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バリュー&グロース銘柄発掘情報 #3 【グロース】ファナック(6954)2021/04/06


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       バリュー&グロース銘柄発掘情報 第3号

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 プロフェッショナルの執筆者を中心に、グロース銘柄&バリュー銘柄を毎回1銘柄発掘してレポートする内容です。
 毎月第1第3火曜日配信、1回に1銘柄の深掘りレポートです。


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               【目次】


■はじめに
■【グロース】ファナック(6954) 客員アナリスト 水島寒月


※本メルマガの一部内容を、億の近道へ抜粋の上掲載することがございますので、あらかじめご了承下さい。


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■はじめに


【バリューグロース銘柄プロジェクトより】

 当サービスは、金融のプロフェッショナルを中心とした執筆者が、その時々の注目銘柄の中からバリューもしくはグロースの企業をピックアップし、分析するものです。
 スタンスは中長期投資です。
 ぜひあなたの株式投資ライフにお役立てください。


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■ファナック(6954)


【会社概要】

◆沿革

 同社は工作機械などに搭載されるCNC(コンピュータ数値制御)装置の世界最大手メーカーです。
 1956年、富士通(6702)(当時の社名は富士通信機製造)の社内新規事業として始まり、NC装置部門に発展。1972年には富士通ファナックの社名で分離独立。1982年に現社名のファナックに変更しました。

 国内におけるNC装置の設計と製造を主導。先端的な半導体技術を採用し、コストに見合った設計により、標準品を低コストで生産。国内の工作機械の国際競争力強化に多大な貢献を果たしてきました。


◆工作機械とは

 工作機械は「機械を作る機械」であることから、「マザーマシン」と呼ばれ、自動車やスマホ、各種家電などあらゆる機械製品の製造に欠かせない機械です。

 日本の工作機械業界は、1970年代以降、急速に競争力を高めましたが、その大きな要因は、同社(ファナック)が、CNC装置の工作機械への導入に成功したことです。
 CNC装置は、工作機械をコンピュータで自動制御する装置ですが、この開発をリードしたのが同社(ファナック)です。
 同社は1975年にインテルのMPUを自社のCNCに導入し、日本の工作機械の競争力の飛躍的向上に結び付けました。ちなみに、IBMがパソコンにインテルのMPUを導入したのは、これに遅れること6年の1981年でした(柴田友厚「ファナックとインテルの戦略『工作機械産業』50年の革新史」光文社 ⇒amazonリンク https://amzn.to/2Q0fqI8 )。

 これにより、同社はNC装置の開発を国内において主導。大きなシェアを確保することで、高い売上高営業利益率を維持しつつ、順調な業績拡大を成し遂げました。他の工作機械メーカーは規模の経済のメリットを享受しつつ、互換性も維持することが出来たわけです。


◆稲葉清右衛門率いるプロジェクトが「ファナック」に発展

 1956年、富士通信機製造では、当時の主力事業だったコミュニケーション分野以外走力に、新しい事業分野として「コンピュータ」と「コントロール」に進出することを決定しました。
 それぞれのプロジェクトリーダーは、コンピュータが「天才」と謳われた池田敏雄であり、コントロールが稲葉清右衛門でした。ふたりは、1946年入社の同期です。結果として、池田の奮闘により、富士通は日本を代表するコンピュータメーカーに成長。稲葉も、1952年に米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)で試作されたNCフライス盤に着目。1957年に発足した電子技術部自動制御課を基盤にNC開発を進めました。稲葉は東京大学精密機械工学科を卒業した機械技術者であり、積極的に注力した「産学連携」により、1959年には、NCに関する歴史上の重要な2つの発明である、(1)代数演算パルス分配方式、(2)電気・油圧パルスモータ、を生み出しました。これにより、NCの性能は飛躍的に向上。稲葉は、「電気・油圧パルスモータを使用した数値制御系」とのタイトルで学位論文を執筆し、1965年に東京工業大学から工学博士号を取得しています。

 1970年代には、NC装置は富士通の社内で高収益部門として大きな地位を占めるようになり、既に述べたように、1972年に富士通ファナックの社名で分離独立に至ったわけです。


◆事業概要

 同社は現在、「one FANUC」、「壊れない。壊れる前に知らせる。壊れてもすぐ直せる。」、「サービス・ファースト」などをスローガンに掲げ、事業に取り組んでいます。
 AI技術の製品への適用を進めると同時に、IoTへの対応として様々な企業が参加できるオープンプラットフォームFIELD(FANUC Intelligent EdgeLink and Drive)systemの普及に努めています。

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