奥濱春彦通信講座  ―サパテアード第1講タコン編―


フラメンコ学習者の皆さんからすればメジャーな単語である「タコン」
(タコンって何だろう。。な人も良く読んでいただければわかるよう構成しています)

本講座では文章と図そして動画を用いて解説致します。

タコンは踵を上げて打ちますが、打つことばかりを意識していてもなかなかきちんと打てるようにはなりません。

そもそもタコンを使用する理由ですがゴルペ(足の裏全部で床を打つ)やプランタ(指の付け根から先)の音というものは、その音量や力強さからアクセントや拍の表の音を打つことが多いのですが、その間(ま)のところではメロディー的にタコン(踵)の音で演奏されます。アクセントや表の音だけでは音楽を構成することは出来ません。

いわばタコンは、サパテアードをより音楽的に演奏するために必要不可欠な存在です。
(※因みに、スペイン語で「タコン」とは靴の踵のことを言い、人の体の踵は「タロン」と言います。)

正しい踵の上げ方が出来ていないと、しっかりと強く正確にタコン(だけではなくサパテアード全般)打てるようにはなりません。

しっかりとしたタコンを打つためには盲目的に体を動かしてばかりでは上達出来ません。

今回動画にて紹介しているエクササイズは、足の甲の意識を変えることにより足首を強くする、そして踵を高く上げられるようにするものです。

動画を見ていただく前にまずは”足”という器官についての理解の為に解剖学的な視点から解説いたしました。

「足は足じゃん」と思っていても意外と複雑にできていますので是非お読みくださいませ。

「足の骨裏図2」


これは右足の骨格を足裏から見たものです。
一言で「足」と言っても、足首から足の甲、そして指、というだけでなく皮膚・筋肉の中にはこれだけの細かい骨が存在しています。
日頃意識する事のない骨が多くあったかと思いますが「舞踊」においてこれらの中の部位を意識、上手く活用し、足を効率的に強く使えるようになるよう致しましょう。

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