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『スローモビリティの活用』の先に見える『未来のカタチ』

11月19日に行われた
『紅葉の坂下ダムウオーキングイベント』
にて、株式会社コムテック地域工学研究所様と、東京大学大学院工学系研究科総合研究機構様のご協力で
『電動カート』
を使用させていただきました🙇

以前からの記事内でもたまに触れていますが、筆者は
『身体障害者手帳4級』に加え、
『脳脊髄液漏出(減少)症』とうい疾患を持っています。

※脳脊髄液漏出(減少)症とは?
Japanese society of cerebrospinal fluid leak/一般社団法人(申請準備中)日本脳脊髄液漏出症学会 (js-csfl.main.jp)

どちらも事故による後遺障害で、見た目からは全く気付かれません。
ただ、疾患や障害を持っていることは事実で、それにより様々な体調不良や弊害が起きます。

いくつか挙げますと
・長時間の起立姿勢保持が困難
・めまいや頭痛、首や肩周辺の慢性鈍痛
・頭が重苦しい
・左腕の可動域制限、握力の低下
などが挙げられます。

その為、春に行われた坂下ダムウオーキングでは、筆者は先にダムまで車で向かい、ウオーキングはミスターが参加していました。

しかし今回、ミスターが不参加と言うことで、筆者一人での参加は困難な為、
「イベントへは参加出来ないかなぁ・・・😥」と途方に暮れていた時に、
コムテック地域工学研究所の秋月様から、
「ぜひ、電動カートを使用して下さい。」
と、なんとも有り難いお言葉を掛けていただき、無事に参加することが出来ました🤗


イベント当日は私と公社の山崎さんに加え、コムテック地域工学研究所の秋月様、電動カートの開発に関わっていらした矢口様の計4名が、電動カートで参加しました。

山崎さんが矢口さんに使い方のレクチャーを受けています
電動カートと紅葉の風景

イベントに無事参加出来たのは、電動カートがあってこそでした。
私のような、見た目には分かりづらい障害や疾患を持っている方は大勢いらっしゃるかと思います。
電動カートの使用に対して、日本ではどうしても『高齢者の乗り物』というイメージが根深く残っています。
今回も「なんで歩かないんだ。」という声をかけられたのには「やはりそうか」と思いました。(相手に悪意は全く無くいですし、私の障害や疾患についても詳しくは知りません)
その様な中、今回のイベントで電動カートが学生の方にとても好評だったのが私の中で大きな収穫でした。
電動カートが若者に受け入れられることで、今までのイメージが払拭されることに期待します。
また、大熊町が電動カートの使用を積極的に行うことで、町への帰還を諦めようとしていた多くの方々の気持ちを動かす事も出来るのではないかと思いました。
私の父をはじめ、多くの方が身体的理由で帰還を諦めようとしております。
電動カートをはじめとしたモビリティに対応した町作りを行うことで、『生きやすく、安心・安全な町』として町民の帰還を促し、全国的にも『モデル地区』としての評価を得られるかと思います。

個人的な感想としましては、レバー操作での『停止時の操作』にはコツがあると感じましたので、ご年配の方が使用する場合、講習会などを開き、ある程度操作に慣れてから実用した方が安心かとは思いました。
電動カートの講習会は実施されていないかと思いますが、需要はあると思います。
講習会を開くことで、電動カートの使用に不安を感じている方が安心して乗れるようになれば、電動カート自体の需要も増えてくるのではないかと思います。

こちらも個人的な要望ですが、私は頸椎が弱いため、頭まで支えられる背もたれがオプションであったら欲しいと思いました。
『電動車椅子』を乗るまで重傷ではないものの、長時間の起立姿勢保持が困難な体のため、あの時間内でも乗っていて後半、少し頭が重苦しくなってきてしまったので、背もたれが欲しいと思いました。
上記はあくまで私の疾患が理由で、個人的に欲しいと思った次第です。

電動カートは足腰が少し弱ってしまった方や、持病などで短距離の歩行しか難しい方には是非ともお勧めしたいと思いますし、私も今後の町内の活動で使用できたらとても助かるなと強く思いました。
ます。

上記⬆️は、初めて電動カートを使用した筆者がコムテック地域工学研究所の秋月様に、メールにて送った感想文の内容になります。

『会話をしながら散歩をする』

この、一見当たり前に出来る様な行動が、私は時間が長くなるにつれできなくなり、最終的にはダウンしてしまいます。
それが分かっているが故に、
「周囲の方々に迷惑を掛ける訳にはいかない!」
という気持ちが強くなり、気が付けば家族でさえ、歩きの時間が多めの外出
は控えるようになっていました。

