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Web3.0の定義とは

最近、大きな注目を集める「Web3(ウェブ・スリー)」

特定にユーザーにとっては、ブロックチェーンやNFT、メタバース、3DCGと、様々な市場をWeb3.0(Web3)と一括りに解釈しているため、認識の誤解や、解釈の不一致があります。

Web3の定義における全体像を知るため、初めにテレビやインターネット上などで紹介・公開されている「Web3」の概念についてご紹介していきます。まずはWikipediaの情報です。

Web3(ウェブスリー)とは、次世代のワールド・ワイド・ウェブ(www)として提唱されている概念である。分散化・ブロックチェーン・トークンベース経済などの要素が取り入れられており、一部の技術者やジャーナリストは、「ビッグ・テック」と呼ばれる大手IT企業にデータやコンテンツが集中しているとされるWeb 2.0とこれを対比させている。「Web3」という用語は、2014年にイーサリアムの共同設立者であるギャビン・ウッドによって作られ、2021年に暗号通貨愛好家や大手IT企業、およびベンチャーキャピタルなどから関心を集めた。Web 3.0とも呼ばれる。

Wikipediaよりソース引用

既にWeb3を知っている方なら、上記の文章を見て理解することはできますが、初めてWeb3という言葉に触れた方にとっては、未知の文明言語を見ているような錯覚に陥るのではないでしょうか。

ここからは簡単な言葉に噛み砕きながら、これまでの歴史と共に「Web3」という概念を読み取っていきましょう。


1,基本情報からWeb3を読み解く

まずはWikipediaに記載されている前記した文章について。

「Web3(ウェブスリー)とは、次世代のワールド・ワイド・ウェブとして提唱されている概念である。」

と説明されていますが、これは「世界中に広がる複数のネットワークを相互に接続して構築された、巨大なネットワーク(通称:インターネット)」が今後辿る、次世代の提唱概念ということです。

すなわち、現在、私達が一般的に使用する「インターネットの次なる技術として提唱されているのもの=Web3」と解釈することができます。


1-1,分散化・ブロックチェーン

では次に記載されている文章について。

「分散化・ブロックチェーン・トークンベース経済などの要素が取り入れられており、一部の技術者やジャーナリストは、「ビッグ・テック」と呼ばれる大手IT企業にデータやコンテンツが集中しているとされるWeb 2.0とこれを対比させている。」

「分散化」「ブロックチェーン」「トークンベース」というキーワードが出てきましたが、これも一から紹介していきます。

「分散化」と「ブロックチェーン」は、似て非なるキーワードではありますが、関連するキーワードです。ブロックチェーンとは、仮想通貨(暗号資産)ビットコインの誕生と共に世界中に知られることになった技術です。ビットコインの基幹技術として発明された概念ですが、ブロックチェーンはあくまで、分散台帳を実現する技術であり、それをビットコインが使用しているに過ぎません。

KDDI(ブロックチェーンとは?)より画像引用

そしてブロックチェーン技術は、取引データ(情報)を「ブロック」ごとに記録し、時系列をチェーンによって繋ぎ合わせます。インターネットに接続されたP2Pネットワークの参加者同士で取引履歴が共有されるため、改ざん耐性が高く、中央集権の管理が必要なく、分散化して管理することが可能となります。

要するに分散化とブロックチェーンの関係性とは、、

ブロックチェーン = 分散化された技術

という結びつきということです。


1-2,トークンベース経済(DAO)

では、最後に「トークンベース経済」というキーワードです。トークンベース経済とは、ブロックチェーン業界でも一般的に知られている言葉ではない造語です。

トークンとは、仮想通貨や暗号資産と同意義です。業界では、仮想通貨=トークン としてよく使用されます。一部では、有名なビットコインやイーサリアムも厳密に言えばトークンですが、ビットコインやイーサリアム以外の仮想通貨をトークンと名称するケースもありますが、ここでは「トークン=仮想通貨」という認識で問題ありません。


では、本題の「トークンベース経済」について。日本語に直すと「トークンを基盤とした経済」という意味となります。界隈では、「トークンエコシステム」と呼ばれることもあり、トークンを活用することで、ひとつの経済を作り出すことができます。

最近では、DAO(分散型自律組織)という言葉を聞くことが多くなりました。ZOZO創業者でスタートトゥデイ社長の前澤友作氏も最近、オンラインコミュニティ「MZ DAO(エムズィーダオ)コミュニティ」を立ち上げ、初期メンバー1万人の募集を開始。2022年8月には、総額約86億円のZOZO株式を売却し、MZDAOの事業資金にすることを表明しています。

DAOとは、一般的な株式会社などの中央集権的な団体、プロジェクト、組織とは異なり、組織の代表者が存在していません。中央集権的な管理者が存在しないため、参加者する全員が平等であり、自由にDAOの活動に参加・意見することができます。

