バキバキ整体って何が起きてるの?
「バキバキ」っと骨を動かすカイロプラクティックを代表として、関節の調整をしますよと言ってるお店が世の中には一杯あります。
皆さんにすれば「何が違うの?」「どれが良いの?」「本当に調整できるの?」などなど、色々と気になる点が多いと思いますが、明確に回答している一般向けの書籍やネット記事はまず無いと思います。
実はバキバキ以外にも関節を動かす技術はたくさんあります。
おくがわ整体院でも関節調整をしますが、それはご存じの通りバキバキ鳴らさないテクニックです。
おくがわ整体院で実施しているのは「関節モビライゼーション」に近い技術ですが、厳密には「モーションパルペーション&マニュピレーション」「AKA」「マリガンテクニック」「オステオパシー」などを融合したテクニックになります。
なんのこっちゃという感じですが…
今回はそんな一般には全くと言って良いほど知られていない「関節調整」の世界についてなるべく簡単に説明します。
多分ですが、皆さんが一番知りたいのは
・バキッと鳴ってるのは何を鳴らしているの?
・バキッと鳴らして骨は本当に動いているの?
・バキッと鳴らす意味はあるの?
だと思いますが、それについても説明していきます。
まずは一般には全く知られていない関節調整業界の中の話をしていきたいと思います。
《関節調整にはどんな種類のテクニックがあるの?》
まず大きく分けて2種類のテクニックがあります。
・モビライゼーション
・マニュピレーション
の2つに大きく分類されます。
バキッと鳴らすのは「マニュピレーション」になります。
バキッと鳴らさないのは「モビライゼーション」になります。
ちなみに「バキ」っと鳴らす技術を専門的には「スラスト」と言います。
しかし、この分類法は歴史的にそもそも明確に定義されて使用してなかった事から現在も「マニュピレーション」「モビライゼーション」を同じ意味で使用している流派の人達もいます。
バキッと鳴らす系
・関節マニュピレーション
・カイロプラクティック
・オステオパシー
・小林式矯正術(スポーツ活法)
など
バキッと鳴らさない系
・関節モビライゼーション
・AKA
・マリガンコンセプト
・関節ファシリテーション
・モーションパルペーション
・関節ニュートラル整体
・マッスルエナジーテクニック
など
とはいえ、関節鳴らす系のカイロプラクティックのお店でも最近は「バキッと鳴らない」を売りにしているお店が増えています。
これは簡単に言ってしまうと厚生労働省がカイロプラクティックのバキッと鳴らすテクニックによる「事故」が多い事から禁止としている事も関係すると思います。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/i-anzen/hourei/061115-1a.html
または見た目の恐怖感から単純にお客さんが来ないと言うのもあるかも知れません。
《バキバキ出来るけどもやらない》
私も一応学校でカイロプラクティックの技術を習いましたし、卒業してからも様々な技術を勉強しました。
最初に働いたお店は「トムソンベット」という矯正の為のベッドを使っていたので、院長に技術と理論を学びトムソンべッドを使って矯正する施術もしていました。
《関節の調整とは一体に何をしているのか?》
結論から言います。
大まか4種類くらいの考えで行われていると思ってください。
・歪み(サブラクセーション)を直すと言う考え
・引っ掛かり(フィクセ―ション)を直すと言う考え
・関節被膜(関節包、靭帯)の弾力を整える
・関節包内運動(関節被膜の中の骨の動き)の修正
《歪み、引っ掛かりを直すのが「バキバキ」調整の目的》
ややこしいのですが…カイロプラクティックにも色々と流派があります。
一番古い流派として「ディバーシファイドテクニック」という技術があります。
これは創始者であるダニエル・デビッド・パーマーが考案したもので、言ってしまうとオリジナルのカイロプラクティックになります。
皆さんのイメージする「バキバキ」調整は大体このディバーシファイドです。
私が学校で習ったのもディバーシファイドです。
パーマーは元々磁気治療という民間療法の治療院を経営していたそうですが、長年召使をしていた男性が17年間難聴で困っているのを聞いて、背骨の一部が飛び出しているのを矯正したら治るかも?とバキッとやったら耳の聞こえが良くなったという出来事から考案したそうです。
なので初期のカイロプラクティックでは「サブラクセーション(骨の歪み)」という考え方が重要視されていました。
