本格的な研究プロポーザルを書く(完成ドラフト編(1)
ChatGPToとPerplexityをつかって本格的な研究プロポーザルを書いている。そのプロセスは別のnoteで公開しているが、完成したドラフトが埋もれるので、ここに別に書き出していく。まずは今日の作業分。
論文タイトル:
ChatGPTを活用した多次元言語空間の構築と現代のサバルタンの声の解放
研究プロポーザル
はじめに:
現代のグローバル社会において、英語はビジネスや学術の主要なコミュニケーション手段として広く使用されている。しかし、英語が母語でない人々にとって、英語でのコミュニケーションは大きな障壁となりうる。特に、多国籍企業や国際的な研究環境においては、言語の壁が非英語母語話者の意見や知識の共有を制限し、不平等な状況を生み出している。この現象は、現代のサバルタン(社会的に抑圧された集団)の一形態として捉えることができる。(1)Phillipsonの研究によれば、この言語的不平等は「言語帝国主義」として理解することができる。(2)彼は、英語の支配が「英語と他の言語の間の構造的および文化的不平等の確立と継続的な再構成によって主張され維持されるもの」と定義している。この言語帝国主義は、教育システム、文化的ヘゲモニー、経済的機会の偏在、言語多様性の減少など、多岐にわたる影響を社会に及ぼしている。
注釈:
(1)Spivak, Gayatri Chakravorty. "Can the Subaltern Speak?" In Marxism and the Interpretation of Culture, edited by Cary Nelson and Lawrence Grossberg, 271-313. Urbana: University of Illinois Press, 1988.
(2)https://www.researchgate.net/publication/31837620_Linguistic_Imperialism_R_Phillipson
研究の目的と意義
本研究の主な目的は、この現代のサバルタン問題に対処することである。具体的には、ChatGPTを基盤とした多次元言語空間を構築し、非英語母語話者の研究者やビジネスパーソンの協働を促進することを目指す。ChatGPTは、大規模言語モデル(LLM)として高度な翻訳および要約機能を提供し、言語の壁を越えて多様な言語背景を持つ人々のコミュニケーションを円滑にする可能性を持っている。本研究では、特にDiscordとSlackという二つの主要なコミュニケーションプラットフォームにおいて、翻訳および会議要約機能を持つAIエージェントを実装し、その効果を検証する。これにより、Phillipsonが指摘する言語的ヘゲモニーを克服し、多様な文化的背景を持つ人々が対等に議論に参加できる環境を提供することが期待される。