また前述したブロックチェーンを活用してトークンを発行され、運営に関するルールは全てスマートコントラクトに書き込まれるなど、全ての情報や報酬がオープンになります。発行されたトークンは、ガバナンストークンという形式で発行され、参加者一人ひとりが投票で意思決定がなされます。

これは技術的な分散化とは異なり、コミュニティとしての組織的な分散化というイメージです。


2,「Web3」の誕生 と その歴史

ここまでで、なんとなくWeb3という概念を理解できたのではないでしょうか。ここからは、Web3という概念が誕生したきっかけと、現時点の概念となっている「Web2」との違いを紹介していきます。


2-1,Web3の概念が誕生したきっかけ

Web3の概念を世界で初めて提唱したのは、時価総額2位の仮想通貨イーサリアムの創設者であり、現在でも多くの投資家から注目を集めるPolkadot(ポルカドット)とKusama(クサマ)の創設者であるギャビン・ウッド氏です。

Web3という言葉があるということは、当然、Web1(Web1.0)やWeb2(Web2.0)という概念も存在しています。1.0や2.0、3.0というのは、ウェブにおける時代の移り変わりを意味しており、バージョンアップ1.1や1.2などのように、2.0、3.0が時系列を示しています。


2-2,「Web3」誕生の歴史

Web3が誕生するまでの歴史。すなわち、ウェブの歴史について振り返りながら、Web3の誕生までを理解していきましょう。

■ Web1(Web1.0)
Web1.0とは、1989年頃から2005年頃までの時代を指します。実際にこの頃にはWeb1.0というキーワードは浸透していませんでしたが、2005年以降Web2.0が提要されてから、この頃の時代をWeb1.0と呼ばれるようになりました。ワールド・ワイド・ウェブ(www)の普及により世界中の人々は、相互関係の無い形式でHPを閲覧できるようになり、コミュニケーションとしてはメールが利用されるようになりました。

相互関係がないということは、現在のSNSなどとは異なり、情報発信者と閲覧者が固定されているため、一方通行のインターネットの時代です。すなわち、企業や特定の団体が発信した情報を読み取るだけの時代をWeb1.0と呼んでいます。

■ Web2(Web2.0)
Web2.0は、2005年頃から現在までの時代を指します。ソーシャルメディアなど自由なインターネットの時代として多くの情報が飛び交い、発信する人と閲覧する人の双方のコミュニケーションが実現しました。具体的には、画像や動画をインターネットへアップロードすることが可能となり、LINEやツイッターなどのSNSにおける発信に対し、相互的なコメントやDMを行うことができます。

この革新的な時代に突入した今ですが、よく使用するツイッターやFacebook、LINEなどのサービスは「中央集権システム」の上で構築されています。そのため私達が登録する際の個人情報や発信した言葉や画像、動画はプラットフォーム運営企業に提供した上でサービスの利用をしています。

■ Web3(Web3.0)

Web3.0とは、次世代のワールド・ワイド・ウェブ(www)として提唱されている次世代の概念です。「非中央集権型のインターネット」とも呼ばれています。

Web1.0時代におけるインターネット普及後、Web2.0の時代においてGAFAM(Google、Amazon、Facebook(Meta)、Apple、Microsoft)や、大手企業がインターネット上における世界中の情報を独占してきました。Web3.0は、ブロックチェーンの技術や、それに関連するテクノロジーを活用し、情報を分散的に管理することができるようにするインターネットの時代です。


3,Web3で実現する時代

最後に、Web3によって実現される未来の時代について、触れていきたいと思います。現代社会の中心となってきたウェブ、インターネットは、次のステップに移り変わろうとしています。個人の情報やそれに付随した価値を自分自身で管理し、特定のプラットフォームを登録するでしか使用できなかったサービスなども自由化します。

さらには、これまで仲介を必要としていたサービスも、情報を分散化して個人で管理することで必要ではなくなり、時間的なコストも大幅に削減することができます。


最近では、Web3の技術としてブロックチェーンはもちろん、これを基盤とした仮想通貨やNFTが一大市場として確立されています。2021年11年、ビットコインが史上最高値を更新した際、仮想通貨セクターも全体的に大きく価格上昇し、市場全体の時価総額は3兆ドルを突破しました。

CoinGeckoより画像データ引用


Web3時代における現在のバズワードにおける立ち位置は、、

  • 仮想通貨は「通貨」

  • ブロックチェーンは「分散化の根幹技術」

  • NFTは「情報&価値の証明」

  • メタバース&3DCGは「インターネット世界の拡大」

という役割を果たし、それぞれの分野でWeb3という時代を革新的なものへと変化させています。また別記事で、今後のWeb3がもたらす時代に変化について考察していきますので、是非ご覧ください。

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