【ザンリーグ】勝負手を作る手順、そしてその衝突の瞬間【企業リーグ観戦記10/5】
水曜日の対局の観戦記です
攻める手順であったり受けに回る判断であったり、三人が三人ともしっかり打つことによって起こる手の衝突など、サンマのみどころが詰まった一戦だったように思います
記事は東場からチョイスしたので、南場の結果は自分の目で動画を確かめてもらえたらと思います
東一局
高難度牌理
東一局、西家桐生選手は以下の一向聴
筒子が🀝🀝🀟🀡🀡となっており、牌効率界では超有名な20102の形です
(5689の4種12枚で1面子1雀頭ができる形)
筒子部分は愚形であるが故に、愚形部分を厚く持って好形部分を固定するのがセオリーなので、手がすぐさま🀕にのびかけますがふと思い直して一時停止
この索子の形も🀕🀕🀕🀖🀖🀗で、これまた有名な321の形です(56789の5種14枚で2面子できる形)
🀕切りのロスも非常に大きいものとなっています
単純な受け入れ枚数は
🀕切ると🀔🀗🀝🀞🀠🀡の19枚(🀡1切れにつき18枚)
🀖切ると🀕🀘🀝🀞🀠🀡の17枚(🀡1切れにつき16枚)
🀡切ると🀔🀕🀖🀗🀘🀝🀠の20枚です
単純な枚数で言えば🀡ですが、🀡切りは🀠引き以外の全てで嵌🀠の嵌張待ちが確定してしまいます
受入れのうち16枚が嵌張で4枚が両面です
それに対して🀕切りであれば両面になる受け入れが11枚、嵌張双碰になるのが7枚です
桐生選手の選択は打🀡
🀡切りを後押しする理由について並べておきましょう
①瞬間の受け入れ枚数が多いです
②索子が埋まった際55799の形からの双碰が弱い
一般の場面であれば9の牌の双碰は愚形の中でも強い部類ですが、今回は狙いの🀡が1切れで弱いです
③裏目🀞が気にならない
🀡切りは🀞引きの聴牌受け入れは消してしまいますが、🀞を引くことで筒子部分は嵌張から亜両面になりつつダブドラの🀝を使い切れる形になります
④嵌🀠はそんなに弱くない
愚形となる嵌🀠ですが、愚形界の中ではかなり強い方です
また、南家のY子選手の🀡切りが字牌処理が終わったあとの数牌処理であるため、🀠を持っていないことが可能性としてあります
また、一般的に🀡🀡🀟から🀡切っての嵌張固定はしないため、🀝が通ったり🀞ノーチャンスになったりした場合に🀠持っているプレイヤーから打たれることも多々あります
ただ、中々聴牌に至らずこの局の主役は親の平澤選手へと移っていきます
高打点の親立直判断
親の平澤選手に以下の聴牌が入ります
平和ドラ6の役あり跳満両面聴牌です
天鳳や雀魂であればかなり立直しない方がいい類の手です
しかし、全赤三麻に於いては立直に少し傾いてきます
更にザンリーグルールは5万点持ちでトビまで遠いため、18000ロンによる着順の押しつけがしにくくなっているためダマ跳満の価値が僅かに下がります
では、この手はどうするのでしょうか
平澤選手はダマテンを選択
ダマでも18000あり、ツモであれば立直してもしなくても12000オールです
立直しての出上がりとダマ出上がりでの打点差6000や一発裏によるチップの有無も気になりますが、🀞自分から3枚見えで他家が🀟を使いにくそうということもあって、和了率を優先にしました
すぐに🀜ツモ
一発を逃した格好ですが、倍満のツモアガリに成功です
東二局
場況厨
親が落ちて西家の平澤選手
手牌だけ見ると効率優先で🀐切り一択の手です
平澤選手はここから打🀛
🀐切りは🀒🀓🀔🀕🀖🀗🀛🀜🀝と広々受け入れがありますが、🀛を切ってしまっては🀐🀒🀕🀝受けしかありません
しかし、そんなことは百も承知でしょう
河をよく見てみましょう
東家のY子選手が萬子から赤🀔を含む索子と切っています
字牌も切られていないということはかなり筒子の混一と見て良いでしょう
