石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」クニミネ工業(5388) 2018/10/02
※このレポートは2018年10月に作成されたものであり、企業情報や数字等は当時のものです。またリンクの変更によりリンク切れの場合があります。あらかじめご了承の上お読みください。
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石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」
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◆Contents◆
◇銘柄研究 クニミネ工業(5388)
◇コラム 進捗率が高かった企業の中から絞り込み決算発表を待つ
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◇銘柄研究 クニミネ工業(5388)
本日は、1943年(昭和19年)創業のクニミネ工業を研究銘柄として取り上げます。
クニミネ工業は創業以来、貴重な地下資源である「ベントナイト」の採掘・製造・販売を軸に、自動車、産業機械、建設、石油、農薬、ペット関連分野を始め、様々な産業分野に事業展開し、業界のリーディングカンパニーとなるまでに成長している企業です。
創業して73年と歴史がある企業で、「ベントナイト」という環境負荷の少ない貴重な資源や長い間を経て蓄積した知見と技術を活かし、加速する国際標準化への世界潮流のもと、化成品事業の主力である精製ベントナイト「クニピア」などオンリーワン製品の開発を行うとともに、アグリ事業においては、造粒を始めとする様々な農薬製剤技術を磨いて成長してきました。
今後はIoTなどの普及と相まって、事業環境や相場環境は大きく変化していくと予想されます。日本においては来年は消費税の引上げが予定され、オリンピック景気も終わり景気が落ち込んでいくリスクが高まります。
ただクニミネ工業の事業は、景気が悪くなっても人間が生きていくために必要不可欠なものばかりです。そしてクニミネ工業は研究開発にも力を入れ、画期的な製品を数多くも生み出してきた企業です。
また年2回配当がある企業は、上期の配当権利落ちにより株価が下振れる可能性もありますが、クニミネ工業は3月に1回だけ配当を出す企業であり、また高配当利回りのバリュー株です。
このことが本日の研究銘柄としてクニミネ工業を選んだ一番大きな理由です。
まず、クニミネ工業の主力製品の原料となるベントナイトとは何かを、クニミネ工業のホームページから確認します。
ベントナイトとは、粘土鉱物であるモンモリロナイトを主成分とする岩石で、不純物として石英や長石などの鉱物を含んでいます。
https://www.kunimine.co.jp/bent/basic.html
ベントナイトは、今から数百万年から数億年前の火山噴火によって堆積した火山灰などが、温度や圧力、熱水などと反応して、鉱床が生成したと考えられています。
ベントナイト鉱床は、米国、欧州、中国や日本など世界各地で見ることができます。
ベントナイトの主成分であるモンモリロナイトは、水を吸収すると元の体積の何倍にも膨らむ特徴的な性質を持っています。これを膨潤性と呼びます。
さらに、水に分散させると粘性を示す性質や、各種陽イオンをよく吸着する能力など、様々な特性を持っています。
このような特性を活かして、ベントナイトは様々な産業分野で利用されています。例を挙げると、鋳物、土木建築、ペット用トイレ砂や化成品など、非常に多岐にわたっています。
さらに、ベントナイトは日本薬局方や食品衛生法などにも記載があり、化粧品や医薬品、食品添加物としても利用されています。そのため、ベントナイトは『1000の用途を持つ粘土』とも称されています。
近年では、放射性廃棄物を地層処分する際のバリア材としての検討も行われ、既存の用途以外での利用も広がりを見せています。
まず、本日の研究銘柄としてクニミネ工業を選んだ理由を具体的に説明します。
1.クニミネ工業は収益力の安定している企業であること。
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