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おろろん変化球 Redmond 単身赴任日記 Vol.2 「雨、ばかり」

米国のNorth West。この地は雨の日ばかりです。
いわゆるカラッとした季節は、厳密に言うと6月から8月だと思います。
ただしこの季節は控えめに言っても最高です。
今年の夏は早いなぁ。今年の秋が遅いのかなぁ?なんて言ってる5月、9月です。

小雨の9月の日本庭園



雨ばかりの日々が続くと、正直つらくなるときがあります。
冬に、たまに、ぴっかと光っている太陽を見ると。
「ああ、しばらく日の光を見ていなかったんだ、いいなぁ太陽は」
とそれだけで幸せになります。

会社の同僚に聞きました。「雨ばかりで、嫌にならない?」
「いや、そうは思わない。雨のおかげでここはEver Greenだから」
なるほど、そうです。ここはずっと緑に囲まれています。
確かにそれは素晴らしい事です。
慣れてしまうと、それが当たり前に思ってしまうものですが、
それに感謝して、忘れない事は地元愛につながるのでしょう。
ここから飛行機で1時間程南に下っただけで、砂漠の都会になる米国西海岸です。
ここで良かったなと、まぁ、砂漠の都会には砂漠の都会なりの良さはあると思うのですが、僕はここで良かったなと、今書きながら、改めて思っています。

晴れの日は最高です


面白いなと思うのは、雨の日が圧倒的に多く、また住民もその事を受け入れているこの土地ですが、年間の降雨量となると、NYに負けている様です。
まぁ、勝ちたいとも思いませんが。
人づてに聞いたところ、それはこの地の雨が控えめな小雨ばかりだからです。

「Kurenaiダァーーーーー!!!!ジャカジャカジャジャカジャーン!!!」
という様な暴雨はありません。

例えるなら、ローマ太古から伝わる結婚式のライスシャワーの様な雨です。
陽気な力士がドっわーと放り投げる塩の量よりはるか少なく、
機嫌の悪い力士が足下に、ちろっとばら撒く塩の量よりはかなり多い。

親友の最高の結婚式。
「投げすぎちゃうと、耳の穴、鼻の穴に入ったら大変、一生恨まれちゃうかも」
「でも、控えめだと、この結婚を祝ってないんじゃないかって、思われるかも」
気持ちよ、届け。「えい」っと優しく投げる一投。
そんな、優しい雨がこの地の雨です。

そんな雨だからでしょうか、皆、傘を差しません。
そのまま雨に濡れながら歩くか、
フード付きスェット、フーディーで頭を隠しながら歩くのが主流に見えます。
みんな、優しい雨と共に生きているのでしょう。

思えば、傘を見るのって、ゴルフ場くらいですね。

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