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グロース250
読者の皆さま、新年あけましておめでとうございます。
本年も億近を宜しくお願いします。
残念なことに年初早々から大地震、航空機事故と悲しいニュースに覆われました。
昨年末は与党政治家の不祥事続出で後味の悪い年末を過ごしました。
通常国会は新年早々から自民党のマネロン疑惑の追及の場になりそうです。
ある程度の汚職は想定していたものの、国民の血税や借りた金までロンダリングして議員個人の懐に入れると言う犯罪(大掛かりな仕組み)に派閥を上げて手を染めていたなど前代未聞の汚職事件です。与党議員はこの仕組みが機能するギリギリの法律しか作ってこなかったという事です。
この事件を無駄にせず、日本の政治システムが抜本改革されることを望みます。
最優先でやるべきは政治資金制度の改革です。これこそが諸悪の根源であり、政治資金が全面開示になれば裏でコソコソと悪巧みをするインセンティブが失われ、政官財の癒着や世襲も難しくなるでしょう。これからの選挙では全面開示を連呼してくれる議員にこそ投票したいと思います。
今年が政治改革の年になれば為替も株式市場も強くなります。
さて、市場改革の一環として、昨年11月から東証マザーズ指数を引き継いだ新たな指数として東証グロース市場250の運用が始まりました。
グロース市場には新興のIT系企業などが沢山含まれますが、この指数を評価する上では、これらの企業が活躍するフィールドや制度が整えられる事が重要になります。
振り返れば2000年代に入って間もなく、小泉政権下で行政の効率化に向けたデジタル化構想が閣議決定されましたが、あれから20年の時を経て認識されたことは、検証も無いままに資金を無駄に使っただけという実態です。
昨年政府が打ち出したデジタル田園都市構想では、全国の自治体の基幹業務システムを標準化し、それらをパブリッククラウド上で運用する「ガバメントクラウド」と言う構想になっています。
しかしここでもデジタルと言う名を冠しただけの国交省の社会資本整備や、厚労省の保育施設整備などいったデジタルとは直接関係の無い予算まで多数含まれます。且つ行政のデジタル化に関しては各自治体でのバラバラの運用を利用した大手ベンダーによる「ベンダー・ロックイン」が横行していたため、これらの仕様を作り直すだけで膨大な時間とコストが掛かることが分かっています。
つまり2000年代から巨額の資金を投入してきた結果が大手ベンダーの収益を確保するだけの無駄金になっていた実態です。そして今度は移行作業のためにコンサルティングを頼りにする自治体が増える事態になっているようです。
これらのデジタル化予算においても、マネロンを画策したゴキブリや行政の思惑が影響したことで無駄な血税がばら撒かれ、自治体に丸投げされた仕事が今になって足枷になっているのでしょう。
マネロンと天下り。この悪質な構造を破壊しない限り日本の将来は見えません。
グロース250は正式には東証グロースマーケット250指数と呼びますが、過去の値動きを見ると、2018年年初と2020年暮れにピークを付けた後、約3年間に渡り低迷していることが分かります。
米国の利上げが言われ出した2021年末頃からの下落はより顕著であり、売買が低迷するなど、特に利上げを嫌う海外資金が流出していたことも大きいと思われます。しかしながら長い目で見れば、アベノミクス(日銀の異次元緩和)以降については、既に2020年のコロナショック時と同レベルの価格水準まで下がっており、足元の業績改善を考慮すれば随分と割安なところまで売り込まれたのではないかとも思われます。
PBRの改善に始まった相場により徐々に超割安と言われる企業は減ってきましたが、ここからはTOBのし易さや投資家還元への後押しとなるような市場運営の改善に期待したいところです。一過性の(横並び意識による)自社株買いでは無く。
上場はしたものの業績拡大に繋げられないグロース(新興)企業へのM&Aなどが活発化すれば株式市場の活性化に資すると考えられます。市場運営の柔軟化により上場ゴールとなっていた中途半端なグロース企業や、(経団連的)レガシー企業の昼行燈経営のお尻に火が付くようなら国内株式市場には魅力的な要素が沢山あります。
今年まず増えそうなのは、アクティビストの活躍によって、親子上場によるものや支配株主の影響で収益を上げ辛い企業へのM&Aかと思います。たっぷりと現預金や資産を溜め込み天下りに利用されているような企業は標的になり易いからです。
グロース市場においても東証はグロースの上場基準を変えるようです。1日数百万円の売買代金しかないのに漫然と上場している企業の改善や、目立たない割りに潜在力を秘めた企業を探し始める年になることを期待しています。
今年は資金の流れに変化が出てくる可能性も考慮したいと思います。
勿論プライム市場にもまだ割安な銘柄は多々あります。
ポジショントークは避けたいのですが年初のご参考まで、例えば日本特殊塗料(4619)やTSテック(7313)、リログループHD(8876)と言った銘柄などを見ています。
(街のコンサルタント)
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