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牛タン極焼の贅沢定食 2024.9.30

 酔い止め薬の効果スゴッ。さっきまで船酔いのせいで行動制限くらってるみたいに動けなかったのが、仮眠後には嘘のように元気いっぱい。(いきなり何言ってんだと思われた方は前回をご覧くださいませ)

 お腹の虫も鳴り始めたことだし、早速バイキングへと足を運ぶ。朝はちょいとお安めで、混み合うかと思いきやそうでもなかった。

大人1体 1,100円
太平洋フェリー きそ 朝食バイキング 控えめ? とりあえず、おかゆにしてみた

 今回はちょぴっとだけ控えめな量を取った。はずが、やっぱり食べ終わる頃にはお腹パンパン麻呂でおじゃった。それでも1日の活動に必要なエネルギーがなんとなく摂取できたはずなのでヨシ。もう、お昼は何も要らないでしょうな。夕食に比べてお客さんが少なかったのは、僕と同じように船酔いしているからか、昨日の夕食でたらふく食べて胃もたれしているのか、単純に朝を食べない人ばっかりなのか軽食カレーで済ましているのかサァどれだい(知らんがな)。

ヨーグルトにブルーベリーソースは鉄板なんやね

 ふむふむ美味しかった美味しかったとお腹を摩りつつ、インフォメーションに一時上陸の同意書を提出したあと、スカイデッキで海を眺める。あいにくの空模様でも、海の壮大さと吹き抜ける強い風で心地良くなる。ホント海って癒されます。雄大な海を泳ぎまくれるお魚ちゃんたちが羨ましいぜよ。

 部屋に戻る。次に部屋の外へ出るのはだいぶ先のこと。よって寝転びながら小説でも……いやいやフェリーの揺れが一段と激しくなってきたぜ。10秒に1回くらいの頻度で身体が宙に浮くような感覚。この状況で書き物はしんどいよなぁ。また軽ーく仮眠でも取ろうかしらん。

 ……ハッ! 涎ジュルリ。目を覚ますともう12時を回っていた。かつてないほどたくさんの睡眠を取っている今日。しかしそれでもまだちょっと眠い。ってか本当に眠いのかシン・船酔いなのかもよく分からないけど。これじゃまるで「ぐうたら海日記」になってしまいますなぁワッハッハ。……ハァ。

晴れてきた

 寝転んだ状態からでも首を少し動かすだけで、青い空に白い雲の景色を観ることができた。天気は回復傾向にあるらしい。外に出なくても進行方向の状況が分かるのって素敵。ちょいと値が張るけど特等室を予約しておいて良かった。あ、結局このひどい揺れの原因は遥か南にある台風だそうな。それで波が荒れてるとのアナウンスあり。

お風呂にきた

 お昼なら大浴場も空いているのではと思い、タオルとバスタオルを持って向かう。ちょうど入浴を済ませた人たちが出てきたので、はたして独りきり大浴場の支配に成功したのであった。きっちり洗体してジャボォーン。大きな浴槽の大きく揺れる湯に浸かり、展望窓に映る遠くの陸地を眺望する。ヤァヤァ素晴らしき風呂でござんした。

自販機で買った

 お風呂を出たらアイスクリームと水でヒンヤリ水分補給をしやしょ。船酔いはほとんどおさまったみたいだし、天候も良くなり部屋の窓から観る海はずいぶんと穏やか。だから気持ちも穏やか。なんか作業でもしておきますかいね。

 14時20分、仙台港から名古屋へ向かう「いしかり」とのすれ違いを激写。ちゃんと「すれ違うよーん」ってアナウンスがあるのありがたい。そういえばいつの間にか揺れは小さくなってた様子。スカイデッキに立っていてもぐわんぐわん揺さぶられない。デジカメで撮ったからきっと綺麗に写ってるだろうなと、ほくそ笑みつつ部屋へ戻り小説書きの続きをば。大浴場効果なのかスルスル言葉が出てきて楽しいですワ。

すれ違う。ボォ〜、ボォ〜と合図する

 ハイ16時。本来は16時40分頃に仙台港着らしいのだけど、混み合うから16時に着岸するにょんというアナウンスがあった。サァ、牛タン食いに行きますゾ〜。

途中でコジマに寄ったらサーキットがあった。如くのアレみたい
徒歩で来た

 船を降りてフェリー乗り場を後にし、30分ほど歩いて牛タンの有名店へ。さっきまで身体全体揺れ続けていたからか、平坦な道路を歩いていても頭がぐらぁ、ぐらぁと揺れる。周りは普通の世界だけど僕にだけ波のフィルターでもかかったかのような現象を、なるべく気にせずでも気になって歩いてサァ着きました。

利久 牛タン極焼と牛ハラミステーキ贅沢定食 3,520円 
牛ハラミステーキ
牛タン極焼

 先にサラダを食べることで脂肪分などの吸収を穏やかにし、まずは牛ハラミ。おろしっぽいタレがかかっていて、そのほんのり酸っぱ甘いタレがまた良き良き。柔らかいハラミ肉から飛び出してくる旨み成分ジョワジョワを噛んでさらに噛んで、麦飯入りのご飯で追いかければあゝ素晴らしき哉。