元は、登山やスキーといったアウトドアレジャーが大好きな人間です。
それが出来なくなってしまった虚しさは計り知れないモノでした。
犬の散歩ですら、家が見える距離しか一人では歩けません。

それが今回、坂下ダムウオーキングイベントにて電動カートを使用し、
『人と会話を楽しみながら歩く』
という感覚を久しぶりに味わうことが出来、心の底から楽しい時間が送れました😊

私の普段の生活に『電動カート』が取り入れられることによって、あの楽しさをもう一度取り戻せる事が出来るのなら、私は積極的に取り入れたいと思いましたが、必要経費を考えると二の足を踏んでしまうのが実際のところです。
電動カートが世の中に浸透して、誰しもが『手軽に・気軽に』手に取ることが出来るようになる事を切に望みます。


さて・・・。

この写真⬆️を見て、
皆さんが最初に頭に浮かんだイメージは何になるでしょうか?

『電動カート』
というと聞こえが良いですが、日本ではいわゆる
『シニアカー』『セニアカー』
と呼称される乗り物になります。

そうです、私の感想文にも書きましたが

電動カート=ご年配の方の乗り物


といったイメージが多く占めるかと思われます。

※電動カートについて

電動カートは、車椅子に分類されます。(電動車椅子
よって、運転免許証がいらない、『歩行者』の扱いになる乗り物です。
その為、歩道を走行することが出来ます。
信号機は、横断歩道を渡ります。(歩行者と同じです)
飲酒をしての運転は、法律では禁止されていませんが絶対にやめましょう。※飲酒して運転時に、万が一事故を起こした場合は『保険適応外』になりますのでご注意下さい!

「車椅子を自力で漕ぐ力は無いけど、電動車椅子を使うほどの傷病ではない」
⬆️このような症状の方は、若年層にも割といらっしゃると思います。

今回、電動カートを使用しての参加で私が最も印象に残った場面があります。
感想文にも書いてますが、それはイベントに参加していた若者たちが、

電動カートに非常に興味を持ってくれたこと
電動カートを試乗してくれたこと
とても楽しんで乗ってくれていたこと

です⬇️

皆さん、とても楽しく乗られていました😊

彼らからの感想です⬇️(メールにて感想をいただきました。原文のまま載せています)

「乗車体験非常に楽しかったです。歩いている時は視線の高さが変わり、ちょっと違う視点から坂下ダムの紅葉を楽しめたのも良かったです。また操作がシンプルで、簡単に動けたのもすごいなと思いました。自動車とも自転車ともバイクとも違う乗り物なので、多くの人にとって新鮮で興味深いものなのではないかと思います。」
「思ったより速くて驚きました。スピードも変えられて、かなり楽しかったです。ただ、みんなに注目される恥ずかしさは正直あったので、1人で街中で乗れるかと言ったら微妙かもしれないです。友人と楽しみながら乗る、みたいなシチュエーションだと自分は乗りやすいです。」
「快適でびっくりしました。ちょっとスピードとか物足りないかなとも思いつつ、普通の健常者向けではない事を考えるとむしろ安全性的にピッタリな乗り物かなと感じました。個人的にはバックの機能が付いてたのが良いなと思っていて、家の中の狭い場所とかに置く時に効果を発揮しそうだと思いました。ただ、アクセルワークがすごく難しく、速度調整が全然できないのは少し危険に感じました。自分は特に不自由なところもなく日中だったから何の問題もなかったけど、夜とかで身体のどこかに不自由のある方にとっては少し危険が多いと思うので、使いやすいブレーキとかダイヤル以外で速度調節できるようにした方が乗りやすいかなと個人的には思いました。いくつか用途毎にラインナップが揃うといいのかなと思います。」

率直な感想を寄せて下さり、ありがとうございました🙇

彼らが撮影してくれた写真で、個人的にとても素敵な写真だと思ったのがこちらになります⬇️

この写真に、電動カート使用の『本来のカタチ』を見た気がしました。

大熊町は『福祉の郷構想』を掲げています。

大熊町福祉の里構想パンフレット「つなげるあしたの大熊構想」

上記写真は、まさにその一つの姿を感じた場面でした。

誰しもが、心豊かに・穏やかに・健やかに・・・。
『生きやすい世の中』
を目指して・・・。

そんな世の中になることを、筆者は切に願っております。
『格差・差別・環境』といった、様々な問題が取り沙汰されている昨今、

『人にも地球にも優しい、スローモビリティな生活』

は、いかがですか?🤗


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