バリュー&グロース銘柄発掘情報 【グロース】新日本科学(2395) 2022/01/04
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---------------------------2022/01/04
バリュー&グロース銘柄発掘情報 第21号
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プロフェッショナルの執筆者を中心に、グロース銘柄&バリュー銘柄を毎回1銘柄発掘してレポートする内容です。
毎月第1第3火曜日配信、1回に1銘柄の深掘りレポートです。
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【目次】
■はじめに
■【グロース】新日本科学(2395) 客員アナリスト 水島寒月
※本メルマガの一部内容を、億の近道へ抜粋の上掲載することがございますので、あらかじめご了承下さい。
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■はじめに
【バリューグロース銘柄プロジェクトより】
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
当サービスは、金融のプロフェッショナルを中心とした執筆者が、その時々の注目銘柄の中からバリューもしくはグロースの企業をピックアップし、分析するものです。
スタンスは中長期投資です。
ぜひあなたの株式投資ライフにお役立てください。
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■【グロース】新日本科学(2395)
【会社概要】
◆沿革
同社はCRO(医薬品開発業務受託機関)業界で、前臨床試験受託の最大手企業です。
医薬品開発は、人に投与して試す「臨床試験(治験)」に進む前に、人に投与しても安全かどうかを調べるため、動物などを用いて安全性を確認する生物学試験研究である「前臨床試験」を実施します。医薬品開発をスムーズに進め、成功率を上げるためには、前臨床試験の過程の重要度は極めて高くなります。通常はネズミなどを用いて実験することが多いのですが、同社は人に近いカニクイザルを用いての実験に強みを有しています。
創業は1957年。60年より国内で初めて前臨床事業を開始しました。
91年に永田良一現代表取締役会長兼社長が社長に就任し、93年に臨床事業を開始。医薬品開発のワンストップ受託体制を構築しました。
永田氏は創業40周年となる97年にCEOに就任し、国際展開と事業領域の拡大を推進しつつ、現在に至っています。
◆事業概要
21/3期の連結売上高構成比(外部顧客向け)は、CRO事業(前臨床事業、臨床事業)が93.2%、TR(トランスレーショナルリサーチ)事業が1%未満、メディポリス事業が3.5%、その他事業が3.2%となりました。
主力のCRO事業は、細胞・動物実験等を用いる前臨床試験を受託する前臨床事業と臨床試験を受託する臨床事業に分かれます。
TR事業は、薬物の鼻粘膜吸収性を高める独自の経鼻投与基盤技術やデバイスおよび薬物の脳移行性を高める独自の送達技術を研究開発し、これらを応用した創薬事業を手掛けています。
また、メディポリス事業は、同社が保有する鹿児島県指宿市の土地「メディポリス指宿」を利活用しての地域貢献の関わる事業(ホテル宿泊施設の運営などのホスピタリティ事業や地熱発電事業)を手掛けています。
CRO事業のうち、前臨床事業では世界的に、医用研究用実験動物の供給不足が問題となっていますが、同社は中国、カンボジア、日本の指宿において、カニクイザルの繁殖・供給体制を確立していることが強みとなっています。
21/3期に同社が受注した開発品数は562品目に達し、前期比38.8%増加しています。
また、臨床事業は、持分法適用会社である新日本科学PPDが担っています。
同社は2014年、米国の世界最大の臨床CROのPPDと日本国内における臨床事業に関して合弁事業を開始することで合意。15年4月より、新日本科学PPDとして事業を開始しました。現在の出資比率は、PPD社60%、同社40%です。業績は順調に拡大しており、20/12期は、売上高が前期比16%増、営業利益が同67%増、純利益が同94%増となりました。その収益は、営業外収益の「持分法による投資利益」に計上されるため、同社の経常利益段階に反映されることとなります。
TR事業は1998年に開始しており、売上高はわずかな水準にとどまっていますが、現在、米国で制吐剤と偏頭痛剤の2種類の薬剤の臨床実験を実施している模様です。長期的な観点での業績寄与が期待されます。
メディポリス事業は、既述のように指宿市に103万坪の敷地「メディポリス指宿」を保有し、これを利活用した事業を展開しています。2015年に日本国内で電力会社を除く民間企業として初めて地熱発電所を稼働しました(1500kW級)。年間売電量は約1000kWで、同社の子会社メディポリスエナジーを通じ、九州電力に売電しています。
世界的に高まりつつあるESG(環境・社会・ガバナンス)の潮流の中で、E(環境関連)、S(地域貢献)に寄与する事業として、同社の評価を高めることにつながりそうだ。
【成長ドライバー】
◆CRO事業は業界平均上回る成長を実現
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