【3778】さくらインターネット 2Q決算解説(2024/10/28)
売上、営業利益、経常利益、当期利益について
売上高
2025年3月期第2四半期(2024年4月~9月)のさくらインターネット株式会社の連結売上高は、前年同期比28.3%増の132億7,167万円でした。生成AI向けGPUクラウドサービスの提供開始やクラウドサービスの成長が売上を支え、過去最高を記録しました。
営業利益
営業利益は12億9,588万円で、前年同期比419.4%の増加となりました。この大幅な増益は、新たに投入されたGPUクラウドサービスの収益寄与によるものです。特に、生成AI需要を背景にしたGPU基盤への積極投資が奏功しました。
経常利益
経常利益は11億2,108万円で、前年同期比538.2%の増加となりました。増益の要因は、クラウドサービス売上の拡大とともに、補助金収入の影響がありました。
当期利益
親会社株主に帰属する中間純利益は7億1,007万円で、前年同期比305.4%の増加を記録しました。営業利益や経常利益の増加に加え、効率的なコスト管理が寄与しました。
増減分析
売上増加の要因
生成AI向けGPUクラウドサービスが新たな収益源として顕著な成長を見せ、売上の28.3%増加に貢献しました。
クラウドサービス全般の拡大が進み、特に「さくらのクラウド」などの製品が堅調に推移しました。
営業利益増加の要因
生成AI需要に応じたGPUクラウドサービスの投入により、営業利益が419.4%の増益を達成しました。また、人材採用や開発投資の強化が行われつつも、売上増によりコスト増を吸収しています。
経常利益の大幅な増益
補助金収入も増加に寄与し、経常利益が前年同期比538.2%増となりました。また、経常利益率の改善が利益の底上げに寄与しています。
当期純利益の増加
各種コストを抑えた収益構造が実現し、当期純利益も大幅に増加しました。増収に対するコスト管理が順調に進んでいる点が評価されます。
はじめに
さくらインターネット株式会社(東証プライム:3778)は、2025年3月期第2四半期で、売上高や営業利益が過去最高を記録する好調な決算を発表しました。この背景には、生成AI分野に向けた新たなクラウドサービスやデジタルトランスフォーメーション(DX)支援が大きく寄与しています。本記事では、最新の決算内容を踏まえ、同社の成長要因や投資家が注目すべきポイントを1万文字程度で詳述します。
1. 売上・利益の成長を牽引する生成AI向けGPUクラウドサービス
売上・営業利益の大幅増加
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