芸人を続けるということ


お久しぶりです。

最後の投稿からかなり時間が経っていますが、生活に疲弊したため感情を整理すべく、この場に戻ってきました。

文章に書くとやっぱり考えがスッキリするんですよね。

特に私みたいな人間は、リアルで本当の悩みを相談できるような友達もおらず、家族にも嘘をつくことも多々あり、しかも芸人やっていた事を基本的には隠して生活している為、自分でも誰に本当の事を言っていたかわからなくなる事がある程です。
 

こうやって書くとヤバいな、嘘つきまくってんな。


というわけで、これを見て下さってるあなたの親友も、もしかしたら実は芸人かも知れませんね。

是非注意深く見てあげて下さい。
使われすぎてもはや芸人しか言わない「はいどうも〜」なんてワード言う瞬間があったら100パーやってます。


と前置きが長く(しかも意味わからん着地点に)なってしまいましたが。


芸人を続けることの難しさ、について今日は語ろうと思います。

なんでこんなテーマを思いついたかを簡単に説明させて頂くと、私は2年前の現役大学生の時、とある芸人養成所に通っておりました。天下の吉◯興行さんの学校ではございません。

そして卒業後、そのまま事務所に所属して、芸人になるという進路もありましたが、覚悟を決められず、その道を蹴り、芸人は辞め、社会人として今まで過ごしていた訳です。
(養成所通ってたら普通逆なんですけどね)


とまあ、物凄く見たことある、夢みがち若年層がとりがちな行動の典型パターンを綺麗にとっていた私ですが、一方そんな私の一番仲良かった同期の女の子は、全てを賭け、2年間お笑いに人生を捧げておりました。




その結果、つい最近日の目を見始め、なんと地上波の番組に出るようになりました。




元々凄い面白い奴で、なんなら同期で一番面白い奴、というか今まで会った人の中で一番面白い奴だったので、まあ当然の結果といえば当然の結果なんですが、




ものすんごい衝撃を受けました。



ああ、2年間でこんなにも人生が大きく変わるんだな、と。


そして2年間だけで、こんなにも差がつくんだな、と。



あろうことか、芸人のあの子と自分の人生を比べて、敗北感を感じた訳です。


芸人辞めた時点で、そんな感情は捨てなければならないのに。

もちろん、元々面白かった奴なので、養成所の時点で差はついていた気はします。


そう考えると、2年間とか関係無い気もしてくるのですが、一方で養成所の頃切磋琢磨した奴がやりたい事やって楽しそうに仕事している(ように見える)姿を見ると、
この2年の過ごし方が違えば、もしかして私も…
なんて浅はかでありえない事はわかりつつ、それでもそんな考えが頭をよぎりざるを得ない訳です。




要は未練がある訳ですね。



でもね、1番大きな事を考えられてないからそんな考えが浮かぶんです。 


芸人として売れるには面白さはもちろん大事なのですが、それ以上に大事な力があります。 




それは、続ける力、なんです。





どんなに面白くても、芸人辞めた時点で、売れるなんて事はありえない訳ですよ。

だって売りたい商材(芸人)じゃなくなっちゃうんだもん。


ただ面白い一般人なんて、世の中いっぱいいるんですよ。社会人やってみて痛感しました。

この人、養成所にいた奴らより面白いよな、芸人やったら売れそうなのにな。

そんな事を思う人はいましたが、そんな人に限って、芸人は目指さない訳です。

そんな面白くて魅力的な人には、家族やら生活やら、
大体守らなければならないものが沢山あって、
守るべきものを持てている賢い人は、芸人なんて100人中1人しか勝てない(なんなら1人も勝てない)ギャンブルに賭ける事はしない訳です。



芸人なんてね、始めたが最後、
辞め時はわからなくなるし、
わからないからずーっとフリーターでいるしかないし、
芸人に専念してるのに面白く無い自分がムカつくし、
売れない現状に向き合えずに周りのせいにし始めるし、
かと言ってピンでやる勇気もないから相方は欲しいし、
そもそもどいつと組んだら売れるのか、
なんて正解のわからない問題に一緒悩まされる事になる訳ですよ。


冷静に考えたら地獄なんです。
そんな環境の中、何年も過ごして、その環境で自分ではなく人を笑わせる、人を明るくしなきゃならない訳です。

そしてそんな環境で過ごしても、その努力が報われるかどうかは保証されてない。



こんなにテキトーな修行期間があってたまりますか、
こんなに努力が認められない人生があってたまりますか…



と、私は思って芸人を辞めたわけですが、芸能界、特にお笑いの世界はそんな考えをしない人が残る世界です。

私は良くも悪くも”普通”の脳を持って生まれてしまった訳ですが、そんな”普通”の考えなんかせず、
「売れたい☆面白いから私は売れるはず☆」
のテンションで養成所入って、そのまま何も変わらず2年過ごせるアイツだから、芸人を辞めずにいれる訳です。


つまり芸人に必須の二つの資質、
「面白さ」と「続ける力」この二つを持っていたアイツだから、2年間で地上波に出れたんですよ。


私にはその資質がなかった。




自慢になって申し訳ないんですが、私は養成所の頃、ライブでは上位に入ったこともありました。選抜されたこともあります。


もしかしたら、本当にもしかしたら、一万歩譲って「面白さ」は少しだけあったかもしれません。
(そう思いたいので許してください)




でもね、「面白さ」と同等、というかそれ以上に大事な「続ける力」が無かったんですね。




継続は力なり、なんて言葉よく聞きますが、
もうね、本当にその通りなんですよ。
先人はやっぱりいい言葉を残してくれますね。


て訳で、売れたくて下積みしているフリーター兼芸人の皆さん、皆さんはすでに売れるために必須な資質の半分は持っていることになります。


私のような、修羅の道に倒れていった数多くの屍を乗り越えて、是非栄光を掴んで頂きたい。


もし屍になられた場合は、連絡ください。
M1見ながら穏やかな気持ちで一緒に生存者を応援しましょうね。




最後に、クソオモロい私の最高の同期へ。
そのままで面白いから変わらないでね。
金無さすぎて家追い出される寸前のアンタが大好きだよ、売れても一生変わんなよ。



売れないけど一生食うには困らないはずの元芸人より











この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?