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ドル円推移の一考察

 今週の日経平均株価は前週末比で2.5%の上昇。

 米国債の下落から円安推移が続き、大型株を中心に上昇する展開が続いたが、雇用統計を前に様子見気分が強く、17000円を越えずに週の売買を終えた。

 今週は米10年債の利回りが1.7%半ばまで下落しており、この水準は今年6月以来の水準。

 日本の債券は長い年限までマイナス金利になっているため、金融機関が運用利回りを確保するために外国債券を購入している。

 銀行は預貸ギャップ(預かった預金を貸し出した余り)、保険会社は客から預かったお金を債券運用を中心に利ザヤを稼いできた。

 マイナス金利導入以降、利回りを求めて外債に多くの資金が流入したが、欧州もマイナス金利が多く適用されているため、運用先は米国債に集中している。

 金融機関の外債投資は為替が円高に推移すれば損失が発生するため、為替の影響をなくすためにヘッジをかけることが多い。

 しかし、ヘッジにはコストがかかり、足元はこのコストが上昇し、利回りとほぼ変わらない水準となっている。

 そのため、ヘッジをかけずに米債を購入することが活発化し、ドルの需要が増えているため、為替が円高になりにくい面もあるだろう。

 ドル円が100円を前にして底堅いのは金融機関の投資行動が一部影響を及ぼしていると考えている。

(Bコミ)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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