彼女はたぶんZOOMを使う〜オンライン面談に関する大事なこと〜
まず最初に、このようなCOVID-19(新型コロナウィルス感染症)感染が拡大し、緊迫している状況の中で、最前線で働かれている医療従事者、対応に追われる行政関係者、など多くの方に感謝申し上げます。
世界中の皆で視座を高め、危機感を高めた個々人の行動の集積により、この未曾有の危機を乗り越えていきましょう。
そんな中で今回は、オンラインで行う採用面談・面接に関して気をつけたいポイントについて書いていこうと思います。
筆をとるに至ったきっかけは、僕の父です。僕の父は、東京にある文部科学省関連の財団で仕事をしていますが、そんな父から最近俄かに「リモート勤務について教えて欲しい」とか、「オンラインで面談をするときに気をつけることは何か?」(父の仕事は採用に限らず面談が多い)といったような相談のLINEが頻繁に届いたことにより、思ったよりも多くの、従来オペレーション上は可能にも関わらず、数多の非実質的制約によりリモートワークへの移行がままならなかったタイプの企業が、COVID-19の影響により、半強制的にリモートワークを実施するようになったことを実感したのがきっかけです。そんな方々に少しでもTipsを届けられれば。
なお、リモートワーク全般の注意点については、MEDLEYのキョウちゃんが下記のnoteで書いてくれているのでご参照ください。
Rettyでは、COVID−19感染拡大のだいぶ前からオンライン面談を多用し、採用チームはもちろんのこと、現場のメンバーもオンライン面談に非常に慣れており、ナレッジも貯まってきました。
今回は、形式的なTips(ツールは何が良い等)というよりも、そういったことも踏まえつつもう少し踏み込んだ内容(オンライン面談でカルチャーフィットをお互いどうやって見分けるの?等)について簡単にお話しできればと思います。
1.面談前に準備すべきこと
まずは、何はともあれツールの選定が必要ですね。
(書かないって言ったけれど。。。)
・Rettyでは採用チームでは現状Whereby(旧Appear-in)を使っています。他の部門ではZoomを利用しているところも。
・Wherebyの良いところは、IDでのログインやアプリのDLなどが不要で、相手の方に与える負担が一番少ないサービスである点です
・一方で、Wherebyへの不満は、Bluetoothイヤホンで繋ぐとモノラル(片耳)からしか音声が流れてこないことと、Appear-in時代と比較して恐ろしくデザインがダサくなったこと。
・結論、WherebyでもZoomでもHangoutsMeetでもまずは無料で使ってみれば良いでしょう。
2.面談設定時に注意すること
面談設定時には、まずその面談がオンラインで実施されることを、面談に出るメンバーと先方との双方にはっきり伝えることが重要です。
当たり前だと思われるかもしれませんが、意外にあるんです、「あれ?今日の面談オンラインだっけ?オフラインだっけ?」というケースが(笑)
そして、同様にあるあるなのが、どちらかが「回線の調子や、面談ツールの操作ミスなどでオンライン面談に参加できない」ケース。これらの対策としては、事前に代替的な連絡手法(電話番号)の通知や、面談開始のタイミングで普段コミュニケーションを取っているツール(ATSやWantedlyなど)をチェックすることが有効です。
3.面談中に意識していること
(1)アイスブレイク
オンライン面談は、その情報の少なさや無機質さゆえに、リアルに比べてさらに会社側の人も、先方もどちらも緊張してしまいがちです。そこで、面談の冒頭では、ラポールの形成を最重要目的として丁寧なコミュニケーションが必要です。
・まずは感謝の意を伝える
・丁寧に自己紹介をする。特に、オンラインで雰囲気が伝わらないので、いつもよりも少しだけ多めの笑顔で。
・相手のことに興味を持っていることをより積極的に示すことにより、心理的安全性の確保に努める。
(2)カルチャーフィッティング
RettyではRetty Wayという行動規範を制定しています。
バリューやクレドなど名称は違えど、行動規範を設定している会社は多いと思います。Rettyでは2年に1度、全社員の意見をもとにリニューアルを重ね、その過程において、規範を制定・改定するだけではなくその解釈のモノサシを職種別に作成し、読み合わせを行なっていたことによって、ビジョンやそのビジョンの達成に必要な判断基準としてのRetty Wayの言語化に多くのメンバーが慣れていた、ということが非常に功を奏し、通常オンライン面談では会社全体の雰囲気や、人の持つ雰囲気は伝わりづらいがために難しいと言われるカルチャーフィッティングを、「カルチャーの言語化とその定期的なキャリブレーション」によって乗り越えることができています。
(3)魅力付
一方で、Rettyでもまだまだ課題に感じているのがオンライン面談での魅力付です。
・生き生きしたエネルギー量が伝わりづらい(目の輝き、声のトーンやボディジェスチャーも含む)
・相手の細かいリアクションを拾ってのチューニングがし辛いため、結果として最適な提案が難しい
この辺りは、どうやって乗り越えていくのか多くの方のご意見を聞いてみたです。
最後に
本質的には、オンラインであろうとなかろうと、最終的には恋愛と同様に(いや違うな恋愛の方が関係性がさらに多様だ)、誠意を持って、オープンマインドで相手との関係性を深めていくことが何よりも大事なので変わらないと思います。
方法論としては、オンラインへと手段が変わり多少伝わり辛い・見え辛いなど情報の解像度が落ちたりしてしまう中で、抽象度の高い概念の言語化(Retty Wayの話)などで、解像度を別の角度から上げにいくことが、今のところRettyでオンライン面談を問題なく実施できている1つの要因かと思っています。
7年間スタートアップに在籍して、規模も従業員数も6名程度から160名程度まで変遷して、様々なことも経験しましたが、やっぱり一番ワクワクするのは仲間が増えることなんですよね。明日からも頑張ろう。