相川伸夫の執筆開始からの4年を振り返り&クロスフォーと丸順への一言フォロー
■相川伸夫ピックアップ銘柄フォロー
※1月16日(金)執筆時点
・山王(3441)2016年12月19日配信
株価560円⇒1642円(+193%)
・テノックス(1905)17年2月20日配信
株価815円⇒870円(+7%)
・特殊電極(3437)17年6月12日配信
株価1461円⇒2112円(+45%)
・東北特殊鋼(5484)17年9月4日配信
株価1831円⇒1457円(-20%)
・新報国製鉄(5542)17年10月2日配信
株価1577円⇒980円(-38%)
・パウダーテック(5695)18年2月19日配信
株価4845円⇒2862円(-41%)
・東京エレクトロンデバイス(2760)18年4月6日配信
株価1970円⇒3630円(+84%)
・アバント(3836)18年6月25日配信
株価473円⇒1191円(+152%)
・神戸天然物化学(6568)18年8月13日配信
株価2718円⇒1625円(-40%)
・丸順(3422)18年9月18日配信
株価826円⇒850円(+3%)
・クロスフォー(7810)18年10月9日配信
株価421円⇒240円(-43%)
・カンロ(2216)19年11月5日配信
株価1665円⇒1488円(-11%)
・ロンシール工業(4224)20年4月24日配信
株価1758円⇒1497円(―15%)
・中央自動車工業(8117)20年10月9日配信
株価2020円⇒2581円(+28%)
※ピックアップ銘柄は買い推奨ではありません。
私の目で面白い、アツイ要素がある!という理由で記事を執筆した企業の経過観察です。
執筆から3年程度は継続ウォッチしていきたいと考えていますので、銘柄は今後さらに増える見込みです。また、銘柄には大化け狙いと堅実成長狙いの銘柄が混じっています。
■執筆開始からの4年間の振り返り
私が億の近道で月に一度執筆をさせて頂くようになってから気付けば4年の歳月が経過しました。歳を重ねる毎にどんどん時の流れが速く感じるという話は迷信では無かったのだと強く感じる日々です。
ピックアップ銘柄をこの4年で15銘柄の企業分析記事を配信させて頂きました。
記事を執筆した銘柄については、自己研鑽の為にもその後の株価を冒頭で記載しています。毎月株価の記載を始めてから改めてまざまざと思い知らされたのは『株価は想定していたシナリオよりも大きく動くもの』というごくごく当たり前のことを腹に落とされた事です。
私が億の近道で記事執筆を始めたのは2016年末であり、当時はどこにでもいる『サラリーマン投資家』でした。
炎のファンドマネージャーにとある企業の個人投資家説明会で出会い、私のキャラクターと精力的な企業調査の姿に興味を持って頂き『情熱投資家として企業分析記事やコラムを自由に書いてみないかい?』というお誘いから私が月一執筆をするようになったきっかけでした。
当時はサラリーマンをしながらの企業分析であり、かつ私が投資を始めたのは2013年からだったので執筆当初の投資歴は4年と正直未熟な状態であるにも関わらず執筆させて頂く機会を頂いたことには本当に感謝しています。
億の近道執筆当初である2016年末の金融資産は確か800万円程度であったように思います。2017年は個人的な事情から一年で専業投資家に成りたいという目標がありました。その為、金融資産の最低ラインと考えていた1億まで資産を増やすべく人生で最大の大勝負の年と強い覚悟を持って取り組みました。
結果、リスクも大きく取って『投機』による銘柄波乗りで資産を大きく増やすことに成功しました。2017年の運用パフォーマンスは実現損益ベースで978%/年。含み益ベースではそれ以上のスピード違反の奇跡的な結果が出せました。
2018年1月には資産目標であった1億円を突破させる事が出来たのでこれを機に会社を退職、18年の中頃には念願の専業投資家になりました。
この成功にはカタリストのタイミングやモメンタムのタイミングといった株価の読みの精度が非常に高かった事はもちろんのことながら極集中投資で株価上昇を的中させられたことが資産増大に大きく貢献しました。
分析精度を高められた要因はいくつもありますが、要因を3つ挙げるとすると…
1)情報を可能な限り収集することに注力し、他の投資家が気付いていないだ ろう点と点を結んで線にし、線を繋げてその将来像を面で視ようとする泥臭い情報収集に努めた
2)上昇志向の強い投資仲間との銘柄研究で自身の気付いていないシナリオや甘さ、発想や着眼点のブラッシュアップが出来た
3)億の近道に執筆する過程で1)を客観的なデータを踏まえ、文章で示すためにはこれまで以上に深く企業分析をする必要があった。結果、分析が曖昧であったり、根拠が弱い部分が明確に出来た
