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石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」旭化学工業(7928) 2012/05/01
※このレポートは2012年5月に作成されたものであり、企業情報や数字等は当時のものです。またリンクの変更によりリンク切れの場合があります。あらかじめご了承の上お読みください。
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石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」
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◆Contents◆
◇銘柄研究「旭化学工業(7928)」
◇コラム 短絡的に乱高下する株式市場はチャンスだが予測で動くのは危
険すぎると感じる
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◇銘柄研究 旭化学工業(7928)
本日は、1966年(昭和41年)創業のプラスチック製品の成形加工及び樹脂成形用金型の設計製作を主な事業として行っている、旭化学工業を研究銘柄として取り上げます。
旭化学工業は、創業以来40年以上の歴史のなかで、プラスチックの可能性を引き出すための努力を積み重ね、エンジニアプラスチックの生産に取り組んできました。
電動工具・自動車部品・ポンプ部品など、特定の分野にとらわれることなく様々な関連のプラスチックの成形品を生産することによって、色々な角度から成形や金型製作に関する技術の蓄積をしています。
金型設計から射出成形、アッセンブリーまで一貫生産体制を確立し、取引先のさまざまなニーズに幅広く対応できるのが、旭化学工業の特長のひとつです。電動工具や自動車・ポンプ部品をはじめ、応用機器・建築用部品など、優れた品質と精度で取引先の高い信頼を得ています。
そのために、世界のトップの電動工具メーカーであるマキタおよびマキタの海外子会社、非上場ながら1700億円に近い売上高を有するイノアックコーポレーション、豊田合成、デンソーなどを販売先としています。
<旭化学工業の主要製品>
電動工具:
インパクトドライバーをはじめ、ハンマードリル、集塵機等の電動工具部品の成形品、加工品及び組付け品を製造しています。
http://www.asahikagakukogyo.co.jp/product/tool.html
自動車部品:
ピラーガーニッシュをはじめ、サイドモール、コンソール等の自動車の内装部品、外装部品及び冷却機器部品の成形品及び組付け品を製造しています。
http://www.asahikagakukogyo.co.jp/product/car.html
自社製品:
アンカープラグをはじめとする建築用資材、その他、ポンプ部品、応用機器部品の成形品、加工品及び組付け品を製造しています。
http://www.asahikagakukogyo.co.jp/product/other.html
旭化学工業は売上高が65億円程度、そして時価総額が20億円程度の小型の企業ですが、総売上の70%近くが世界でトップの電動工具メーカーであるマキタおよびマキタの海外子会社という、低PERかつ低PBRかつ自己資本比率83.1%という好財務企業です。
マキタの業績は非常に堅調です。したがって、旭化学工業の業績も安心感がもてると考えました。
マキタの2012年3月期の決算短信が発表されて、2013年3月期も利益率は保守的に減益予想としていますが、売上高は若干ですが前期比2%プラス予想と堅調に推移する会社予想を出してきたので、旭化学工業の売上高も堅調に推移すると期待できます。ただマキタは、2013年3月期の生産に関しては前期比弱含むと予想しています。しかし、自動車関連部品は伸びると考えられるために、旭化学工業の全体の売上高は堅調に推移すると考えました。
総売上高の70%程度がマキタ向けですが、残りの売上高30%のうち、約20%がイノアックコーポレーションという非上場ながら売上高が1700億円に近い大企業です。
イノアックコーポレーションも自動車向けの製品が多い企業なので、日本の自動車メーカーが前期比で大きな生産アップを予定していることから勘案して、旭化学工業の受注にも好影響があると判断しました。
旭化学工業の財務内容は良好で、低PERかつ低PBRという株価がまだ割安な状況にあること。配当は年間15円配当予定(2月4円、8月11円)と8月期末の比重が高いこと。4月27日の終値543円で計算した予想PERは7.1倍程度、PBRは0.45倍程度と投資指標的に割安であること。業績が上ブレすると増配を行なうこともあることから本日の研究銘柄としました。
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