筒子の混一であるとすると、🀐切ってから索子引きの際の嵌🀜は非常に弱く魅力が全くありませんね
筒子引きによる変化もあまり望めません
場況を重視した選択となりました
聴牌効率よりもアガリ効率が大切です
実際に、Y子選手は以下の手牌でした
🀜を3枚づかいです
嵌🀜搭子外しは見事な判断でした
しかし
ラス1を引いてしまうのもまた麻雀であります
上手かった故の裏目というものでしょう仕方ないですね
当然🀜をツモ切ります
三者衝突
さて、平澤選手が🀜を切ったとなるとその🀜にはY子選手からポンの声がかかります
🀜ポン打🀄
清一色の一向聴なので安全度の高い🀅を残します
その同順に桐生選手が聴牌
🀜🀟待ちの立直ドラ4の両面待ち立直です
両面待ちではあるものの東家の染め色かつ🀜3枚見えと両面待ちとしては弱い部類ですが、それでも立直しないとあがれません
そしてその更に同巡、平澤選手が聴牌
索子に期待していた構想がばっちりハマり🀒を引き入れての🀐🀒🀕待ちです
そして更に更にその直後、Y子選手にも聴牌が
🀠引きによって🀟単騎の聴牌です
待ちは弱いですが手替りは豊富ですし、打点も清一色ドラ1と18000点で破壊力十分です
一周で3人が立て続けに聴牌したことで、三者が大衝突します
その結果はというと
Y子選手が🀝を引いて🀟切りで手替りします
🀚🀝🀠🀛🀞🀡の6面張です
🀝🀞🀡なら倍満です
待ちも打点も最高の聴牌です
しかし、この手替りで出て行く🀟は
桐生選手のアガリ牌です
満貫のアガリとなりました
東三局
対々七対混一いろいろ
東三局
親番桐生選手にむずかしい手が入ります
さて、5対子形から🀅をスルーして七対子に向かうかというところ
索子で順子ができました
一旦保留の🀘切りで進行します
🀒に🀓くっついて打🀟
七対子の一向聴をキープしつつ、混一で5ブロック揃った形です
字牌を鳴いて混一に向かうのか、スルーして両天秤のままなのか注目です
鳴きシフト
桐生選手は🀁からポンしていきました
🀞の理牌の仕方に鳴く意思を感じますね
この形から🀃を鳴いて左側の🀞を切ると、左の2枚が筒子に見えて字牌対子がぼかせます
ブロックを読ませないことは大切ですね
また🀁から鳴いてしまうと打点が役牌混一の三飜にしかならない可能性があります
しかし、🀔であがれば満貫になりますし七対子の一向聴よりも仕掛けのできる一向聴の方が圧倒的に速いです
🀃を暗刻にして🀑🀔待ちの聴牌です
受けに回る
親の🀁ポンに対して、子の2人は受けに回ります
一般的に親がオタ風の一鳴きをすることはありません
仕掛けて速いか高いかのどちらかと言えるでしょう
平澤選手は対々和を警戒して🀏すら切らずにローピン切りで迂回
Y子選手もまっすぐ🀐や🀇を押さずに🀖切って、対々和に当たらず🀕ワンチャンスの牌で迂回します
親の仕掛けと受けに回った2人の手順が見応えあります
加槓するか
さて、ほぼ一人旅となった桐生選手に4枚目の🀁がきます
加槓するかどうかの選択で🀁を加槓
自分の打点上昇はしにくい形ですが、自分のツモは一回増えますし、他家に対して自分の手が良いことをアピールできるので立直と同等の牽制効果があります
他家にドラを乗せてしまうリスクもありますが、平澤選手の🀞対子落としやY子選手の🀖対子落としを見ると攻撃してきそうな雰囲気はありませんしデメリットは薄いでしょう
新ドラ🀓を嶺上から持ってきて、高目跳満の聴牌に変化しました
そして🀑をツモアガリ
強気な姿勢であがりを引き寄せました
あとがき
攻めが衝突したり攻めと受けに別れたりと押し引きの展開が見応えありましたね
今後も楽しみです
それでは今回の記事はここまでです
また明日の記事でお会いしましょう😉
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