これらによって分析精度が高まり、リスクリターンの期待値が高い銘柄ほど集中度合いを高めた投機での勝負に取り組みました。
これはスナイパーライフルに弾丸を一発、息を止めゆっくりと引き金を引く感じでしょうか。
出来うる限りの努力は全てした上で、弾丸が命中するか否かの最後の決め手は運です。私は本当に幸運に恵まれたおかげで専業投資家になることができました。
資産の多くは投機で増やしましたが、投機は基本的にハイリスクハイリターンな戦いになることが多く、私は『投資家』に憧れを持っていたことから2017年では《投機:投資》の比率10:0であったものを投資に軸足を移し、投機:投資=1:9を目指したのが2018年以降の流れです。
2019年にはこうしたアグレッシブな経歴とポテンシャルを評価して頂き、リンクスリサーチにてアナリストとして活動を始める事になりました。
『投資とは何たるものなのか?』ということを学ぶには凄腕HFマネージャーと呼び声の高い山本さんの下で企業取材同行しつつ身体で学ぶ事が最善と考えました。半年ほどは企業取材に同行させて頂き、非常に多く気付きと学びの連続でした。
19年の夏頃には取材の仕方や企業分析で確認すべきポイントなども徐々に分かるようになってきてからは『一人で企業にアポを取り、一人で企業取材をし、一人でみんなの運用会議に企業分析記事を執筆・掲載する』というのを継続してきました。
RPGもリアルも変わらないもので、経験値を積めば積むほどレベルアップしか存在しません。能力は着実に上昇している事を感じています。
私の配信記事の冒頭でのピックアップ銘柄の企業数は増える一方ですが、この掲載目的は過去に執筆・掲載した銘柄が記事配信後どうなるか?の変遷を逃げることなく受け止めることで自身の分析の甘さや想定シナリオとズレるとどうなるか?をしっかりと認識することが目的で掲載していました。
マイナス40%とかの数字は正直恥ずかしい限りです(笑)
しかし、その恥も含めて記事執筆からの株価推移を正面から捉える事から次の事がかなり明確になったように思います。
■4年の歳月の中で知識としてではなく、経験として学んだこと
1)シクリカル銘柄の株価の浮き沈みは大きく、長期でのトレンドとして表れる
⇒東北特殊鋼や新報国製鉄等が顕著
2)バリュー株はカタリスト(※株価が上がると投資家が期待できる材料)が無いと安い・安い・安いままで終わる
⇒テノックスや東北特殊鋼、特殊電極は光通信のお買い上げ効果と思われる
3)業績拡大や増配志向、マーケットからの期待がある企業の株価は右肩上がりになる。急落してもすぐに反発して元の位置に戻る
⇒東京エレクトロンデバイス、アバント、中央自動車工業
4)低時価総額かつ思惑先行銘柄は短期間で株価は倍以上になり、その後高確率で高値の半値近くまで落ちる
⇒山王(水素透過膜や銀めっきアクリル粒子の会社発表や水素のテーマでの物色)
※高値がどこまで行くのかは相場参加者次第ではあるものの物色タイミングや下値目処は比較的つかみやすい。
⇒クロスフォーもコロナがクリティカルヒットさえしなければ業績大変革をきっかけにこのパターンが発動すると期待していたが、あいにくと時の運に見放されたことで大コケしてしまった。ネタは死んではいないので継続してフォローしていきたいと思うものの創業者である土橋社長が二回目の立会外分売りをこのコロナ禍で実施。上場来安値で発行済株式数の2%もの量の株売りを現社長が市場の投資家にぶつけてくるというのは控えめに言って最低な行為。きっと何かしらの理由や株を売る背景もあったのだと思う。社長もこんなことをしたくなかったのかもしれない。だとしても同社の成長を期待している投資家からすれば我慢できるものではない。怒り心頭で呆れてしまってもしょうがないと思う。業績を上げて株価も上場時よりも上げて持ち株を売るならば投資家からも大きな失望は出ないが、今回は訳が違う。1度ならず2度目の立会外分売りでありしかも上場来最安値だからだ。土橋社長に対し再度の取材が出来た場合には可能な限り詳しく話を聞きたく思います。
これらについては知識として知っている事ではありましたが、身を持って『分かる』とまた一つ考察や行動に深みが増すのを感じます。ピックアップ銘柄の株価経緯で学べることは多くありましたが、最近では銘柄も増えてきたこ
ともあり正直煩わしさも増してきました。よって全銘柄を羅列する今の形式はヤメにし、時折触れたり、これから面白くなるんじゃないかな?っていうタイミングで話をする感じにしようかな?などと考えています。
※その場合であっても銘柄推奨ではありません。くれぐれも投資は自己責任で お願いします。
企業分析記事であるピックアップ銘柄は今後も掲載していきますので楽しみにしていてくださいませ!
