・
あちゃ~・・・・。
そしてこれが将来的にエロ業界に進むキッカケにもなっちゃうんですね・・・。
聖書は信仰心は教えてくれたけど生きる術は教えてくれなかった
一人暮らしの生活を支えるためにバイトを始めました。バイトは高校生時代もしていましたが、この時に初めて「接客業」を始めたんです。
私には兄がいたのでバイトがなんかとにかく大変だって事は知ってたんですが、これが予想以上にツラかった。
聖書には、対人関係の悩みに対する答えはあった。
そう、神は私たちと共におられるのだ。だから怖い物なんてない!
でも・・・残念ながらバイト先でミスしない方法はなかった。
今まで「良い子」で生きてきたのに、どう頑張ってもどう工夫しても何度ミスがないか確認しても何故か失敗する。そして怒られる。
ここから私の破滅が始まったと振り返って思います。
中二病真っ只中の中学生の時、聖書を学んで「自分は他の人たちより世界の真理を分かっている」つもりになっていました。
高校生になりなんかおかしいと気づき始め、
高校を卒業していよいよ「自分は世界の事を何も分かってなかった」と知るのです。
水道光熱費が意外と高いこと
NHKは問答無用で契約させてくること
食費を削るとテキメンに健康が阻害されること
この世は弱肉強食なのだということ
人間「普通の生活」の為に月に10万円は消費して生きているということ
世の中の成功者のほとんどは子供の頃の人格形成が既に成功していること
聖書には何一つ書かれてはいなかった。
そういえば、マシュマロテストの後日談みたいなのが話題になりましたね。マシュマロを我慢できる子は、「大人が約束を守ると信じているから自制心が働くのだ」みたいな話。
詳しくはウィキでも読んで➡ Wikipedia-マシュマロ実験
思えば、私は世の中の何もかもが信用できなかった。
「聖書が真理で、それ以外は悪魔の誘惑だ」
と教えられ
大人も友達も皆騙されてるんだ。と思って生きてきた。
それが(本当は違うのでは?)と心が揺らいだ時、
私の人格形成をしていた土台が跡形もなくボロボロと崩れ落ちてしまいました。
「自制心」という成功のカギを道ずれにして。
こうして私は超絶利己的モードへと突入します。
あ、1つ言っておきますが、
世の中、「全て自己責任だ」みたいな言い草ありますけどね、
原因と責任は意味が全然違いますよね。
今私は「原因はこれだ」と言っているだけで
「責任は母だ」とは言っていません。そこんとこヨロシク。
進学先の奨学金返済の為にアダルトチャット業界へ
在学中、私の生活はもう滅茶苦茶でした。
今思うと恐らく鬱だったのでしょうが、当時の私はただガムシャラに生きてましたね。
んまぁテンプレみたいなセリフですけど
自転車から川を眺めながら「このまま飛び込んだら死ねるかな」とか
バイト先に泣きながら行って、更衣室で切り替えて笑顔で出勤とか
何をしても楽しくなくて酒ばかり飲むとか
毎日13時間くらい寝てしまうとか
と、そんなことしてる奴が就活なんか出来るはずがなく。
会社説明会に行くも対象年度を間違えて、次の年入社を対象とした説明会に行っちゃうとか。
「意気込みは感じるけど向いてないから別の部署の担当にかけあってみるよ」と面接で面接官に心配されるとか。
そもそも月収9万円くらいのバイトで生活費と学費(奨学金は少なめに借りてバイト代で補填していた)を賄っていたのでとにかく貧乏だったために、
説明会や面接に行くための交通費がない。
正常なメンタルと健康な体があるなら頑張れたのかもしれないが、如何せん当時の私は狂っていたので、人に頼るとか上手くやれる方法を探るだとか、そういったことが一切できなかったのです。
(もし私の様に悩んでる人がいるなら・・・お金なくても一度くらいは心療内科に行った方がいいよ。障害年金とか貰えるかもしれんし。)
と、そんな時に見つけたのがチャットレディーの求人広告でした。
新卒カードを失う事のヤバさ、みたいなのを理解してなかった私は
「まずはお金がないと!これから奨学金も年金も健康保険も市民税も払わなきゃならないなんて無理!!!」
という訳でバイトを辞めてチャットレディーになることを決意しました。
面接で落とされる事もほぼ無いしお給料手渡しで当日貰えるしね。
チャットレディーの事務所に行くと、そこは「日系海外サイトのアダルトチャット専門」の事務所でした。
その時まで私はアダルトとかノンアダルトとか一切知らないまま行ったので
「あ、エッチなことやるんだ。」
と驚いて怖くなったのを覚えています。
※「日系海外サイト」とは私が勝手にそう呼んでいる総称で、日本人が運営していて海外に拠点を置いているサイトを指します。
