【2413】エムスリー 2Q決算解説(2024/10/30)
売上、営業利益、経常利益、当期利益について
売上高
エムスリー株式会社の2025年3月期第2四半期の売上高は、前年同期比7.8%増の1,248億円でした。COVID-19関連収益の減少が影響した一方で、メディカルプラットフォームや海外市場での成長が売上を支えました。
営業利益
営業利益は前年同期比16.1%減の289億円となり、収益構造に一定の見直しが必要であることが示唆されています。COVID-19関連の需要が大幅に減少したため、メディカルプラットフォームとエビデンスソリューションでの収益が減少しました。
経常利益(税引前利益)
税引前利益は22.1%減の290億円でした。主な原因は、製薬マーケティング支援事業の減少と、エビデンスソリューションにおける治験需要の低迷による影響です。
当期利益
当期利益は195億円で、前年同期比22.1%の減少となりました。これには、国内外での競争が激化する中、エムスリーが今後の事業成長に向けた先行投資を行っていることが影響しています。
増減分析
売上の増加要因と減少要因
増加要因としては、エムスリーが提供する医療従事者向けサービス「m3.com」や、海外の市場拡大が挙げられます。
減少要因にはCOVID-19関連収益の剥落があり、特にエビデンスソリューションと製薬マーケティング支援に影響が出ました。
営業利益の減少要因
COVID-19需要の減少と、製薬業界におけるコスト削減圧力が大きく影響し、メディカルプラットフォームとエビデンスソリューションでの収益減少が見られました。
経常利益・当期利益の減少要因
当期利益の減少要因には、米国治験事業などの収益が伸び悩んでいることが影響しています。また、キャリアソリューションやサイトソリューションの成長に対する固定費の増加が利益を圧迫しています。
はじめに
エムスリー株式会社(証券コード:2413)は、2025年3月期第2四半期の決算を発表しました。同社は売上収益1,248億円と前年比7.8%の増収を達成したものの、営業利益は289億円と前年比16.1%減少し、減益決算となりました。本記事では、売上、利益の推移やその増減要因について分析し、今後の成長戦略を探ります。
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