執筆をしようと分析をしていたNPC(6255)という企業があったのですが、私が執筆するより先に株価が大きく上昇してしまい、分析開始からすでに倍にまでなってしまいました汗
まだまだここから上がるとも、ここが良い頃合いで下がるとも言えるかもしれない状態ですので、ここで不用意に執筆するのは控えておくことにします。
また面白い銘柄があれば投機目線や投資目線を問わず記事を執筆したいと思いますのでよろしくお願いします。
■クロスフォーの一言コメント
先週、同社取締役に対し近況確認の電話をさせて頂きました。
1)2/3に幕張メッセで開催されるものづくりワールド内の《計測・検査・センサ展》に出展⇒以前にもこの人が居なかったらテニスブレスレットの量産も出来なかったと話した奇跡の人材である職人が開発した自動外観検査機械を外販する事も視野に出展する
2)神社・仏閣向けのお守り営業は全国の47都道府県で首位級の神社に営業した
⇒結果2割程の神社で販売が出来た。残りの8割は営業継続。
3)株主優待を無くすつもりは全く無く、株主優待を廃止したら株価も大暴落してしまうことも重々理解している
4)ダンシングストーン模造品が一番ひどいのは中国であり、模造品:クロスフォー純製品=99:1というレベルというのが会社認識
⇒量産はタイで行い、上手く行けば今期末、遅いと来期に入り込むが模造品の価格よりも安く作って粗利益もきちんと出せる計画(タイ⇒中国はFTAで関税回避&順送型プレスで生産性アップさせて模造品に売価で勝てる算段)
■丸順の一言コメント
先週、同社IR担当に対し近況確認の電話をさせて頂きました。
1)世界的な半導体不足についての影響について
⇒現状は自動車メーカーですらどれだけ半導体が確保できるのかによる生産見通しが立っていない状況
⇒したがってまだどれだけ影響が出るのかは分からない
2)ユニプレスのIRリリースでの1470MPaの冷間超ハイテン材はJFEの供給材
⇒ホンダからはまだお話は無いものの、当然ながらJFE材も丸順は使えるのでホンダに限らずトヨタや日産からの依頼で材料供給されれば使う未来は当然ある。材料の生産拠点との兼ね合いもあるので使い易い、使いにくいという話もあると思いますが、こうした材料が生産出来るように技術革新が進んだことと、脱炭素化によってホットスタンプ⇒冷間スタンプへ追い風なのは明確。一日も早い市場昇格によって、あまりにも低い市場評価(このコロナ禍での業績と近年の業績推移と時価総額を比較した私個人の評価)を脱却してもらえる日が待ち遠しい限り。
■今年の相場観
現在はカネ余りによる相場上昇だというのが大多数の認識であると思います。
コロナが猛威を振るって民間企業の財政もズタボロなので低金利×金融緩和維持×補助金乱舞という見通しに伴って、みんなで踊る相場展開が来ているのだと思います。
ただし、ダンスパーティーで音楽が小さくなっていくのに気づかずに最後まで踊り続けると悲惨な目に遭うことでしょう。
まだまだ上がり続けるかもしれません。しかし、過度なレバレッジ等は控え、高値追いには注意が必要かと思います。
『いつ音楽が止まるかもしれないぞ?』という気持ちを持ち、余裕を残して相場に参加するのが私の場合の最適解です。
今年はコロナリスク継続に加え、オリンピック延期や下手すると政権不安定などで市場のボラが大きく成りやすい材料がたくさんあります。無理はせずに行きましょう。
それではまた!
2021年もよろしくお願いします<m(__)m>
『全力全開全力前進!!!』
(相川伸夫)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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