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レナウンの倒産後に続く可能性のある企業をチェックしてみた

 武漢発新型コロナのパンデミックでアパレル業界の老舗であるレナウン(3606)が倒産の憂き目にあった。

 中国企業の傘下で7年前から再建途上にあり、一時は黒字化した時もあったが2019年2月期、2019年12期と2期連続の大幅な赤字が続き、今期に入ってもコロナ感染拡大を防ぐための自粛要請で同社の事業はストップしてしまい資金繰りにも窮したことで民事再生手続きに入ったとのこと。


 レナウンの倒産劇に続く企業は今後も出てくる可能性がある。

 赤字体質で資金的な余裕のない消費関連企業がその候補となるが、それに加えて中国との関連の深い企業にも危機が迫っていると言える。

 以下の企業にはそうした赤字の体質が見られ株価は長期下落中だが、実際にはどうだろうか。


1.ラオックス(8202)

 中国企業の傘下。新型肺炎で免税店が打撃。
 リストラ継続中だが、先が見えない。
 インバウンド需要の高まりで2015年には86億円の経常利益を稼いでいたが、前期は36億円の経常赤字に転落。当期利益は78億円の赤字となった。
 今期は1Qの決算発表が15日に予定されていたが延期となった。
 相当な影響が出ていると推察される。
 今期赤字だと3期連続の赤字となる。

 この中で同社は伊藤忠の食品卸企業、日本アクセスと業務提携するとの基本合意書を締結した(5月13日付)。日本の食文化や体験を中国市場に提案するとしている。

 前期末に第三者割当増資で84億円の資本注入をしており、前期末現在の保有現預金は144億円余り(有利子負債105億円)となったため、当面の資金繰りには問題はないと推察されるが、赤字幅の拡大がどの程度になるのかが気になるところ。

 時価163円 時価総額149億円 安値113円(3.10)


2.大塚家具(8186)

 赤字継続中。
 ヤマダ電機の傘下に入り資金的には一息ついているのかも知れないが、コロナ感染での影響を受けて一段と状況は厳しいと推察される。


3.ジオマテック(6907)

 世界有数の技術力を誇る薄膜技術専門メーカー。中国無錫工場を減損処理。
 新フィルム「ジーモス」に進出。タッチパネルから非タッチパネルに社会ニーズが移行するとすれば同社はそれに向けた対応に迫られるだろうが、そう一気にはいかない。

 5月22日に前3月期決算発表予定。2期連続の大幅赤字計上が見込まれ、来期も赤字が続く見通し。3Q末時点での保有現預金と有価証券、投資有価証券を合計すると83.5億円(有利子負債11億円)で財務状況はまだ健全。時価総額は31億円でむしろ中長期的に見れば投資チャンスが到来しているとの見方も可能。社長は若手で次の一手に期待。

 時価393円 安値278円(3.23)


(炎)

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