「結果ありき」の議事運営
2022年も師走に入り、慌ただしさも増していますが、いかがお過ごしでしょうか?
株式運用に関わる世界に身を置く人間として、いま気になっているのはNISAを中心とした来年度の税制改正の議論です。
マスコミなどの報道では、NISAの期間無期限化など、望ましい方向性での改正の議論がなされていますが、まだ税制大綱が発表されたわけではありませんので、まだまだ不透明な部分が多く、制度に関する話は、もう少し先にしておきましょう。
むしろ、私が気になっているのは、その税制や金融制度に関わる問題を議論している金融庁が開催している各種会議体の問題です。
私の周りには、金融庁が開催する会議体に参加している方々がちらほらいらっしゃるのですが、最近その方々から聞くコメントが「議論の内容をきちんと踏まえて政策に活かされている気がしない」「初めから結論がありきで、その恰好づくりとして会議が運営されている気がする」「結論ありきであれば、会議に参加している意味がない」などの話をよく聞きます。
(議論の内容については、話してはいけないという事なので、聞いていません)
せっかく政策立案の為に、各種業界から有識者の方々を集めて議論していてもそれが実際の政策に反映されないのであれば、何の意味もありません。
今年は特に、岸田総理が「資産所得倍増プラン」というキャッチフレーズを先行して打ち上げたことで、そのつじつまを合わせる意味合いでも、プロセスよりも結果ありきで話が進みやすかったのかもしれません。
ただし、我々株式投資家にとっては
・NISAの拡充
・iDeCoの拡充
・アドバイザーの普及
など来年以降はプラスの面も多く見受けられますので、税制大綱を楽しみにしておきましょう。
株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)