できることから。
今日は2件現場を担当させていただいたのですが、2件目の故人さまがなかなか苦労しました。
亡くなってからお式まで一週間程度空いたんじゃないかな。口元の乾燥がひどく、唇がまっくろでしぼしぼになってしまっていました。
また、口周りの変色もあり、女性だったのでやっぱりきになるところですよね。
できる限りお口元をお閉じして顔色も違和感のないよう整えたいのですが、ここまでくると出来ることにも限度がでてきてしまいます。
また、必ずしもおくり化粧師を頼んでくださる方ばかりではないでしょうし、そうなってくると死後の変化もそのままでお別れ、ということにもなってきます。
もちろんなんにもしないでほしいとか、触らないでほしい、今がいちばんいいと思われる方もいらっしゃるとおもいます。
でも、おくり化粧師がお手伝いすることで「頼んでよかった」とおっしゃってくださる方もいらっしゃいます。
難しいのは、基本的に比較のしようがないこと。
亡くなったらそれまでだ、とおもうこともわたし自身あります。
いくらいいお棺を用意したって、綺麗な骨壷を用いたって、その人はもういない。
そう思うとなんだかむなしく感じることもあります。
でも、おくり化粧は故人さまに対して直接出来ることのひとつ。
いちばん直接的といってもいいかもしれません。
その一点においてだけは、意味があると、理由があるとおもっています。
ここでもすこしずつ、誰にでもできるケアについて触れていけたらとおもいます。
頼むと頼まざるとに関わらず、できる処置もありますから。
でも、やっぱりもっとしてあげたいっておもったら、おくり化粧を選択肢のひとつに入れていただけたらいいのかなとおもっています。
また、お目にかかれますように。
おくり化粧師 Kao Tan
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