しかし、貞操観念など吹っ飛んでしまった私は「物は試し」と体験入店することに。
たしか、夕方から終電までの間働いて3万円ほど貰って帰ったと思います。
いままで1日働いて7,000円くらいのバイトをしていたのが、5時間程度で3万円。仕事が終わってから事務所の店長から言われたのが、
「この調子で働けば1年で完済できるでしょ。1年なら大学卒の子と変わらない年齢で次の仕事探せるよ。」
そのセリフが決め手となりまんまと契約することに。しかし世の中そんなに計画通りにいかないのが常でして・・・。
世の中そんなに上手くいかない
最初のうちは順調でした。50万円ほどのカードローン(奨学金が足りなくて借りたお金)は完済し、カードを解約することが出来ました。
しかし、その後思いもよらぬ事件が起きたのです。
事務所のルール変更に伴い全く売れなくなった
すでに何年かチャットレディーの経験をしている方なら知っているかと思いますが、FC2の代表が逮捕され出演していた女性たちもどんどん逮捕される事件がありました。
その波を受けて、いままで適当なルールでやっていた事務所も対処せざる得なくなりルールを厳しくすることになったのです。
具体的に言うと、日系海外サイトでは今まで
「拠点がアメリカにあるからサイトのルールもアメリカの法律に則り運営していた」のですが、
世の中が「出演者が日本から配信しているのであれば日本の法律で出演者を罰することができる」と判断するようになったために、
チャットレディー事務所は逮捕者が出ないよう
「今までよりもルールを厳しくしよう」
という動きになったんです。
で、どうなったかと言うとサイトに登録している会員さん達は「国内サイトよりも際どい過激なパフォーマンスが見れる」という売りを買って登録していたのですから、
突然その売りが失われてしまったら離れるのは当然ですね。
更には、頑張って日本のルールを厳守していても
監視スタッフが危険を察知したらチャットを切断する。
ということも多く起こりました。
会員さん側からしたら「ここからがイイ所なのに!!切られた!」という不満がたまり
出演者側からしたら「アキラ100%なんて地上波に出てるのになんで私はサイトで切られるんだ!」という怒りがたまりました。
まぁ当時はまだアキラいませんけどねw
そんなこんなで、あっっっという間にサイトは過疎化し、私も時給換算すると最低賃金を下回るようになったのです。世の中何があるか分かりませんね。
事務所を変えたりバイトをしたり契約社員になったり
これは潮時だな・・・と思い、奨学金も残っていましたが就職することに決めた私は、何社か面接をした後アパレル系の契約社員としてなんとか仕事に就くことが出来ました。
しかし、ここはなんというか・・・ブラックではないがお世辞にも良い会社とは言えなかったんですね。
勤務中は高額な自社製品の着用が義務付けられて、支給されるのは1着のみなので洗い替えを買う必要があったり
一部の社員は商品を売るためにデート商法的な営業をしていてそれが当たり前になっていたり
新卒カードを失うと、マジで日本ではハードモードなんだと痛感しました。あと、営業職は向き不向きが露骨に表れる仕事なんだなと思い知らされました。
やっと就職できた会社なので手取り12万円でしたが、ここで数年頑張らないことには転職は出来ないと思い1年は頑張りました・・・が、ダメでしたね。
会社を辞める頃になって、私の前任者が鬱で辞めたと聞かされました。ナルホド。。。う~ん。
自分は急ぎ過ぎなんだと感じた20代後半
1年働いた会社を辞めて無職に舞い戻った私の進む道はもうチャットレディー以外に考えられませんでした。
というのも、自分が得意だと思っていたことが実は不得意だと気付いたことや、ゆっくりやるのも悪くないと考え始めたのが理由です。
会社員になるということは、その会社の歯車になるということ。
私には「歯車としての素質がない」のです。
たしかに、言われたことだけやるのが好きだし楽だけど、
言われたことが出来ないんじゃ話にならない。
商品の勉強は出来ても、営業は下手くそで誰にも買ってもらえないし。
コツコツ事務するのは好きだけど、3回チェックしてもまだ入力ミスがあるし。
私が「歯車としての素質がない」と判断するのは早いかもしれない。もっと仕事と向き合って真面目に努力すれば花開くかもしれない。
でも、今はまず、ゆっくりチャットレディーとしての仕事に向き合ってもいいかもしれない。
そう考えてのらりくらり無理せずチャットレディーという仕事をやっています。