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効果を生むWebマーケティングの鉄則「マスピタ拡販プロジェクト」(タナック・岐阜)

PROJECT NOTE
超柔軟ゲル素材のトップニッチメーカー「タナック」(岐阜)

Webマーケティングの現場では、単に広告を出稿するだけでは成果を上げることは難しいものです。効果を生み出すには、明確な戦略とデータに基づいた判断、そしてユーザーの視点に立ったクリエイティブが不可欠です。今回、私は超柔軟ゲル素材のトップニッチメーカーであるタナック様の製品「マスピタ」を対象にしたWebマーケティング施策に携わりました。このプロジェクトで得たノウハウや成功の鍵をお伝えします。


プロジェクトの始まりーー「マスピタ」とは

「マスピタ」は、不織布マスクの上から装着することで、マスクの隙間を埋め、微粒子の侵入を抑える製品です。当時、コロナ禍という特殊な状況下で注目を集めたこの商品は、特に通勤・通学などでマスクを長時間装着する人々に支持されました。

しかし、市場には多くのマスク関連商品がひしめいており、製品をいかに消費者に訴求するかが課題でした。Web広告の最適化を通じて、この課題を解決することがプロジェクトの目標となりました。

そのプロジェクトの学びをまとめたいと思います。


鉄則1:目的に応じた広告戦略を練る

Webマーケティングを成功させる第一歩は、「何を目指すのか」を明確にすることです。今回のプロジェクトでは、以下の3つを目的としました。

  1. 商品の認知拡大:新規顧客層へのリーチを広げる。

  2. 購買意欲の喚起:製品特長を強調し、即購入につなげる。

  3. 改善点の洗い出し:広告パフォーマンスをデータで検証し、施策を最適化する。

目的ごとに広告プラットフォームを選定。特に、ターゲット層が日常的に利用するSNS広告と検索広告を中心に展開しました。


鉄則2:A/Bテストで仮説を検証する

広告の効果を最大化するためには、クリエイティブの最適化が欠かせません。プロジェクトでは、製品の訴求ポイントを複数の視点から切り取り、A/Bテストを繰り返しました。

例えば、「安心感」と「快適性」を訴求軸とした2種類の広告クリエイティブを比較。結果、「安心感」を前面に出した広告の方がクリック率が高いことが判明しました。一方、購入につながったのは「快適性」を強調した広告。ここから、認知フェーズと購入フェーズで異なるメッセージが必要であることがわかり、広告を段階的に展開しました。


鉄則3:効果測定を通じて改善を続ける

データ分析は、Webマーケティングにおいて重要な鍵を握ります。広告配信後は、クリック率、コンバージョン率、CPA(顧客獲得単価)などの指標を定期的にモニタリングし、改善点を見出しました。

例えば、「マスピタ」の効果を視覚的に示す動画広告を投入したところ、視聴完了率が高まりました。しかし、動画視聴から購入までのコンバージョン率は期待を下回ったため、クリエイティブ内に「購入ボタンを押す理由」を強調する要素を加えることで改善を図りました。


鉄則4:消費者の声を反映する

Webマーケティングでは、データだけでなく、消費者のリアルな声を取り入れることも重要です。プロジェクトでは、SNSやレビューサイトで寄せられたユーザーフィードバックを分析し、広告メッセージに反映させました。

「マスピタ」では特に、「簡単に装着できる」「耳が痛くならない」という点が高く評価されていました。これを広告文に取り入れることで、購入を後押しするメッセージ性を強化しました。


鉄則5:マーケティング全体のシナジーを考える

Web広告は単体ではなく、他のマーケティング施策と連携することでより大きな効果を生みます。本プロジェクトでは、商品の特長を活かした特設サイトを構築し、広告からの流入を促進しました。

特設サイトには、製品開発の裏話や使用シーンをビジュアルで紹介するコンテンツを掲載。これにより、単なる広告から購買までの流れをスムーズにし、商品への理解を深めることができました。


成果と振り返り

これらの施策を通じ、「マスピタ」のWebマーケティングは堅実な効果をあげました。プロジェクト終了後も、クライアント社内でもWebマーケティングについて理解が深まり、別商品で独力で実行できる状態となりました。

この経験を通じて感じたのは、Webマーケティングの成功は「戦略」「データ」「消費者理解」の三位一体で成り立つということ。それぞれの要素を丁寧に磨き上げることが、効果を生み出す鉄則です。


最後に

Webマーケティングに精通されている方からすると、こちらの記事で取り上げた内容は超基本かもしれません。これまでそこまで経験がない方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございます。これからも、デザインとマーケティングの力で新しい価値を届けていきます。

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