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#69 メドピア(6095) 2020/07/21


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       山本潤監修「グロース銘柄発掘隊」 第69号

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 山本潤氏率いる「株の学校」で、山本氏をはじめとする講師陣の薫陶を受けた精鋭アナリスト達が、成長株を発掘し、その内容を詳細にレポートします。

 毎週火曜日配信、1回に1銘柄の深掘りレポートです。


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               【目次】


■はじめに
■メドピア(6095) 客員アナリスト 小月 陸
■モデルポートフォリオ 7月7日更新


※本メルマガの一部内容を、億の近道へ抜粋の上掲載することがございますので、あらかじめご了承下さい。


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■はじめに


 NPO法人イノベーターズ・フォーラムのご協力により、客員アナリスト
たちのレポートの有料メルマガを提供しております。

 グロース銘柄発掘隊の隊長は東京2期生です。
 彼の指揮下、隊員たちは、週に一本のフルレポートをディープに発表します。
 どれも個性あふれるレポートです。

 投資家のみなさまにおかれましては、ぜひ、グロース銘柄発掘隊の客員アナリストたちへのご支援をよろしくお願い申し上げます。

(山本潤)


【発掘隊より】

 グロース銘柄発掘隊は、5年から10年以上の長期投資に耐えると思われる銘柄を発掘し、調査分析するものです。配信した銘柄は短期的に株価調整する場合もありますが、対象企業の前提条件が変化しない限り、問題ないと考えます。
 配信した銘柄は定期的にチェックしております。もし、前提条件が変わったりビジネス環境が大幅に変化した場合には、あらためてフォローコメントを配信致します。


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■メドピア(6095)

【会社概要】

 1.沿革

 MedPeerは信州大学医学部を卒業したあと医師として働いていた石見氏が2004年に創業しました。
 当時東海大学で血管の再生医療に携わっていましたが、たまたま友人に誘われて参加した異業種交流会で出会ったパートナーと、医師の転職支援サービスを始めたのがきっかけです。
 また、当時はmixi全盛期で、石見氏は血液内科医のコミュニティで医師同士の濃い議論や情報交換を楽しんでいました。しかし、mixiのユーザーが増えていくに連れ、次第に一般人が参加するようになり、医師同士のコミュニケーションの場がなくなってしまったといいます。
 そこで、医師限定のコミュニティであればニーズが有るのではと考え、始めたのが現在の薬剤の口コミサイトであるMedPeerになります。
 その後は、20名いた社員が一度7人まで減ってしまうなど苦難を乗り越えながら成長し、2014年に東証マザーズに上場しました。


 2.事業内容

  ◆ドクタープラットフォーム

  メインとなっているのは、売上構成比75%を占めるドクタープラットフォーム事業です。
  この事業では、医師のための薬剤口コミサイト「MedPeer」を運営しています。現在登録者数は医師全体の40%に当たる13万人を超えています。
  サイトでは主に医師が自らの臨床経験に基づいて薬剤の口コミを共有しています。薬剤の評価はコメントだけでなく、「効果」や「コストパフォーマンス」、「副作用の頻度」などの項目を定量的に評価したスパイダーチ
  ャートが表示されるため、薬剤の使い勝手をひと目で大まかに把握することができます。
  評価が書かれている薬剤は3000種類を超えており、1薬剤あたり180~190のコメントがあります。
  また、医師が抱える疑問を医師同氏で解決するFORUM Q&Aというページもあります。こちらは、臨床上の疑問だけでなく日常生活におけるプライベート面での疑問などあらゆる悩みを相談することが可能です。
  アメリカのベンチャー企業でも、専門性の高い質問から、日常生活で湧いた何気ない疑問まで、投稿すると誰かが答えてくれるQuoraというサービス(https://jp.quora.com/)がありますが、それの医師限定版というイメージです。
  医師がMedPeerを利用する際の料金は完全に無料です。また、医師向けに投稿を促すインセンティブは特にありません。たまにキャンペーンとして、Amazonポイントを配布することもあるようですが、基本的には医師の方々の「共有したい」という気持ちによって成り立っています。
  そのため、コンテンツの信頼性が高く、アクティブユーザーの比率が高いといいます。
  MedPeerの収益源は製薬企業の広告宣伝費用です。
  MedPeerのプラットフォーム上では製薬会社が提供している医薬品の解説動画や広告、Webセミナーが掲載されています。基本的には日本で営業するすべての製薬会社が何かしらの薬剤に関するプロモーションを行っているようです。
  圧倒的に数量(プロモーションの案件数)成長の部分が大きいようですが、単価も向上しています。
  その理由としては順調に会員数が推移していることに加え、細かい工夫の積み重ねによってデイリーアクティブユーザーが過去4年で5倍に増えているからです。
  高いアクティブ率を支えているのはコツコツ配信しているメルマガです。
  このメルマガでは、医師の投稿の中から盛り上がっている面白いものをピックアップして日々配信しているといいます。
  例えば、街の開業医が喉に刺さった棘の抜き方を相談すると、棘の抜き方について医師の間で大いに盛り上がることがあります。一見地味に見えますが、そういった面白いコンテンツをまとめたメルマガが今までで一番効果があったそうです。
  医師に向けて宣伝する手段を増やすべく直近ではMedPeerチャンネルというテレビ番組を開始しました。
  この番組はアナウンサーをつけて医療関連のニュースを配信することに特化した番組です。一般消費者が視聴するテレビ番組では医療用医薬品のCMを流すことが規制されており、疾患を啓発するようなCMしか流せませんが、医師しかいない空間であれば別です。MedPeerチャンネルの配信開始直後から、大手製薬会社のCMが決まったといいます。
  現在は番組表がありテレビ放送と同じ形式で配信していますが、Netflixのようにオンデマンドでコンテンツを視聴できる形式にしてほしいという要望が強いため、改善していく予定です。
  また、最後にドクタープラットフォーム事業には医師の転職事業も含まれていますが、こちらは完全にエムスリー(2413)の後発でまだまだこれから立ち上がる事業になります。

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