特に背骨のサブラクセーションから神経が圧迫されて種々の不具合が生まれると言う考えだったので、背骨や骨盤のサブラクセーションを矯正する技術がメインでした。
その後に「ホールインワンテクニック」「トムソンテクニック」「アクティベーター」「AK(アプライドキネシオロジー)」「SOT(仙骨後頭骨テクニック)」「モーションパルペーション&マニュピレーション」などが登場していきます。
私は学校でディバーシファイドを中心にSOTを少し習い、卒業後に「AK」「トムソンテクニック」「モーションパルペーション」を学びました。
細かく説明すると大変なのですが、大まか古いカイロプラクティックは歪み、引っ掛かりを調整して、新しくなるにつれて関節の弾力調整や筋の神経反射などを利用する調整であったり、調整技術がソフトになって言ってると思ってください。
《バキッと鳴ってるのは何の音?》
バキッと鳴る音には2種類あると言われています。
一回鳴るとしばらなく鳴らない音⇒潤滑液の中の気泡の破裂音
何度でも鳴る音⇒筋肉、靭帯、などと関節や骨が擦れる時の弾発音
〇一回鳴るとしばらなく鳴らない音⇒潤滑液の中の気泡の破裂音
これは急激に関節を動かす事による関節包内の気圧の変化で潤滑液の中に含まれる小さな気泡の「破裂音」と言う事が分かっています。
ずっとそのような仮説はあったのですが、実際に証明されたのは2018年のフランスのエコール・ポリテクニーク(パリサクレ―大学の理工学系機関)の研究チームを率いるアブドゥル・バラカト教授の報告によってだと言う事です。
研究論文『Mathematical Model for the Sounds Produced by Knuckle Cracking』
〇バキッとなってると骨は動いているの?
これは議論が分かれるところです。
新鮮遺体を使った実験では骨が動くか?どうか?以前に、周囲の関節包、靭帯と言った骨を繋いでいる軟部組織が断裂してしまったいう報告もあります。
私の徒手療法の師匠でバキバキも達人レベルで、カイロプラクティックのドクターオブカイロという権威者たちとセミナーしていたO先生は「理論上動かすことは困難」と述べています。
この理由については私も完全同意です、後半の有料部分で説明します。
〇音が鳴るとどうなるの?
このクラック音が鳴る事で関節包の機械的受容器が刺激されて疼痛抑制の効果があるのでは?と考えている人達がいます。
その根拠として「ゲートコントロール理論」を上げています。
「ゲートコントロール理論」とは?
簡単に説明すると機械受容器への刺激のような伝達速度の速い情報は、慢性痛のような伝達速度の遅い鈍い痛み情報が脳に入るのを遮断するという考えです。
イメージ的にはデパートでバーゲンセールがあって、開店前に行列が出来ています。
デパートの扉が開いて一気に駆け込む人が多いと、ゆっくり歩いているといつまでも駆け込む人にさえぎられて店内に入れませんよね。
駆け込む人が「扉(ゲート)」を「支配(コントロール)」している訳です。
まぁ、これは仮説の部分もあって完全に立証された訳じゃないようですが、一部の医療用器具はこのゲートコントロール理論を根拠に作られているのも事実です。
一方でクラック音が鳴る事で「関節が破壊される」「周囲の靭帯などが緩む」など危険性を訴える先生もいます。
《何度もバキバキ鳴るのは何が鳴っている音》
これは筋や靭帯が骨と擦れる時に生じる「弾発音」だと言われいてます。
しゃがみ込んだ時に股関節で弾発音が生じる「バネ股」などが有名です。
バネ股に関しては擦れる筋、靭帯は「腸腰筋」「腸脛靭帯」である事が一般的なのでそれらの組織が硬くなっている事や、擦れる骨の方の大腿骨が何らかの原因で「変な動き」をしている事が考えられます。
これは繰り返し過ぎると「炎症」を起こすと言われていて、更には筋、靭帯、腱の肥厚(分厚くなる)の原因になるとも言われています。
肥厚に関しては実はかなり健康面での問題もあります。
実際に私が診たお客様の中でバキバキと自分で首を鳴らすクセのある人が、最終的に「外科的手術」をなったケースがあります。(これも後ほど有料部分で説明します)
〇おくがわ整体院の関節調整は何をしているの?
もうお分かりだと思いますが、おくがわ整体院の関節調整はバキバキ鳴らさない技術になります。
または一部はマニュピレーションの技術ですが、素早く行わずにゆっくり行う事で安全な形で実施したりもしてます。
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