牛ハラミステーキ
牛タン極焼

 そして牛タン分厚ゥい。こいつはとんでもねぇやつだぜ。いってみようパクっとな。はわ〜ぁ、こりゃこりゃ。なんという美味しさ、なんという旨さ。外側焼かれている部分の風味と、内側のミディアムレアっぽいところの柔らかさと溢れ出す肉肉しさ。旨味の王様ここに来たれり。牛牛、ぎゅうぎゅうと旨味が閉じ込められており、そいつが口の中で暴れん坊に変わるのである。ご飯が足りひんやん困ったな。

テール? こんなしっかり分厚いの見たことないぜっ

 ということでテールスープも。うおぉこれもウマッ、ギュウだけどウマッ。そしてテールの大きさよ。スープの塩加減、最高です。ワワワとんでもない贅沢ダナァ、これは間違いなく贅沢定食。ハラミ、ご飯、ハラミ、ご飯。テールスープ、牛タン……一時下船上陸して本当に良かった!

 デザートは抹茶のお団子。しかしこれを食べながらも、カウンター左に掲げられたポスターが気になる。……ずんだアイスかぁ、ずんだも食べようかな。

ずんだアイスぜんざい 440円

 はーい注文しましたァ。ずんだアイスめちゃウマ甘。白玉と一緒に、ホイップと一緒に、小豆と一緒に。あア〜、一時下船上(略)。

 お腹プクプク心マンゾク。仙台をほんの少しだけ堪能してフェリー乗り場に戻ろうと歩き出す。もうすっかり夕暮れ時で、若干の肌寒さすらある。腹ごなしの30分を経て、フェリー乗り場に到着し、売店でお酒のツマミを物色していたら乗船のお時間となった。

 仙台に別れを告げ、出航してまた揺れが始まったけどもう大丈夫そう。降りて1時間ほど歩いたのが効果テキメンでござったか。

 20時30分、昨日と同じくピアニストさんのミニコンサートが開かれた。昨日と違う曲目なのすっごくありがたい。『愛の讃歌』がとても素敵だった。月一回くらいの頻度で名古屋から苫小牧、苫小牧から名古屋と4日間フェリー内にてこのようにピアノを弾いているとのこと。1時間くらいのショーのために連日揺られ続けるのはなかなか大変そう。世の中には色んな仕事があるもんですねぃ。

撮ってもヨイとのことで

 ピアノを聴き終え、もしかして今日は天気が良かったから……と思ってスカイデッキに出てみる。目が暗闇に慣れてきたその瞬間。

──スッゴィ! 満点、じゃなくて満天の星空!!

すまないがココロの目で見ておくんなし

 まぁデジカメで撮ってみたけどショボイ性能なんで再現不可。僕の脳裏にはしっかり天の川っぽいのが焼き付いたからヨシ! 完全にプラネタリムの世界でおますなぁ。やっぱフェリーに乗って正解だった。ホント見たことのない、何も邪魔するもののない星々のワルツ。ワンダフル&ビューティフルな景色をありがとうございましたッ。

 ⭐︎終わり⭐︎ミ

 ……って終わらないけど。

 強烈な風にさらされてそこそこ寒かったので、部屋へ戻ってユニットバスのお湯を浴び、寝巻きを着て晩酌タイムだすだす。今日はコレたち。

部屋備え付けの湯沸かし
シャークジャーキー 410円 自販機のスゥパァデョラァイ 400円
ジャァキィィ

 ほうじ茶と煎茶は部屋に用意されていたものを。普段こういったサービスは使わない吾輩ですが、今日はなんとなく使ってもいいかなって。満天の星空を眺めて何か違う自分がニョキニョキしてきたんでしょうかニョキニョキ。

 鮫のジャーキーは、裏の原材料欄に「もうか鮫(気仙沼)」と記載されている。さらに「もうか鮫の標準和名はネズミザメ」とも。それはさておき、いやぁすっごくビールが進むススム。圧倒的スモークみと醤油味がジャーキーに染み込んでいて、ひと口食べると自分の脳くんが「ビールだ! ビールを寄越せ!」と叫び始めるのである。その欲求に従って飲んだらドンドンなくなっちまいますぜ。なんという罪深ジャーキーなのでしょう。でも匂いがすんごいから列車でコレ広げてしまうとちょっとした大惨事になりそう。

 食べながらリアルタイムで思ったこと全部書いてくと文章◯ソ長っ。フェリーに乗っただけでこんなに長くなるとは思わなんだ。明日以降は電車旅だからもちっと短くなるんだろうネ。……なるのかな。

 さてはて今日はもう店じまい。明日、晴れて日の出が撮れるといいなぁ。でもそれを見るのなら、また5時起きかぁ。

 フェリーだけに浮き沈みの激しい一日であった、って何ゆうとんねん【酔】。