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Deep Researchを論文執筆の支援に使うための方法について
Deep Research を活用しながら、学術論文と一般記事が混ざらないように整理し、適切に使い分ける方法をChatGPTに聞いてみた. 『Proposals That Work』という学術研究プロポーザルの書き方の古くからの名著があるのだが、それを前提に考えてと依頼した。研究テーマはいま僕が興味があることで論文を書くとしたら、という想定である。
『Proposals That Work』のアプローチを踏まえつつ、あなたの研究の方向性(生成AIと情報エンタングルメントの関係)に適した Deep Research の活用法 を具体的に整理してみます。
1. Deep Research における情報のフィルタリング
Deep Research を実施すると、以下のような異なる種類の情報が集まります:
情報源の種類 例 信頼性 用途 査読付き学術論文 Nature, ACM TOCHI, IEEE Transactions 高 研究の基盤、理論構築、GAP分析
学術書・概説書 The Oxford Handbook of HCI, Proposals That Work 高 研究の枠組み整理、定義の確認
プレプリント論文 arXiv, SSRN 中~高 最新の研究動向の把握(査読前なので要注意)
専門誌・テクニカルレポート MIT Tech Review, Harvard Business Review 中 研究の社会的背景、応用可能性の整理
一般記事・ブログ Wired, The Atlantic, 個人ブログ 低~中 流行・一般的な認識の把握、問題の社会的意義の説明
🔹 課題:Deep Research を行うと、学術的に厳密な論文と、一般記事・ブログが混在してしまう。
🔹 解決策:情報をフィルタリングし、役割ごとに適切に分類・活用する。
2. Deep Research の適切な活用法
(1) 最初に "Seed Papers" を見つける
まず、分野の中心的な査読論文(Seed Papers)を特定し、それを起点に深掘りする。
✅ 方法
Google Scholar, Web of Science, Scopus で「Highly Cited(被引用数の多い論文)」をチェック
「Review Paper(総説論文)」を優先して読む
"quantum entanglement AND HCI", "Retrieval-Augmented Generation AND knowledge emergence" などのキーワード検索
✅ アウトプット
主要な研究者と論文リストを作成(影響力の大きい論文を特定)
研究の流れを 年表やマインドマップ にまとめる
🔹 なぜ重要? Deep Research を始める前に、「どの研究が基盤となるか?」を決めることで、情報の信頼性を確保。
(2) 学術的な情報と一般記事の整理
Deep Research では、学術論文と一般記事が混在しがちなので、用途に応じて分類する。
✅ 方法
Zotero, EndNote, Mendeley などのツールを使用して、情報の種類ごとにタグ付け
Excel / Notion で情報を整理(例:「論文」「レビュー記事」「一般記事」のタグをつける)
✅ 例:分類方法
カテゴリ 情報源の例 用途 理論的枠組み(学術論文) TOCHI, Nature, Science, HCIの査読論文 文献レビューの基盤
最新の動向(プレプリント) arXiv, SSRN, Google Research Blog 研究の新規性を示す
技術トレンド(専門誌) MIT Tech Review, Harvard Business Review 応用の可能性、社会的背景
世論・一般的認識(一般記事) Wired, The Atlantic 研究の社会的意義の補強
🔹 なぜ重要? Deep Research の過程で得られた情報が学術論文と混ざることを防ぎ、論文執筆時に適切な情報を参照できる。
(3) GAP 分析に Deep Research を活用
研究プロポーザルでは、「どこに未解決の課題があるのか?(GAP)」を示すことが重要。
✅ 方法
研究領域の主要な論文を リストアップ
既存の知見(What is known?) と 未解決の問題(What is missing?) を整理
Deep Research で見つけたプレプリントや一般記事 を使い、最新の技術トレンドと学術的な議論のズレを特定
✅ 例:あなたの研究テーマ(情報エンタングルメント)
研究分野 既存研究の知見(What is known?)
未解決の問題(What is missing?)
HCIと情報エンタングルメント 対話型AIによるファシリテーションの研究はある AIが情報エンタングルメントを作り出す仕組みは未解明
量子情報理論と生成AI Attention Mechanism と量子エンタングルメントの類似性が議論されている これを ファシリテーションに応用した研究はない
🔹 なぜ重要? Deep Research を活用することで、最新の研究トレンドを把握しながら、学術的に新規性のある研究課題を特定 できる。
(4) 研究の社会的背景の強化
Deep Research では、学術論文と一般記事を分けるだけでなく、両者を補完的に使うことが重要。
✅ 方法
学術論文を基盤 にしながら、一般記事を補助的に利用
プロポーザルの中で、一般記事は 研究の社会的な必要性の補強 に使う
✅ 例
学術論文:「情報エンタングルメントは認知的プロセスに影響を与える(Smith et al., 2023)」
一般記事:「最近のMIT Tech Reviewの記事によると、企業も情報エンタングルメントを活用し始めている」
🔹 なぜ重要? 研究の理論的な正当性を維持しつつ、研究の実社会への影響を強調できる。
3. Deep Research の活用プロセス(まとめ)
ステップ 目的 活用ツール
Seed Papersの特定 主要な学術研究の流れを把握 Google Scholar, Web of Science
情報の分類・整理 学術論文と一般記事を区別 Zotero, Notion, Excel
GAP分析の実施 研究の新規性を明確化 Excel, Mindmap, Overleaf
社会的背景の補強 一般記事を研究の動機付けに活用 MIT Tech Review, Wired
結論
Deep Research を活用する際には、「学術論文」と「一般記事」を混在させるのではなく、目的ごとに整理し、適切に役割を分担させる ことが重要。
🔹 学術論文 → 研究の基盤、理論、GAP分析
🔹 一般記事 → 社会的背景、研究の動機付け、トレンド情報
この方法を使えば、Deep Research の質を向上させつつ、研究プロポーザルの説得力を最大化 できます。