石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」櫻護謨(5189) 2014/12/02
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石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」
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◆Contents◆
◇銘柄研究 櫻護謨(5189)
◇コラム 今年の運用成績に固執せず来年を見据えて投資対象を選びたい
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◇銘柄研究 櫻護謨(5189)
本日は、1918年(大正7年)創業の航空機・ロケット・国際宇宙ステーションの部品、石油の貯蔵用のタンクなどに使われるオイルシールなどの産業用資材、消火用ホースなどを製造している櫻護謨を研究銘柄として取り上げます。
櫻護謨の主要事業は以下の3事業です。
<1.消防・防災事業>
消防用資機材、防災用資機材を全国の消防署、警察、地方自治体に供給しています。特に火災時に使用する消防ホースは軽量化・省力化に努め、現在では全国の消防署で高い評価を得ています。
また、自動車事故や震災などで起きる倒壊事故の際、閉じ込められた人の迅速な救助を可能にした世界各国の優れた防災資機材を幅広く取り扱い、救助活動に立ち向かう消防隊員の負担軽減に努めています。
<2.航空・宇宙事業>
Ti合金・Ni合金・ステン・アルミ製の金属配管や金具をはじめ、溶接部品、ゴムシール、テフロンホース等の航空機・ロケット関係の部品を製造販売しています。
防衛省や大手重工業を含め多くの航空機メーカーに部品を供給しており、戦闘機・民間航空機・H-2Bロケット・国際宇宙ステーションの「きぼう」、「はやぶさ」に採用されています。
<3.工業用品事業>
石油、電力、ダム業界で使用されるゴム部品を製造しています。石油タンクシール(コンビナートで石油をストックするためのタンクの部品)や、電力発電機に取り付けられる冷却水用ホース、ダム河口堰の水門に使用されるゴム部品など、エネルギー業界に多くのゴム製品を供給しています。
まず、本日の研究銘柄として櫻護謨を選んだ理由を説明します。
1.櫻護謨は保守的すぎる業績予想を発表する企業であり、会社の発表する年度当初の通期の業績予想が前期比で大きな減益予想を出すことが多いので、株価が下がりますが、その後に業績予想の上方修正を出す企業であること。
〇2014年3月期
当初一株利益予想 26.13円 ⇒ 実績 85.32円
2013年3月期の決算短信
http://www.sakura-rubber.co.jp/investment/2013/201305_y.pdf
2014年3月期の決算短信
http://www.sakura-rubber.co.jp/investment/2013/201405_y.pdf
〇2015年3月期
当初一株利益予想 上期 13.07円 通期 38.19円
2015年3月期の決算短信の第2四半期の決算短信
http://www.sakura-rubber.co.jp/investment/2014/201411_2q.pdf
業績上方修正のIR
http://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr/tdnetg3/20141106/8yut6i/140120141105073850.pdf
すでに上期のみ業績上方修正 上期の実績 30.89円。
通期は据え置いています。
櫻護謨の商品は公共工事やビルの建設などで使用されるものが多く、東京オリンピックのための施設の新設や、シェールガスを日本に輸送してきて貯蔵するためのタンクなどに使用される製品群が多いので、今後も業績が伸びていくことが予想されること。
消防関連資材を作る同業の帝国繊維や、公共工事に使用されるコンクリート製品を作る日本ヒュームなどの業績が伸びており、株価が上昇していることと比較して、櫻護謨の業績予想が低すぎるために、株価が安値に放置されたままですが、業績は今後も上方修正されることが予想されます。
東日本大震災の後の日本における公共団体や、民間企業の防災設備の強化は目を見張るものがあります。着実に増加してきています。
更に、来期以降も東京オリンピックの開催に向けて、新しく建設される施設やインフラ設備にも防災設備が設置され、更に既存の防災設備も強化されると期待されるために、来期以降の櫻護謨の業績も伸びていくと考えました。
櫻護謨の防災関連の製品は、一般の消費者には余り知られていないと思いますが、社会の安心・安全を守るためには必要不可欠なものばかりです。実際に櫻護謨の製品を使用しているのは、消防署員・消防団員・警察官・自衛隊員といった、人々の安全・安心を守る防災のプロが多いです。だからこそ、来期以降も着実な業績の伸びが期待できると考えました。
2.櫻護謨は歴史の古い企業であり含み益の大きな賃貸不動産を持っていること。
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