19年働いた美容室を辞めるまで
9月の終わり。
直接オーナーと会って話し合いの場を設けてもらった。
本店の休みの日にお店を開けて下さり、そこで話し合い。
コロナでなかなか会えていなかったので久々の対面。
オーナーとまずは、どういった経緯で先輩の所に行くことになったのか?どういう形での営業スタイルになるのか?を話した。
もちろん、最初に「19年間本当にお世話になり感謝しています。申し訳ないのですが…。」という入りはしたのだが、今考えると、まぁそんなの言って当たり前。常套句だよね。そんな当たり障りのない事しか言えていなかった。そんな感謝の言葉しか言えていないのに、そのあとは自分のああしたい、こうしたいをツラツラと述べただけ。
ここから僕の準備不足、考えの浅さ、頭の悪さが露呈する。
取り敢えず先輩のお店に行くことは反対され、そんなに独立してお店を出したいのであれば、ウチから独立しなさい。ということで一旦落ち着いた。
そう、先輩の所には行かない。ということになった。マジで引くよね。そんな簡単に変えちゃうの?って‼️
僕はまだこの時、自分の考えの浅さに気づいていない。
まだまだ、気付かない。
中途半端な考えで、行動すると周りの人を傷つける。これは今回、僕が一番学んだことだ。
11月の終わり頃。
先輩の所へ行き、やはり1年半位かけて会社から独立しようかと思います。と伝えた。
先輩は「その時間がもったいない。1年半かけても同じとこにいるなら変わらないよ。環境を変えた方がいい。」と言ってくれた。そこでは、やはり会社から独立と言えた僕。
その数週間後、先輩と数人で先輩のお店に集まって飲もうとなった。
そこに集まったメンバーはみんな、ウチを辞めていったメンバー。ここ数年、年に数回集まって飲んだりしている。
先輩の所に行こうと思う。ということは、みんな知っていた。なので、みんなは一緒に働く事が決まって、そのお祝いだと思って集まった。寿司まで買って来ちゃう人もいた。
だが、そうではなかった。
会が始まると辞めた方がいい。という話でドンドン進んでいった。みんな、ウチを辞めて良かったという事しか言わない。
ほぼみんなが、独立もしくはそれに近い状態でやっている。
正直、その輪の中にいて劣等感を感じていた。羨ましかった。悔しかった。自分が情けないとも思っていた。みんなが、辞めて良かったと言っている所で働いている自分。それで良いの?
そう、またここで流される。人の意見に流される。
会が終わる頃には、先輩の所に行こうかと思っている。
ここから、僕はドツボにハマっていく。