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掌
親の額をなでることなどあっただろうか。
少なくとも大人になってからは、わたしにはそんな記憶が無い。
いつもそこに居てあたりまえの存在。
今日も明日もずっといるものだとおもっていた。
いなくなることなんて想像がつかなかった。
今のわたしには親がいないのでそれさえも想像にすぎないけれど、親がいなくなるってリアリティのないことなんじゃないかな、とおもう。
病に臥せっていたらまた違うのかもしれないけれど、あたりまえにそこにいる人に対して触れたりまして額を撫でるなんてことなかなかしないん?じゃないのかな?きっと。
わからないけど。
わからないからうまくかけないのがなんだか歯がゆいのだけど、本当に話したいのは親との時間って有限だってこと。
亡くなったお母さまの額に手を置いて、何度も何度も上下させる。
その喪主さまの姿を前にして、これから現場だっていうのにおもわずぐっと込み上げるものがありました。
その方がどんな関係を築いてきたのか、どう接してきたのか。
なんにも知らないのだけれど、その姿はとても胸に迫るものがありました。
親でも友人でも恋人でも夫婦でも、今目の前に居る人が明日もここにいるとは限らない。
ずっと逢わずに居たまま、二度と逢えないかもしれない。
そんな今日だっておとずれるんだってこと、改めて感じました。
わからないけど、みんなが幸せであってほしいって祈るような気持ちで願いました。
また、お目にかかれますように。
おくり化粧師 Kao Tan
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